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世界遺産 開平楼閣 広東省 個人旅行

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   広東省広州からは一番近い世界文化遺産の町。2007年に登録された。華南地区ののんびりした田園風景の中に唐突出現する西洋風の高層建築群にびっくり仰天する。その数2000-3000棟、しかも19世紀中頃から1930年代にかけて多くは建設されている。馬賊が出没に備えての見張り台の役目や北米に移住した華僑が帰郷後莫大な資産を投下して建設したと言われている。

 今回はC-trip{携程)バスツアーに参加する以前の旅行だったので、自力で高速バス・タクシーを乗り継ぎ見学した。

開平へのアクセス方法

  • 広州芳村客運站(バスターミナル) ➢ 開平バスターミナル(長距離バス移動)➢ 楼閣群 (タクシーチ  ャーター)
  • 開平市は広州市の南西100㌔に位置する

   日本のガイドブックでは開平楼閣に関する情報入手は極めて限定的で、わたしの入手した開平楼閣に関わる情報もほとんど中国国内のネット上の情報のみでした。

   開平市は広東省江門市にあります。日本人の感覚からは一つの市の中にもう一つの市があることに最初は戸惑いますが、中国の行政区分では開平市だけに限らず、多くの市でこのような例が見られます。

   広州市内からは長距離路線バスで2時間と比較的近い場所の為、広州に行ったついでに時間があれば是非立ち寄りたい世界遺産の町といえます。

   広州市内のバスターミナルからは開平行き高速バスを利用すれば比較的簡単に行けます。バス料金は60元でした。ターミナルからバスは30分に一本の頻度で出ています。また、今回は広州市芳村駅始発を利用しましたが、広州市内の広州駅、天河客運駅等の主要バスターミナルからも開平行きのバス便は多数運行されているので便利です。

   開平市内のバスターミナルから開平の世界遺産までは路線バスの運行があるとターミナルに表示板はありましたが、時刻表が見当らず、何時に出発するのか見当がつきませんでした。それに観光客らしい人がバスを待つ人影もありませんでした。

   また、市内に広く分散する楼閣を見学する場合、路線バス利用では効率良く回れそうもないと思ったので、バスターミナル付近に客待ちしていたタクシーを利用する事にしました。

   タクシーとはいえ、多くは白タクです。この白タクの中でも比較的新しい「柳州五菱製」のミニバンを選びました。運転手から聞いたところでは、「新しく購入した自動車のローン返済の為、本業の仕事の休みはこうして“商売”をして稼いでいる」とのことでした。なるほどー!

開平バスターミナル付近には正規タクシーがなく、仕方なく白タクに乗らざるを得ませんでした。

   広州市内から訪れる観光客はほとんどがバスツアーに参加して、観光バスで訪問するか、自家用車で来訪する為、観光客は白タクは余り利用していない様です。

   広州からのバス代はわずか60元でしたが、開平市内の観光タクシーチャーター代が、開平ターミナルから開平楼閣往復費用が1時間で100元です。 高いので値下げ交渉を試みましたが、他に交通手段が無い為、完全に足許を見られており、値引き交渉は埒が空きません。 

   広州発の日帰りの団体バスツアー旅行に申し込んでいれば、もう少し安く効率的に開平楼閣の各スポットを廻れたのではないかと思います。この時は、まだC-trip(携程)サイトからのバスツアー参加は考えていませんでした。

開平までの交通アクセスについては広州以外に深圳、珠海からも直通バスのアクセスがあります。

   個人旅行の場合は広州・開平バスターミナル間は非常に安くて便利ですが、開平バスターミナル到着後の移動手段確保に難がある為、市内に散在する観光スポットを自由に廻るにはタクシー(白タク)を利用せざるを得ないでしょう。また、タクシーをチャーターする場合は事前に行きたい場所、滞在時間、車の料金をあらかじめ交渉で決めておく必要が有ります。最悪筆談で出発前に決めておいたほうが好いでしょう

   さもないと事後に、そういうことはもともと約束した料金には含まれていなかったと言われ、次から次へと追加料金を理不尽に要求される事になります。今回わたしが雇った運転手からは売店で飲料をせびられました。観光地での見学時間も何分にするとか事前の交渉が必要だった様で、帰りの時間を急かされるなど非常に面倒臭い事になります。何度も割増の時間延長料金を要求され閉口しました。

   開平の白タクの運転手は観光客に世界遺産の良い所をじっくり見て貰おうというサービス精神は一切期待できません。約束した観光場所に連れて行って一刻も早く戻ってくればいいと思っています。

  また、後程わかったことですが、見所である自力村、立園等々の入場券を一括した「周遊券」も180元で販売されている様で、もし予めこの周遊券を購入していれば、一カ所ごとに入場券を購入せず、割安にすべてのスポットを見学することも出来たようでした。

開平の楼閣[碉楼」

開平とはどんなところ? その印象

   開平を訪問する前の予備知識としては、開平の長閑な田園風景の中に佇む何軒かの洋風建築物があるというものでした。 そのうちの多くは1920~1930年代に集中的に建設されたもので、建設された目的は見張り塔、山賊を追い返す為の砦、もしくは居住する住居用に建設されたというものでした。

   白タクの運転手の説明では、大部分の建物は山賊から町を守る為の見張り塔であると説明をしてくれました。当時この地区の首領(「盟主」と言う中国語で説明してくれましたが、運転手の言うこの盟主という単語が全く聞き取れず、「お前の中国語の勉強はまだまだだなぁ」とたしなめられました)が築いた楼閣だというのが、確かに田園風景の中にポツリポツリと見張り台のように感じで散在していましたが、、、

   インターネット、HPの解説を読むだけでは、実際どんな建物なのかイメージが全く湧きません。写真を見る事は出来ますが、広東省ののんびりした田舎の田園風景の中に存在する西洋風建築物の違和感が目立つ風景で、まったく周囲の風景に馴染でいないという印象を持っていました。

   多くは1900年代の前半に建設されたものであり、まだ100年経っていません。それ程歴史的にも古くはない建造物が何故、世界文化遺産に登録されたのか、その経緯をもう少し知りたいという疑問もありました。何か世界遺産に登録されるような特別な理由でもあるのではないかと考えていました。

   開平楼閣群よりも、広州近郊に散見される清朝末、民国初期の時代に清朝や対欧米列強と戦ったアヘン、アロー号戦争の欧米列強との攻防戦の歴史的史跡や等を少し見学した事がありました。

   世界文化遺産として登録される価値があるとしたら、正直それよりもこちらの各地に残された遺跡群を纏めて登録した方がよいのではと勝手に思い込んでいました。

   今回実際に開平の現地を訪問してみましたが、中国人は別として、開平楼閣を単独の観光の目的地として訪問する日本人は今後も余りいないのではないかと印象です。

   わたしの勉強不足もありますが、訪問前と、訪問後の印象としては、なぜこれらの建物、1900年代初期の建築物でまだ新しいともいえる建物群が世界文化遺産に登録されることになったのかという疑問は解けていません。

   また、登録後も観光地化は一部なされているもの、もう少し対外的に宣伝をして旅行者を楽しませる、開平楼閣世界遺産地図などを配るなど「気配り」があってもいいのではないかと考えます。

    開平の楼閣の多くは、短期間に凄まじい勢いで建設されたもので、建築物の多くは、帰国華僑が彼らの威信を掛けて、莫大な資産を投下して、ギリシャ様式、ローマ様式、バロック様式、イスラム様式を複合的に取り入れた異国情緒豊かな建造物です。それなりに一見の価値はあると思われ、それらの歴史的背景(当時の北米に移住された華僑の活躍した時代背景)も歴史に記憶されるべきものなのかもしれません

   広州から2,3時間で行ける世界遺産として、広州を訪問した観光客の中には、興味を示される人も多少いるのではないか思います。また、興味はあるが、どうやって行ったらいいのかと悩まれる人もいるかもしれません。これらの人は参考にして頂ければと考えます。

   ご参考ですが、C-trip(携程)で紹介されているコースの多くは広州からのバスで、まず開平近郊の温泉に宿泊後、翌日開平を見学して広州に戻るというルートが大半でした。

   500‐600元(一泊二日)でツアーを組んでいるものがほとんどです。温泉に泊まるだけでは物足りないので、温泉の後にテーマパーク風の開平楼閣群に立ち寄るというコース設定です。

開平の村落 (世界遺産!?)

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