>

仙台の奥座敷「秋保温泉」の高台に立つ近代的な和風旅館”緑水亭” 

スポンサーリンク
温泉 おすすめ
スポンサーリンク

東北方面の温泉地方は、以前は登山とセットで行くケースがほとんどでしたが、今回は久しぶりに家族旅行(登山抜き)で行くことにしました。しかも初訪問となる「秋保(あきう)温泉」です。GOTOキャンペーンの恩恵に与かり、宿泊代(2泊)+交通費(新幹線往復)で格安料金での利用が可能でした。本来であれば、自動車利用で行き、現地到着後付近の観光地を巡れば、非常便利ですが、今回は旅館宿泊をメインとして徒歩で回れる範囲の観光の紹介となりました。

東京から秋保温泉への旅程

(行き) 東京10:00発 仙台12:04着 仙台駅からは旅館の送迎バス利用で、更に40分と近い。

(帰り) 仙台13:44発 東京15:48着 

東京・仙台間は新幹線でわずか2時間、更に秋保温泉までは大都市仙台からも非常に近くアクセスは抜群の温泉地でした。今回初めて訪問しましたが、東京から来ても、全く移動のストレスを感じることがありませんでした。又、秋の大型連休直前で有った為、送迎バスはほぼ満席の盛況振りに少々驚きました。

少し前行った他温泉の投稿記事はこちら:

日本百名山トムラウシ山(2141㍍)挑戦と北海道トムラウシ温泉、雌阿寒温泉、丸駒温泉と定山渓温泉

静岡県伊豆 下田温泉/市内観光他 ビーチリゾート下田プリンスホテル宿泊

山登りと温泉|茶臼岳と那須湯本温泉の見どころをご紹介

福島県 岳温泉 櫟平(くぬぎたいら)ホテル他 

秋保温泉の概要

同じ宮城県の鳴子温泉、福島県の飯坂温泉とともに奥州三名湯の1つとして数えられています。また古くは「名取の御湯」と呼ばれ、兵庫県の有馬温泉や愛媛県の道後温泉と並んで「日本三名湯」の1つに数えられていたそうです。仙台から車で40分と近接しており、宿泊ではなく十分日帰り入浴でも楽しめるのではないかと思いました。また、草津、伊香保などの様な大規模な温泉街というものではなく、店と旅館がぽつんぽつんと散在している状況でした。

温泉地のほぼ中央に「秋保・里センター」があり、その西側地区には平安時代に起源を有する宿のほか、江戸時代の寛永年間あるいは元禄年間に創業した老舗旅館が建ち並んでいます。大きな旅館が高台にどかんと天守閣の様に聳え立っているのが大変目立ちました。

確かに、豊富な湯量、素晴らしい泉質で「奥州三名湯」と呼ばれるのも納得できるものの、東北に数ある有名温泉を抑えて、三大名湯と言われる理由について調べたところ、

秋保温泉が歴史に登場するのは、第29代欽明天皇の代である。在位中(531年〜539年)に小瘡(皮膚病)に感染し、八方手を尽くして治療を行ったものの一向に治らなかったが、秋保温泉の効能を聞いてその湯を都に搬送させ、沐浴したところ数日で全快したとされ、天皇はその喜びを歌に詠まれたそうです。

“覚束な雲の上まで見てしかな鳥のみゆけば跡はかもなし”(な鳥のみゆ=名取の御湯)

以後、秋保温泉は皇室の御料温泉の1つとして位置づけられ「御湯」の称号を賜り、別所温泉(信濃御湯)、野沢温泉(犬養御湯)(あるいはいわき湯本温泉(三函御湯))と共に「日本三御湯」と称せられるようになった。

とあり、納得できました。

また、昭和47年10月10日に、 宮城県制百年記念式典 ご臨席の際、上皇 上皇后両陛下(当時 皇太子同妃 両殿下) ご宿泊されたそうです。当時の緑水亭ご来館の御様子の写真が大切に飾られていました。未だに多くの皇室の方々から愛されている様でした。

宿泊旅館(緑水亭)

萩の花
道路から山を登る道は苔むした大きな岩が続く
この入口から本館まではかなりの急登を強いられる
大庭園内の撒き餌に殺到する錦鯉
大岩に囲まれる露天風呂
豊富な湯量、内湯の温泉より熱い様に感じた

今回の宿泊は立派な温泉と庭園のある緑水亭に泊まりました。宿泊した部屋からはエレベーターを利用して比較的近く何度も温泉浴を繰り返しましたが、とても便利でした。露天風呂には内湯より43段の階段を下りなければならないとの注意書きがありました。430段であれば息も切れそうですが、43段程度では大した高低差ではなく全く問題ありませんでした。

温泉温度:42.5度、泉質:ナトリウムー塩化物・硫酸塩泉低張性中性高温泉

純粋な源泉掛け流しではなく、加水、加温、循環されていると表記されていたのが少々残念でしたが、大変満足出来る温泉でとてものんびりすることが出来ました。尚、内湯には水温20度程度の円形の水風呂も併設されていた為、温泉・水風呂を繰り返す事でリフレッシュできました。(この時節柄、サウナの利用は不可となっていました)

なお、内湯の壁には「奥の細道」で松尾芭蕉が詠んだ句がいくつか掛かっていました。初めて見る句も多かったのですが、何回も風呂に入浴したので覚えてしまいました。

田一枚 植えて立ち去る 柳かな

あやめ草 足に結ばん 草鞋の緒

世の人の 見付けぬ花や 軒の栗

料理については厳選された素材の魚介類を中心に、手間暇掛けた豊富な種類の料理にたいへん満足しました。料理と共に飲んだ宮城県気仙沼の蔵元『男山』の清酒の冷が料理にぴったり合いました。大吟醸酒ではなく、普通のお酒でもさらりとした飲み心地で、辛口だと思います。大変料理の味を引き立てる最高のお酒だと思います。次回は牡蠣鍋で一献と夢が広がります。

秋保温泉見どころ

名取川が流れる磊磊峡
大変珍しいハート型の窪み
覗橋の下を流れる名取川とハート型の窪み 紅葉の季節には少し早い
覗き橋にある看板(あまりよく意味の分からない看板でした…)
ワイナリー入口の看板
収穫を待つ葡萄
広大な葡萄畑
紫式部?

磊磊峡(らいらいきょう)

覗橋より手前、約1㎞にわたり奇石怪石が重なりあう姿を夏目漱石の門人、小宮豊隆が名付けたと言われている。狭い川幅を流れる急流と、静かに湛える紺碧の淵。 温泉街とは覗橋を挟んで隣り合うので、宿でひと休みした後はぜひ散策するのにちょうどよい。絶壁の上にへばりつく様に数百㍍続いている遊歩道が設けられており、のんびりと散策が出来ます。10月の紅葉の季節は一段とまた綺麗な景色が見られるのではないでしょうか。

また、上流には幅約6m、落差約55mの日本三大名瀑「秋保大滝」がありますが、車で20分程要する為、徒歩で行くことは今回諦めました。

上記写真でもはっきり見える様に、覗橋の上から見える、自然の造形でハート形に刳り抜かれた窪みが大変有名なようでした。「恋人の聖地」とは少し大げさな表現かも知れません。

秋保ワイナリー

豊富なぶどう栽培(2017年現在2haに16品種7,000本を栽培)により自家製のワインを醸造、併設の店舗内で飲むことが出来ます。微炭酸のシードルをグラス一杯試飲しましたが、かなり美味でした。

秋保・里センター

観光案内所を併設し、町歩きの案内や、散策に便利なイラストMAPなどが無料で手に入れられます。館内では秋保で活動を続ける作家の工芸品の展示、伝統的な田植え踊りのビデオ上映や、音楽イベントなど四季を通じてたくさんの催しが行われているそうです。

4月〜11月の間は「レンタサイクル」の利用ができ、足湯「寿右ェ門の湯」は土日祝日限定で利用ができ、秋保温泉郷内の異なる源泉を、週代わりで楽しめる秋保温泉ならでの愉しみだそうです。

最後に

東北の玄関口仙台は駅前西口・東口一帯の商業施設の充実ぶりには目を見張るものがあります。今回は新幹線利用の前後に多少時間的余裕があったので、お土産選び・食事などに利用しましたがたいへん便利でした。やはり、牛タン、笹かまぼこ、ずんだ餅などの品数、多様性には驚きました。

冬場には牡蠣も美味しくなりそうなので、仙台・松島観光の為是非また訪れたいと思いました。東京から2時間、昔と比較して、近年は冬場でも仙台はそれ程積雪も無くなったと聞いています。今回の旅は大変便利な仙台を改めて非常に身近に感じる事が出来ました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました