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映画『遠い空の向こうに』(1999/ジョー・ジョンストン監督)感想‣ロケットに魅了された若者が、逆境に耐え夢を実現するサクセスストーリー!

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映画『遠い空の向こうに』のあらすじ概要

50年代米ソ冷戦時代のアメリカ、寂れた炭鉱町のウェスト・ヴァージニア州コールウッドが舞台。ここに生まれた男は誰もが将来炭坑夫になると約束されたこの町で、高校生ホーマーは自分の将来に不安を感じていました。そんな1957年10月4日。ホーマーは星空を美しい軌跡を描いて飛んでいくソ連の人類初の人工衛星スプートニクを見ます。宇宙の夢に魅せられたホーマーは悪友たちと「ロケット・ボーイズ」を結成、ロケット製作に夢中になりますが、典型的な昔気質の炭坑夫である父はそんなホーマーの夢をまったく理解できず、息子は当然炭鉱夫になる事が当たり前と考えていました。そんな二人は衝突することになります…

原作は元NASAの技術者ホーマー・ヒッカムによる1998年の回想録『October Sky』

1999年製作/108分/アメリカ
原題:October Sky

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映画『遠い空の向こうに』のスタッフとキャストについて

ジョー・ジョンストン監督「スター・ウォーズ」(77)で特殊効果のデザイナー、イラストレーターとしてヨーダやボバ・フェットのデザインを手がけ、大ヒットシリーズ3作目「ジュラシック・パークIII」(01)では前2作のスティーブン・スピルバーグ監督からメガホンを引き継いだ

ジェイク・ギレンホール(ホーマー・ヒッカム):99年の青春ドラマ本作「遠い空の向こうに」の主演で脚光を浴びる/運動能力では兄に劣り、スポーツによる奨学金獲得で大学進学は難しい状況でした。ある時、ソ連が打ち上げた人類初の人工衛星スプートニクを見た事を切っ掛けにして、ロケット製作にのめり込んでいきます。

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クリス・クーパー(ジョン・ヒッカム):米ミズーリ州カンザスシティ出身/炭鉱では皆から慕われるリーダーとして人望が厚い。但し、家庭内では息子は炭鉱夫となり親の職業を継ぐものという固定観念に囚われています。

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ローラ・ダーン(ライリー先生):デビッド・リンチ監督の「ブルーベルベット」(86)で脚光を浴び、続く「ワイルド・アット・ハート」(90)では主演を務めた/能力のある学生には才能を伸ばす進学を勧めるものの、家庭環境が厳しく奨学金を貰えないと、高校を卒業すると直ぐに炭鉱夫になるケースが多い事を気に病んでいる教師役。

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映画『遠い空の向こうに』のネタバレ感想・見どころ

【ネタバレ有り、要注意!】

高校生たちが度重なる失敗にもめげずにロケットを高く・遠くに飛ばす事に夢中になって行く姿が描かれていきます。町(炭鉱で働く人々も含めて)の多くの人々、クラスの担任・クラスメイトらも彼らの成功を信じて、温かく見守っています。ところが、唯一息子のやる事に反対している父親がいました。廃坑を間近に控えながらも炭鉱(やま)こそ自分の生きる世界と信じて疑わない、炭鉱命の固い信念も分からない事はありませんが、ちょっと時代遅れでした。

父親の猛反対を別にすれば、何度かの失敗は繰り返したものの、本編の中では「極めて順調に」打ち上げに成功するシーンは、ちょっと出来過ぎという気もしなくはありません。その背後には映画では表現されていないような涙ぐましい挫折・失敗、血の滲むような努力がもっとあった様な気がします…

主人公のホーマーらは、コンテストの全国大会で最優秀賞を獲得するという快挙を成し遂げます。その成功によって、大学進学の為の奨学金を手にする事ができました。

同じロケットでも、隣国からも度々「遠い空の向こうへ」向けて物騒なミサイルが飛んできます。ロケットとは本編の様に宇宙開発実現の為に「夢」に向かって飛ばすもののはずです。自国の戦力誇示の為であっていいはずがありません。月とスッポンほどの差があります。…話が思わぬ方に脱線してしまいました…

若い(20歳前後)ジェイク・ギレンホールの一途な真剣な眼差しが素晴らしく印象に残りました。ロケット作成資金捻出の為、廃線のレールやらボルトなどを盗んで売ることを企んでいたたら、いきなり列車がやって来て、びっくり仰天させられたシーンは『スタン・バイ・ミー』を思い出しました。不安と希望の入り混じる「青春」また、世代間の対立などの断面を見事に描いた素晴らしい作品だと思います。そして、最後に父親がロケット発射場に、ひょっこり顔を出すシーンは泣けました。頑固おやじもとうとう息子を受け入れた瞬間でした…

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