麗江の北西4㌔に位置する古城「束河古鎮」も麗江と同時に世界文化遺産に登録されたナシ族の古い村。嘗て高倉健主演、張芸謀監督の映画「単騎、千里を走る。」はこの村を中心に撮影された。
わたしたちが訪れた時間帯はまだ早朝だった為、長閑な「束河古鎮」を散策できました。
一方、旅行にはハプニングが付き物です。今回は朝から山容がくっきり見えており、青空広がる玉龍雪山は午後から山頂付近が天候が激変してロープウェイが停止したので登頂はキャンセルとの連絡がありました。ロープウェイ代金80元は返金すると言ってきました。ショックでしたが、即気持ちを入れ替えてそれならばシャングリラから戻ってからまた来ればよいと気持ちを入れ替えました。
玉龍雪山に登る代わりに思いがけなく、張芸謀監督がプロデュースする野外民族舞踊「印象・麗江」を見ることが出来ました。
今回の麗江・シャングリラの訪問記事一覧、
世界遺産 雲南の三江併流保護区の一角虎跳峡とシャングリラ 観光バスツアー③
「玉龍雪山」・「 束河古鎮 」へのアクセス
- 1日目:13:00長沙空港発 ➢ 15:20麗江空港着➢麗江古城 (飛行機にて麗江へ移動、旅行社の送迎車にて古城内へ移動後民宿泊)
- 2日目:麗江古城 ➢ 束河古鎮 ➢ 玉龍雪山(標高5596㍍) ➢ 麗江古城泊(観光バスツアーに参加)
- 3日目:麗江古城 ➢ 長江第一湾 ➢ 虎跳峡 ➢ シャングリラ寺2カ所 ➢ シャングリラ泊
- 4日目:シャングリラ ➢ 普達措国家公園 ➢ 麗江古城泊
- 5日目: 麗江古城 ➢ 玉龍雪山 ➢ 麗江古城泊
- 6日目:麗江古城 ➢10:20麗江空港発 ➢ 12:35西安空港着 ➢ 16:25青海省西寧空港着(移動)
「玉龍雪山」・「 束河古鎮 」 の見どころ
(麗江二日目)
いよいよ玉龍雪山行きのバスツアーに参加する日となり、期待が高まりました。
早朝から天気は良いし、空は真っ青でした。古城南門(前日空港出迎えの車が停車した門)前のホテル玄関前がツアーバスの乗車地点でした。集合時間の20分前頃古城内の店で小籠包、豆乳で腹ごしらえをしバスに乗り込みました。
途中もう一つの街である束河古城に立ち寄り30分間観光します。束河古城からも玉龍雪山が近くに良く見えていました。目と鼻の先の手を伸ばせば届きそうなこんな近いところに5000㍍を超える絶景の雪山が佇んでいるとは目をみはるばかりの眺めです。
まるで長野県松本から北アルプスを眺めている感覚、或いは富士吉田から富士山を眺めているのと同じ感覚になります。しかし、玉龍雪山のボリューム感は日本の山とは全く異なります。
途中、甘海子という観光スポットを通過し、バスは駐車場に停車、ここで酸素ボンベと雪山高地用の防寒コートの支給を受けました。酸素と防寒コートはツアー代金に組み込まれています。
但し、参加するツアーによって料金体系が異なるらしく、今回、わたしたちはデポジットを支払う必要はありませんでしたが、他のツアーのメンバーは200元位ののデポジットを各自支払って後、コートを受け取っていました。
貸し出しをする店の係員は入れ代わり立ち代わり大挙押し寄せる観光客へ用品の貸し出しや受け取った保証金の伝票を手渡すことで、てんてこ舞いでした。
その後、雪山頂上直下の氷河公園行きのロープウェイに乗る前に白水河、藍月谷等の風景区内の散策を楽しみました。四川省「黄龍」を小規模にした景観です。 清流の石灰分が固まって小さな白っぽい滝の形状をした棚を作り出しています。雪山を背景に透明な川の流れ、開花したピンクの桜花、新緑の緑が素晴らしいコントラストとなった景観となっていました。
昼食後ツアーガイドからご思いもよらぬ報告がありました。「今日は玉龍雪山の山頂付近は強風の為、ロープウェイは運行を現在停止した。再開のめどが立たないので、今日はロープウェイ乗車を諦めざるを得ない」と告げられました。
山麓の天気がこんなに良いのに、何故だろうと思いました。確かに5596㍍の頂上付近だけは朝から、ずっと厚い白雲を被っていたので気にはなっていました。わたしは今日登るのはダメでも、麗江滞在期間の最終日前日が「予備日」として保留されていたので、この予備日を利用して再挑戦すれば良いと即座に気持ちを切り替える事にしました。
明日からは、次の目的地シャングリラへ一泊二日旅行に出発します。麗江に戻ったら、この予備日を利用して玉龍雪山ロープウェイに再挑戦する為、再度C-trip((携程)でツアー参加に申し込みをしました。
ロープウェイの目指す到達点は何と4506㍍です。富士山の標高をはるかに上回る地点まで簡単に到達できます。ここからわずかな区間徒歩で最高到達点4680㍍までは自力でさらに登る事が出来ます。
ちなみに玉龍雪山主峰標高は5596㍍です。未踏の処女峰と聞きました。政府が登頂を許可しないのか、技術的に相当難度が高い山なのか確認しませんでしたが、頂上まで登るのは結構手強そうな山容でした。
「山男」を自認するわたしは、そもそも山は自分の脚で登るものと思っています。そして、当然でロープウェイでどんなに高い所まで登ったとしても、心の中では登った事にならないので、価値は無いと考えていました。
しかし、玉龍雪山のロープウェイを利用すれば、ロープウェイ下車地点が既に富士山をはるかに凌ぐ4,506㍍であることにとても魅力を感じました。
更に少し歩けばもっと高い4680㍍地点に難なく到達できる体験はやはり相当魅力的でした。
当日山頂付近の天気は良いように見えても強風の為、ロープウェイ搭乗は不可能というのは自然現象なので如何することも出来ません。
それでも、ツアーメンバーの何人かの中国人はやはり諦め切れず、今日ロープウェイに乗れなかったので、予定を明日に変更してでも、どうにかしてロープウェイで雪山に登って帰りたいと言い出す人がいました。
彼らはガイドと交渉をして、最終的に玉龍雪山の麓のホテルに今晩一泊し、明日早朝ロープウェイで雪山に再挑戦の手配をしたようです
わたしはロープウェイ代金の80元を返却して貰いました。最終的には3日後のツアーに申し込みし直して玉龍雪山登頂に再挑戦する事にしました。
翌日、他ツアーメンバーが無事ロープウェイに乗る事が出来たのか判りませんが、わたしは最終日前日2度目の挑戦でロープウェイに乗り、4600㍍付近まで登る事が出来ました。しかし高所部は雪がとても深く、4,600㍍付近から先は登山道が、まだ除雪されていませんでした。ピッケルを持ってアイゼンを装着しラッセルでもすれば、何とか登れたかも知れませんが、大変危険を伴うし、装備も持っていないので諦めざるを得ませんでした。
「印象・麗江」屋外民族舞踊パフォーマンス
玉龍雪山へのロープウェイ乗車が不可能となり、スケジュールを変更して民族舞踊(1時間)を見ることが出来ました。近隣の村落から若者総勢400名が出演しています。舞台演出は「張芸謀」監督です。本当に素晴らしい大迫力の演技に感激しました。是非現地で見てみてください。最高の思い出になります。
最後に
麗江の街中では至る所に旅行会社があり、玉龍雪山、シャングリラ、虎跳峡等々行のツアーを選ぶことができるので、非常に便利だと思います。但し、難点は出発時間、集合場所などの基本的な中国語会話をする能力が必要となります。勿論筆談でも十分通じるので、メモ用紙持参で確認したほうがいいと思います。
わたしは中国の中でも特に雲南省に魅力を感じています。多様な地形、少数民族の宝庫、食事が美味しい、それに水、空気が新鮮だという事です。また近い将来機会があれば、7月、8月頃の雲南省を訪問してみたいと考えています。
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