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米軍史上最強と言われた狙撃手クリス・カイルのベストセラー自伝を映画化『アメリカン・スナイパー』クリント・イーストウッド監督作品

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『アメリカン・スナイパー』のあらすじと概要

David MarkによるPixabayからの画像

「ミリオンダラー・ベイビー」「許されざる者」の名匠クリント・イーストウッドが、米軍史上最強とうたわれた狙撃手クリス・カイルのベストセラー自伝を映画化。米海軍特殊部隊ネイビー・シールズの隊員クリス・カイル(ブラッドリー・クーパー)は、イラク戦争の際、その狙撃の腕前で多くの仲間を救い、「レジェンド」の異名を取っていました。

しかし、同時にその存在は敵にも広く知られることとなり、クリスの首には懸賞金18万ドルが掛けられ、命を狙われる。数多くの敵兵の命を奪いながらも、遠く離れたアメリカにいる妻子に対して、良き夫であり良き父でありたいと願うクリスは、そのジレンマに苦しみながら、2003年から09年の間に4度にわたるイラク遠征を経験。過酷な戦場を生き延び妻子のもとへ帰還した後も、ぬぐえない心の傷に苦しむことになりました。

イーストウッド監督とは初タッグのブラッドリー・クーパーが、主演兼プロデューサーを務めた。

本作品は本国アメリカで、戦争映画歴代ナンバーワンの興行収入を記録する大ヒット。第87回アカデミー賞でも6部門ノミネートを果たす高評価を獲得しています。

イラク戦争から戻った兵士たちが抱える PTSD(心的外傷後ストレス障害)問題の深刻さを描かれており、クリス自身も帰国後この病気に冒され回復する為にかなりの時間が掛かっていることを映画で見る事が出来ます。しかも、彼は2013年に、悲惨な事に同じくPTSDを抱える元兵士に射殺されています。これは運命の悪い巡り合わせだったのかもしれません。

本作品は、アメリカ軍最強といわれた狙撃手を、戦場の英雄として描いていますが、その裏では戦場での記憶に心の平安を失い、PTSDのために精神的にダメージを受けていく一人の夫・父親を活写しています。戦争が、人間とその家族に取り返しのつかない影響を与えるさまを克明に描き出しています。 イーストウッド監督が明確に表現しているのは、やはり強い反戦の意思ではないかと感じます。

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『アメリカン・スナイパー』のスタッフとキャストについて

Mike CookによるPixabayからの画像

クリント・イーストウッド監督:本作品では実際の原作には無かった描写が何点かあるそうです。その2点について、イーストウッド監督は以下の通りインタビューで語っています。

自爆要員として任務に送られる7歳~10歳といった子供を撃たないといけないということにもなる。実際の戦場でもクリスはそういうことをやっていたが、原作にそういう描写はなかった。彼は本に書くのは怖かったと言っていたよ。

妻子あるイラク人(実際はシリア人)スナイパーが登場しますが、これも原作にはなかった演出です。そう、(原作には)出てこなかった。でも、僕はスナイパーを出さないといけなかった。そして彼の人間的な状況を見せなければならないと考え、妻と子供がいることにした。彼の仕事は、向こう側から(クリスと)同じことをやること

このイラク側のスナイパーの存在は映画の中に緊張感を持たせる効果は大きかった。しかしながら、実際の戦場では想像を絶する緊張感が漲っていると思います。

ブラッドリー・クーパー(クリス・カイル):クリント・イーストウッド監督の本作品「アメリカン・スナイパー」(14)で主演男優賞と、3年連続となるオスカー候補となった。レディー・ガガと主演した「アリー スター誕生」(18)で映画監督デビューを果たし、アカデミー作品賞をはじめ、主演男優賞と脚色賞にノミネートされ、多才ぶりを発揮している。

出演作品感想投稿記事はこちら:

映画感想|『アメリカン・ハッスル』(2014/デビッド・O・ラッセル監督)1970年代アメリカで起こった収賄スキャンダル「アブスキャム事件」を映画化。

感想|『世界にひとつのプレイブック』(2012/デヴィト・O・ラッセル監督)ジェニファー・ロレンス主演ヒューマン・コメディ

シエナ・ミラー(妻タヤ・カイル):。04年の「レイヤー・ケーキ」で脚光を浴び、「ファクトリー・ガール」(06)では60年代を代表するポップアイコンのイーディ・セジウィック役で主演を務める。「ザ・エッジ・オブ・ウォー 戦火の愛」(08・日本劇場未公開)で英インディペンデント・スピリット・アワードの助演女優賞にノミネートされ、「G.I.ジョー」(09)でハリウッド大作に初出演している。

妻や子供がありながら、4度のイラク戦争に出兵している。故国で心配しながら夫の帰りを待つ妻の役を演じています。

『アメリカン・スナイパー』のネタバレ感想

Mariusz MatuszewskiによるPixabayからの画像

本作品は、アメリカ軍最強といわれた狙撃手を、戦場の英雄として描いていますが、その裏では戦場での記憶に心の平安を失い、PTSDのために精神的にダメージを受けていく一人の夫・父親を活写しています。戦争が、人間とその家族に取り返しのつかない影響を与える様子を克明に描き出しています。 イーストウッド監督が明確に表現しているのは、やはり強い反戦の意思ではないかと感じました。

始めは単純にイラク戦争でのヒーロー物語と思って見ていました。戦争映画ではありますが、イーストウッド監督の『正義』の思いを痛切に感じる事が出来る作品でした。

クリスが家族を残しながらも、危険な戦場に4度出掛けている理由である使命感の強さは良く理解できます。しかし、心の中でじわじわと精神的なダメージの積み重ねがある様子も克明に描かれていました。本作においても、イーストウッド監督の映画を見る人に訴える力を持つ映画作りに圧倒されました。

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