『ブレイン・ゲーム』のあらすじと概要
「羊たちの沈黙」のハンニバル・レクター博士役で知られる名優アンソニー・ホプキンスと「The Beguiled ビガイルド 欲望のめざめ」「ロブスター」のコリン・ファレルが共演し、持てる超能力を駆使して頭脳戦を展開するサイコサスペンススリラー。
連続殺人事件の捜査に行き詰まったFBI捜査官ジョー・メリウェザー(ジェフリー・ディーン・モーガン)とその相棒キャサリン・コウルズ(アビー・コーニッシュ)は、引退した元同僚のアナリストで医師で、世間との関わりを断って生きていたジョン・クランシー博士(アンソニー・ホプキンス)の元を訪ねて行きます。ジョンの超能力を使って連続殺人犯を逮捕しようと助けを求めました。やがて、犯人はチャールズ・アンブローズ(コリン・ファレル)という名前の男であることが判明しますが(出番は結構遅い)、チャールズは超能力を駆使して犯行を重ねており、その能力はジョンをはるかに凌駕するものでした。
本作品は、当初「セブン」の続編として企画された脚本で、連続殺人犯が現場に残すメッセージや、犯人と捜査側の知的な駆け引きにその名残りがあるといいます。
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ばい、原題『SOLACE』の意味は”慰め”だとか、、、
『ブレイン・ゲーム』のスタッフとキャストについて
アルフォンソ・ポヤート監督:本作がハリウッドデビュー作となるブラジル人映画監督
アンソニー・ホプキンス(ジョン):19年には、Netflixオリジナル映画「2人のローマ教皇」でローマ教皇ベネディクト16世を演じ、第92回アカデミー助演男優賞にノミネート。翌年の第93回アカデミー賞では認知症の父親役を演じた「ファーザー」(20)で、2度目のアカデミー主演男優賞を受賞。83歳での受賞で同賞の最高齢受賞記録を更新した。
コリン・ファレル (チャールズ):1976年生まれ、アイルランド・ダブリン出身。ジョエル・シュマッカー監督の「タイガーランド」(00)で高く評価され、「ジャスティス」(01)や「マイノリティ・リポート」(02)といったハリウッド作品に抜てきされる。
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ジェフリー・ディーン・モーガン(ジョー):1966年生まれ、米シアトル出身。91年「赤いドレスの女」(日本劇場未公開)でスクリーンデビュー。その後地道に活動を続け、05年には「グレイズ・アナトミー」「SUPERNATURAL スーパーナチュラル」「Weeds ママの秘密」の3つのTVシリーズに出演する。
アビー・コーニッシュ(キャサリン):1982年生まれ、オーストラリア/ニューサウスウェールズ州出身。リドリー・スコット監督作「プロヴァンスの贈りもの」でアメリカに進出した。その後は「エリザベス:ゴールデン・エイジ」(07/シェカール・カプール監督)や「ブライト・スター いちばん美しい恋の詩」(09/ジェーン・カンピオン監督)
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『ブレイン・ゲーム』のネタバレ感想
安楽死という重いテーマを取り扱い、それを見事なサスペンス映画に仕立て挙げているところに見どころはありました。犯人である超能力者であるチャールズ(コリン・ファレル)の出番がやや遅いところが大変気になりましたが、中盤まで男女カップルのFBI捜査官とジョンの活躍で徐々に難解な事件の真相が解明されていくストーリーは見どころ十分。
なかでも美貌のFBI捜査官役アビー・コーニッシュの大活躍からは目が離せませんでした。何作かは今まで出演映画を見ていましたが、今回演技のすばらしさ、存在感を改めて見直してしまいました。
自分の持てる超能力を”安楽死”させる為に使うのは社会的に是非の別れるところだと思わいます。闘病に苦しむよりは”安楽死”を選んだ方が本人の為には良いのではないか、というテーマを突きつけています。正直これには何とも言えないところがあります。苦しみを避ける為に他人が手を下して良いのか?
それにしても予知能力を駆使して連続殺人事件を追うジョン、彼の頭の中に浮かぶ映像イメージが時々、スポット的に描出されます。これが余りにも鮮烈で恐怖を感じました。このような能力を実際もった人がいるのかどうか分かりません。胸騒ぎを感じるどころか、将来起こり得る事の実像が頭の中に映像として鮮明に浮かぶ上がったとしたら、それはそれでかなりの恐怖体験!
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