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おすすめ映画『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014/ウェス・アンダーソン監督)感想‣高級ホテルのコンシェルジュとベルボーイが繰り広げる不思議な大冒険!

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『グランド・ブダペスト・ホテル』のあらすじと概要

「ムーンライズ・キングダム」「ダージリン急行」のウェス・アンダーソン監督が、高級ホテルのコンシェルジュとベルボーイが繰り広げる冒険を、名優レイフ・ファインズを筆頭にオールスターキャストで描いた作品。

第87回アカデミー賞では作品賞ほか同年最多タイの9部門でノミネートされ、美術、衣装デザイン、メイクアップ&ヘアスタイリング、作曲の4部門を制しています。

オーストリアの作家ツワイクにインスピレーションを受けたという監督は、本作ではヨーロッパ大陸の東端にあるという仮想の国ズブロフカ共和国を舞台とする物語を映像化しています。この国にあるヨーロッパ随一の高級ホテル、富裕層が多く集まる、誰もが憧れる華やかなホテル「グランド・ブダペスト・ホテル」を取り仕切り、伝説のカリスマ的コンシェルジュと呼ばれるグスタヴ・Hと若いベルボーイの交友を描いた作品。

究極のおもてなしを信条とし、宿泊客のマダムたちの夜のお相手もこなしていました。ホテルには彼を目当てに多くの客が訪れますが、ある夜、長年懇意にしていたマダムDが自宅(城)で何者かに殺害されるという事件が起こります。マダムDの遺産相続をめぐる騒動に巻き込まれたグスタヴ・Hは、ホテルの威信を守るため、信頼するベルボーイのゼロ・ムスタファを伴い、ヨーロッパを駆けめぐることになります。

その後、マダムDの殺人容疑で逮捕・監獄に収容、脱獄し、その後更なる苦難の道を歩むことになります。

なお、この映画の実際のロケ地はドイツ東部・ザクセン州の町、ゲルリッツだそうです。実際に作品中の「グランド・ブダペスト・ホテル」と同じようなピンクのホテルがあったり古いパステル調の家々が並んでいたりして、アンダーソン監督に多大なインスピレーションを与えたことは間違いないという。(大戦の戦禍を免れたので、街には500年以上の歴史ある建物が3500もあるという)

原題:The Grand Budapest Hotel

『グランド・ブダペスト・ホテル』のスタッフとキャストについて

ウェス・アンダーソン監督:1969年生まれ、米・ヒューストン出身。テキサス大学在学中に、オーウェン・ウィルソンと出会い、共同で映画を制作。オーウェンとその兄ルーク・ウィルソンと作った短編「Bottle Rocket(原題)」がサンダンス映画祭で注目を浴びる。

レイフ・ファインズ(ムッシュ・グスタヴ・H/コンセルジュ) :1962年生まれ、イギリス/イプスウィッチ出身。「シンドラーのリスト」(93)でアカデミー助演男優賞、「イングリッシュ・ペイシェント」(96)で同主演男優賞にノミネートされている。

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F・マーレイ・エイブラハム(ミスター・ムスタファ):ミロス・フォアマン監督作「アマデウス」(84)でモーツァルトを妬む宮廷音楽家サリエリ役に抜てきされ、アカデミー賞とゴールデングローブ賞の主演男優賞をそれぞれ受賞しいます。

トニー・レヴォロリ(ゼロ・ムスタファ/ロビーボーイ):カリフォルニア州アナハイム出身。両親はグアテマラのフティアパ出身。アンダーソン監督の次期作品『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』にも出演が決まっています。

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マチュー・アマルリック(マダムの執事/セルジュ・X):スティーブン・スピルバーグ監督作「ミュンヘン」(05)でハリウッド映画に初出演。続けて、アカデミー賞4部門にノミネートされるなど各国の映画賞・映画祭で注目された「潜水服は蝶の夢を見る」(07)の主演でフランスを代表する俳優として国際的な知名度を高めている。

エイドリアン・ブロディ(ドミトリー/マダムDの長男)

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エドワード・ノートン(検問の軍人・ヘンケルス)

ビル・マーレイ(ムッシュ・アイヴァン)

シアーシャ・ローナン(菓子店メンドルの店員・アガサ)

レア・セドゥ(マダムのルッツ城のメイド・クロチルド):

ジュード・ロウ(若き日の作家):

『グランド・ブダペスト・ホテル』のネタバレ感想

チョイ役で出演している大勢の豪華キャストには驚きました。わたしはレア・セドゥを期待して見ましたが、マダムのルッツ城のメイド役だと思いますが、ほんの一瞬2回程度顔がわずかに確認できました。セリフも一言あった様な気がします。一方、パティシエであるアガサ役のシアーシャ・ローナンは大きなメキシコ形のお痣が顔に有りますが、彼女は重要な役柄で出演していました。

ストーリー展開は荒唐無稽、単純なので正直言ってそれ程引き込まれる様な展開ではありませんでした。しかしながら、奇抜で凝りに凝った美術・装飾に彩られた映像、衣装、役者の演技、表情、視線までもが全般的に非常にユニーク、醸し出す雰囲気が非日常感に溢れていました。観ていて視覚だけでも十分に楽しめる映画となっています。

主役のレイフ・ファインズの大人の落ち着いた雰囲気はカリスマコンセルジュの適役でした。彼は、ずば抜けて行き届いたサービスに加え、「裕福だが年老いており、不安げで虚栄心が強く軽薄で(性的に)飢えている金髪の」女性客を満足させることに長けていたという設定も十分納得させられました。

更に、本作品に無くてはならない存在は、ロビーボーイのトニー・レヴォロリの起用だと思います。とぼけた様な顔をしながらも、根は非常に真面目です。アガサという美人の奥さんに恵まれ、最後にはホテルのオーナーにまでのし上がっています。本人は初めはインド系かと思いましたが、ルーツは何とグアテマラだそうです!?

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