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おすすめ映画感想『ライトハウス』(2019/ロバート・エガース監督)‣孤島の灯台という空間で演ぜられる狂気の二人芝居!

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『ライトハウス』のあらすじと概要

William HayesによるPixabayからの画像

「ウィッチ」のロバート・エガース監督が、「TENET テネット」のロバート・パティンソンと名優ウィレム・デフォーを主演に迎え、実話をベースに手がけたスリラー。

外界とまったく遮断された絶海の孤島の灯台を舞台に、登場人物はほぼ2人の灯台守だけで、彼らが徐々に狂気と幻想に侵されていく様を美しい35ミリモノクロームながら、閉塞感が強調されるほぼ正方形のやや異様な映像で描かれています。

1890年代、ニューイングランドの孤島が舞台。4週間にわたり灯台と島の管理をおこなうため、2人の灯台守が島に送り込まれてきました。ベテランで高圧的な上司のトーマス・ウェイクと未経験の無口な若者イーフレイム・ウィンズローは、初日からそりが合わずに衝突を繰り返す。険悪な雰囲気の中、島を襲った嵐により、2人は更に島に閉じ込められてしまうことになります。

原題:The Lighthouse

『ライトハウス』のスタッフとキャストについて

ロバート・エガース監督:1983年生まれ、米ニューハンプシャー州出身。2015年、エガースは自身の脚本によるホラー映画『ウィッチ』で映画監督デビューを飾った

ロバート・パティンソン(イーフレイム・ウィンズロー):1986年生まれロンドン出身の35歳。クリストファー・ノーラン監督「TENET テネット」(20)でも主要キャストを務め、マット・リーブス監督による「ザ・バットマン」(22)で新たなバットマン役に抜てきされるなど、ハリウッドのアクション超大作でも存在感を示すようになる。王子様役から演技派へ完全に脱皮して新境地を切り開く!

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ウィレム・デフォー(トーマス・ウェイク):1955年生まれ、アメリカ/ウィスコンシン州。「プラトーン」(86)でアカデミー助演男優賞に初ノミネート。「最後の誘惑」(88)ではイエス・キリスト役を演じたほか、「ミシシッピー・バーニング」(88)、「7月4日に生まれて」(89)といった社会派の作品に出演、「スパイダーマン」シリーズ(01、04)といったハリウッド大作からピクサーの「ファインディング・ニモ」(03)、ギリシャの巨匠テオ・アンゲロプロス監督作「エレニの帰郷」(08)など多岐にわたるジャンルで個性派俳優として活躍中。過去オスカー候補に4度ノミネートされている。

ネタバレながら、一番大変だっ撮影のシーンは土に埋められる場面だったとか、いやはや驚愕的なシーンでした。

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『ライトハウス』のネタバレ感想

ネタバレ有り。

かなり薄気味悪い絶海の孤島の灯台守二人のストーリーでした。底流に流れる灯台の機械音も物凄い不気味さでした。次の視察船がやってくるまでのわずか4週間の勤務らしいのですが、二人の灯台守の人間関係が徐々に上手く行くように見えながらも結果的に崩壊して行く様子が描かれています。

そもそも二人の素性に関して明らかにされる場面も随所に表現されますが、それが嘘なのか本当なのか映像の中でははっきりしません。また、現実と幻想の映像が微妙に混じりあう事で現実に見たことなのか、夢の中の事なのかも視聴者には謎となってしまいます。

ニューイングランドの海の過去の話として、海が荒れ始めると7か月間も船が接岸できず、灯台が孤立してしまった経緯などが説明されます。新人のイーフレイム・ウィンズローが以前の職業である材木の伐採をしていた時に、何か事件を起こした事を語った後、上司トーマス・ウェイクとの関係が再度険悪化していきます。また、地中に埋めて隠してあった酒なども掘り起こし、飲み尽くして行くあたりから常軌を逸した行動になって行き、更に”幻想”にも苦しめられ精神を犯し始めます。

また、老いたベタラン灯台守はいつも酒を飲んでおり、自分だけが灯台最上部の灯りの場に近づき若い男にはそれを一切許そうとせず、何故か頑なに拒否し続けます。最後の場面では若い男が最上階に上がって行くシーンがあります。何か、とても恐ろしいものでもあるのかと密かに”期待”して暫し見入りましたが、特別に何かが存在していることもありません (但し、この部屋でウェイクが夜な夜な素っ裸で入り浸って淫靡な儀式に耽っている密室であったシーンもわずかに垣間見られます)驚くべき事に、光の明かりが眩し過ぎて廊下かから転落死してしまうシーンで呆気なく終わってしまいます。

全体的に何となく理解に苦しむ難解でおどろおどろしい内容でした。こういった映画を好む人にはたまらない魅力があるのでしょう!しかし、少々暗い映画だったので、正直言うと、明るい映画の好みの方には余りおすすめ出来ない作品だとおもいます。

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