スウェーデン出身のステラン・スカルスガルド。191㌢の長身。悪役からちょっと面白いコメディまでなんでもこなせるキャリア50年の大ベテラン俳優、存在感は抜群です。また、子供も多く、親子で映画で大活躍していることでも有名です。出演作品は非常に多いのですが、その中で最近見た映画中心に10作品をご紹介します。参考にしてみてください。
- 『レイルウェイ 運命の旅路』(2013/ジョナサン・テプリツキー監督)
- 『メランコリア』(2011/ラース・フォン・トリアー監督)
- 『ドラゴン・タトゥーの女』(2011/デヴィット・フィンチャー監督)
- 『天使と悪魔』(2009/ロン・ハワード監督)
- 『マンマ・ミーア!』(2008/フィリダ・ロイド監督)
- 『グッド・ウイル・ハンティング/旅立ち』(1997/ガス・ヴァン・サント監督)
- 『DUNE デューン 砂の惑星』(2021/ドゥニ・ビルヌーブ監督)
- 『宮廷画家ゴヤは見た』(2006/ミロス・フォアマン監督)
- 『グラスハウス』(2001/ダニエル・サックハイム監督)
- 『ドッグヴィル』(2003/ラース・フォン・トリアー監督)
『レイルウェイ 運命の旅路』(2013/ジョナサン・テプリツキー監督)
コリン・ファース、二コール・キッドマン、真田広之らの共演で、第2次世界大戦時、日本軍の捕虜となり、過酷な鉄道建設に狩り出された英国兵士と日本人通訳らが、数十年の時を経て、憎しみを超えた絆を築き合ったという“信じられないような実話”を映画化したヒューマンドラマです。
鉄道好きで平凡な人生を送るはずだった英国軍兵士のエリックは、シンガポール陥落時に日本軍に捕らえられ、タイとビルマを結ぶ泰緬鉄道の建設現場で過酷な労働を強いられます。そこでは、戦時下での容赦のない尋問と過酷な労働という辛い体験、どれほど人間が人間に対して残酷になれるのかという姿が生々しく映し出されて行きます。
約50年後、当時の記憶に苦しめられながらも、愛する妻と平穏な日々を送っていたエリックは、やがて、鉄道の建設現場にいた日本人通訳の永瀬が、悲惨な戦争体験を伝える為、現在もかつての捕虜収容所であったタイの戦争博物館に暮らしていることを知ります。
永瀬の存在が心の奥の傷をよみがえらせ、動揺するエリックでしたが、意を決して永瀬に会うためタイへと向かうことになります。
映画感想|『レイルウェイ 運命の旅路』(2013/ジョナサン・テプリツキー監督)コリン・ファース、真田広之とニコール・キッドマン共演の実話に基づくヒューマンドラマ!
『メランコリア』(2011/ラース・フォン・トリアー監督)
コピーライターとしての才能を認められているジャスティン(キルステン・ダンスト)は、心の病うつ病を抱えていた。その鬱症状態が引かないうちに僚友マイケルとの披露宴を迎えた彼女は、母であるギャビーとともに奇矯なふたり共行動にで、姉夫婦の豪華な大邸宅で行われた、祝宴会場の雰囲気を完全にぶち壊してしまう。
その晩、上司ジャックや、結婚したばかりの新郎マイケルとの関係にも終止符を打ってしまう。そんなジャスティンをなじる姉クレア(シャルロット・ゲンズブール)だったが、実の妹であり病気に病んでいることもあり、見話す事も出来ず、仕方なく夫のジョンや息子とともに彼女の家で4人の生活が続く。
だが、ジャスティンの病状が穏やかになるとともに、地球に奇妙な周回軌道をとる巨大惑星(メランコリア)が急接近してくるが、彼女は周りの人々の狼狽を意に介さず惑星の到来を待ち望んでいるかのようだ。やがて、地球は終末の瞬間を迎えます。
おすすめ映画|『メランコリア』(2011/ラース・フォン・トリアー監督)キルステン・ダンスト主演/世にも不思議 厳粛な地球最後の日を迎える!
『ドラゴン・タトゥーの女』(2011/デヴィット・フィンチャー監督)
記者ミカエル・ブルムクヴィストは大物実業家ヴェンネルストレムの武器密売をスクープし、名誉毀損で訴えられ裁判で敗訴し全財産を失ってしまいます。失意のミカエルに、別の大物実業家から突然調査委の依頼を受けます。それは一族の謎を解明して欲しいとの依頼で、見返りに裁判判決を逆転させるような証拠を渡すという。謎とは、40年も前に行方不明になった16歳の少女のことであり、一族の誰かに殺されたという。
依頼を引き受けたミカエルは、猟奇連続殺人も絡む一族の秘密を暴いていくことになります。ミカエルは、彼に興味を持ったドラゴンの刺青をしたフリーの天才女ハッカーで、背中にドラゴンのタトゥのあるリスベットとともに捜査を進め、すべての謎に迫っていきます。
おすすめ映画|『ドラゴン・タトゥーの女』(2011/デヴィット・フィンチャー監督)
『天使と悪魔』(2009/ロン・ハワード監督)
ダン・ブラウンの世界的ベストセラーを映画化した「ダ・ヴィンチ・コード」に続く、ハーバード大学教授で宗教象徴学者ロバート・ラングドン(トム・ハンクス)を主人公としたサスペンスミステリー 第2弾。
教皇の死去に伴い、カトリック教会の総本山・ヴァチカンでは新しい教皇を選出するためのコンクラーベが行われていました。 一方、新教皇の最有力候補者だった4名の枢機卿たちが次々と誘拐・殺害予告される事件が発生していました。
誘拐犯は教会に迫害された科学者たちが創設した秘密結社・イルミナティ。イルミナティはさらにとある研究所から”反物質”(核爆発並の狭量なパワーを発揮する)も盗み出しており、午前0時直前に枢機卿だけでなく、ヴァチカンもろとも消し去るという犯行予告を送りつけてきていました。
爆発すれば核にも勝る驚異的な破壊力を持つ“反物質”をめぐり、秘密結社イルミナティの陰謀を阻止するため、ラングドン教授がローマ、バチカンを体力・知力の限りを尽くす八面六臂の大活躍を繰り広げます。
おすすめ映画|『天使と悪魔』(2009/ロン・ハワード監督)
『マンマ・ミーア!』(2008/フィリダ・ロイド監督)
世界的に有名なスウェーデン出身のポップ音楽グループABBAの曲をベースに構成されたブロードウェイ・ミュージカルをオスカー女優メリル・ストリープがシングル・マザーとして主演で映画化。エーゲ海に浮かぶギリシャの小島で、20歳のソフィ(アマンダ・セイフライド)は結婚式を間近に控えていた。母子家庭で育ったソフィの願いはまだ見ぬ父親とバージンロードを歩くこと。
母親ドナの日記を内緒で読んだソフィは、父親の可能性がある母の昔の恋人3人に誰にも相談する事無く招待状を出すのだったが……。
監督は舞台版も手掛けているフィリダ・ロイド。共演に5代目007のピアース・ブロスナン、コリン・ファース、ステラン・スカルスガルドほか。
製作5,200万ドルに対して興行収入なんと6億680万ドルをあげる大ヒット作品。同年12月、『タイタニック』をしのぎ、イギリス史上最高のヒット作品となった。
おすすめ映画|『マンマ・ミーア!』(2008/フィリダ・ロイド監督)ABBAの名曲が懐かしいミュージカル映画
『グッド・ウイル・ハンティング/旅立ち』(1997/ガス・ヴァン・サント監督)
天才的な頭脳を持ちながらも幼い頃に負ったトラウマから逃れられない一人の青年と、最愛の妻に先立たれて失意に喘ぐ心理学者ショーン・マグワイアとの心の交流を描いたヒューマンドラマである。
1997年12月のワールドプレミアでは当時は無名の俳優であったマット・デイモンが執筆した脚本の完成度の高さに注目が集まり、最終的にアカデミー賞やゴールデングローブ賞で脚本賞を受賞するなど高い評価を受けた。
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『DUNE デューン 砂の惑星』(2021/ドゥニ・ビルヌーブ監督)
「ブレードランナー2049」「メッセージ」のドゥニ・ビルヌーブ監督が、かつてデビッド・リンチ監督によって映画化もされたフランク・ハーバートのSF大河小説の古典(1965年発表)を新たに映画化したSFスペクタクルアドベンチャー。本作品は二部作の第一弾との位置付けの様です(まだ、第二部の製作が正式には決まっていない模様)
物語の複雑さ重厚さにより映像化が困難な小説とされていますが、既に何度か映画化、TVシリーズ化されています。最近では、1984年にはデイヴィッド・リンチが映画『デューン/砂の惑星』、2000年にはリチャード・P・ルビンスタインがテレビシリーズ『デューン/砂の惑星』をそれぞれ製作しています。ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が製作する本作は通算5度目の映像化作品となります。
人類が地球以外の惑星に移住し、宇宙帝国を築いていた西暦1万190年、1つの惑星を1つの大領家(領主)が治める厳格な身分制度が敷かれる中、レト・アトレイデス公爵は通称デューンと呼ばれる砂漠の惑星アラキスを治めることになった。
アラキスは抗老化作用を持つ香料、また、宇宙で最も価値のある物質「メランジ」の唯一の生産地であるため、アトレイデス家に莫大な利益をもたらすはずだった。しかし、デューンに乗り込んだレト公爵を待っていたのはメランジの採掘権を持つハルコンネン家と皇帝が結託した陰謀でした。
やがてレト公爵は殺され、妻のジェシカと息子のポールも命を狙われることなる。主人公となるポール役を「君の名前で僕を呼んで」のティモシー・シャラメが務めるほか、「スパイダーマン」シリーズのゼンデイヤ、「アクアマン」のジェイソン・モモア、ハビエル・バルデム、ジョシュ・ブローリン、オスカー・アイザック、レベッカ・ファーガソン(レト公爵の愛妾)ら豪華キャストが大集結している。
なお、映画の前半に登場する惑星カラダンのシーンはノルウェーのスタ半島、主要な舞台となる惑星アラキスの砂漠シーンはアラブ首長国連邦のアブダビ市で撮影されたそうだ。
公開中 新作映画|『DUNE デューン 砂の惑星』(2021/ドゥニ・ビルヌーブ監督)ティモシー・シャラメ主演SFアドベンチャー巨編
『宮廷画家ゴヤは見た』(2006/ミロス・フォアマン監督)
「カッコーの巣の上で」「アマデウス」のオスカー監督ミロス・フォアマンが、18世紀末スペインの国王カルロス4世の宮廷画家ゴヤの目を通し、絵のモデルとなった神父と少女が辿る数奇な運命を描いた人間ドラマ。
肖像画を描いてもらうためゴヤのアトリエを訪れたロレンソ神父(ハビエル・バルデム)は、そこで見た絵の中の少女イネス(ナタリー・ポートマン)の美しさに心をすっかり奪われてしまいます。ところがある日、イネスは食堂で豚肉を食べなかったというだけでユダヤ教徒の疑いをかけられ捕らえられ、異端審問所に囚われてしまいます。過酷な「審問」の苦痛に耐えかねて、真実とは異なる告白をしてしまうことになります。
製作は3度のオスカーに輝くソウル・ゼインツ。脚本はブニュエル作品で知られる大家ジャン=クロード・カリエールが担当した。
この映画の出発点は、半世紀前にチェコスロバキアの学生だったフォアマン監督が、異端審問と共産主義社会に共通点(理不尽な世界!)を見出したことにあるという。
おすすめ映画|『宮廷画家ゴヤは見た』(2006/ミロス・フォアマン監督)異端尋問、フランス革命当時の世相を反映
『グラスハウス』(2001/ダニエル・サックハイム監督)
「ディープ・インパクト」「ロードキラー」のリリー・ソビエスキー主演のサスペンス・スリラー。思春期の少女特有の不安と恐怖感が絶妙にミックスされ、全米週末興行成績に3週連続トップ10入りした。美人女優ダイアン・レインが義母を怪演。
幸福な生活を送っていた美少女・女子高生ルビー16歳は、突然の両親の不慮の交通事故死で弟とふたりきりになってしまう。姉弟には400万ドルの遺産があり、両親の遺産で将来の心配なく暮らしていける事を顧問弁護士から知らされます。両親の遺言に従って、二人が成人するまでは、10年間疎遠だった昔の隣人実業家であるグラス夫妻が養父母となるようとのことになっていました。住み慣れた家を離れ、ふたりは美しいマリブ・ビーチ海沿いのプール付き超豪華なグラス邸に迎えられます。何不自由のない新生活、優しい養父母。グラス家は姉弟が求めているもの全てを備えていたました。しかし、ルビーはどこか夫妻に不審を抱き、胸騒ぎを覚えていきます……。
おすすめ映画感想|『グラスハウス』(2001/ダニエル・サックハイム監督)マリブの豪邸を舞台とするサスペンス映画
『ドッグヴィル』(2003/ラース・フォン・トリアー監督)
舞台は大恐慌時代のロッキー山脈の廃れた鉱山町ドッグヴィル(犬の町)。医者の息子トム(ベタニー)は偉大な作家となって人々にすばらしい道徳を伝えることを夢見ていました。
そこにギャングに追われたグレース(キッドマン)が逃げ込んできます。トムは追われている理由をかたくなに口にしないグレースを受け入れ、かくまうことこそが道徳の実践だと確信し、町の人々にグレースの無償奉仕の約束と引き換えに彼女をかくまうことを提案します。
グレースは受け入れてもらうために必死で努力し、やがて町の人と心が通うようになります。しかし、住人の態度は次第に身勝手で不条理なエゴへと大きく変貌していくことになります。
おすすめ映画感想|『ドッグヴィル』(2003/ラース・フォン・トリアー監督)
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