若手台頭で大賑わいの日本・女子プロゴルフ界、昨年の今頃は稲見萌寧と小祝さくらの2名が7戦5勝の大活躍を見せていました。ところが、打って変わり、今年は彼女たちの活躍は影を潜め、代わりに同じく20歳という西郷真央の大躍進が続いています。なんと7戦4勝の凄まじい勢いが止まりません。(但し、女子ゴルフメジャー・ワールド・サロンパス・カップでは残念ながら、超高速グリーン、パーオン率の低下などに悩まされ、まさかの一年振りの予選落ちとなりました。これで、昨年6月から続いた連続アンダーパーの記録は30試合で途絶えてしまいました!)
20-21シーズンは2位が7度と優勝に全く縁が無かった鬱憤を晴らすかの様に活躍を見せつけています。メルセデスランキングでは断トツの1位をキープしています。このままシーズンを逃げ切れば4年間のシード権獲得ができるそうです。
西郷真央選手は千葉県船橋市出身です。師匠はジャンボ尾崎、師匠から「セゴドン」というニックネームを貰っています。
若手の活躍を横目に万年悩み多き迷プレイヤーとして、80台を出す為にして良かった事と大して役に立たなかった事(逆にやらない方が良かったと思われる)を100切、90切を目指されるゴルファーの為にまとめてみました。是非、参考にしてみてください。
スコアップの為にやって良かった事
ゴルフコースとほぼ同じ条件で打てるアプローチ、バンカー及びグリーンでの練習
わたしの場合、近くといっても15㌔離れたところにPGM KOSHIGAYA GOLF CLUB(埼玉県)があるので、自転車で、或は自家用車で頻繁に通いました。河川敷ゴルフとは言え、本格的な練習グリーンにピンが立ててあるので、10-30㍎のアプローチ練習にはもってこいの環境でした。時間制限は無く平日700円、土日1000円で納得のいく練習が出来ました。この練習を開始した当時(約2年前)に比較して、現在は格段の進歩がある事を実感出来ます。練習の積み重ねは絶対に嘘をつきません。
この練習は当然のことながら実践ラウンドのスコアアップに直結します。グリーンに乗らず、パーオン出来なくても上手くワンパット圏内に寄せる事が出来れば、パー、悪くてもボギーで上がる事が出来るので、第二打でグリーンを狙う際は心理的に少し楽になります。アプローチショットで重要な事は手打ちにならない様に、骨盤・肩の回転を意識すること、ボールをすくう意識を止め、クラブヘッドのベクトルは地面下方に向ける事が重要です。身体の正面・腰はスイングの最後はきっちり目標方向まで回転させて行くことも重要。
バンカーショット練習も必ず行くたびに最低70-80球行いました。従来コースではバンカーショットはぶっつけ本番でホームランが多く、これが大叩きの原因となり、とにかくバンカーから1発で脱出できず手こずりスコアを崩していました。現在も百発百中、一発で出せる自信はありませんが、バンカーに対する「恐怖感」は殆んど無くなりました。
越ケ谷ゴルフコ―スは河川敷コースの為、練習グリーンも総じて平坦です。わたしのホームコースのグリーンの激しいアンジュレーションとは違い、かなり易しいグリーンです。それでも、実際芝生の上から打てる感覚は非常に重要です。意識することはホールを必ずカップをオーバーさせる力でボールを打ち抜く事。パットも手打ちではなく、肩の回転を利用する事が狙い通りのパットをするコツだと思います。
ゴルフスクールに通う
わたしは、90と100を前後している時に一発奮起、思い切ってダンロップゴルフスクールに1年半通いました。3年位前だったと思います。わたしの息子位の年齢の若いコーチでした。元々、トーナメントに参戦するツアープロとして活躍していたのですが、思う様に予選通過が出来ず、ツアープロを諦めゴルフスクールの講師に転じた方でした。【コーチとしては初心者】
わたしの自己流で凝り固まったフォームを徹底的に矯正されました。グリップの握り方、左右軸足の体重移動、練習する度に何度も指導を受けたのは骨盤の右から左への回転をもっと素早くすることでした。言葉だけではなく、実際に背中の後ろに立たれ骨盤に手を回され左正面方向に押し込まれました。その手の感覚が今でも残っています。それと手打ちスイングの矯正、グリップの力を抜き、右軸足への体重移動時には右への骨盤のスウェイは絶対にしない、掬い打ち意識を捨て、クラブヘッドはボールの真下地面方向に打ち込むことなどなどを強調されました。
実際スクールに通っている最中は、ドライバーのスライス、アイアンの方向性がまだ矯正されず90切は出来なかったのですが、スクールを止めた後、暫くして練習の効果が現れ始め80台を頻繁に出せるようになりました。
自己流のスイングを固めてしまう前に、自分に合ったコーチと出会い、しっかりした正しいスイングを身に着ける事が重要だと思います。また、スイング理論も道具の進化に伴い、どんどん新しくなっていることを学びました。旧式のクラブにあったスイング理論は現在の最新式クラブのスイング理論とはかなり変化しているので、最新式クラブに適合したスイング理論を身に着ける必要があります。
打ちっ放し練習場(時間制打ち放題)を利用する
アプローチ 52度
近所に2時間打ち放題(200㍎)の練習場が有るので通っています。半分以上の練習時間は10〜60㍎程度のアプローチに費やしています。10,20,30㍎・・・と10㍎刻みの距離感を養う練習をしています。これは、スコアアップの鍵を握ると考えています。折角100㍎以内のピンを狙えると位置までボールを運んだとしても、ここからざっくり、シャンク、ショートして手前のバンカー、オーバーして後ろのバンカー、グリーンに乗ったとしても奥からの難しい下りのラインの位置からのパットではパー、ボギーも難しい事になります。出来れば50㍎以内からは可能な限り1パット圏内に寄せる技術を身に着けたいものです。
アイアン、ユティリティー、FW
アイアンなどは8割程度の力で真っすぐ狙った方向に、狙った飛距離で運べれば良い程度に考えています。以前はアイアン、FWもドライバー同様目一杯の力で最大飛距離を飛ばそうと張り切ってた時期もありますが、アイアンの重要な目的は距離感と方向性だと思います。グリーンを狙いカードバンカー、クリークへ入る事を避けながら、グリーンオンを狙える技術の習得だと思います。それが今の自分の技術では難しいと感じたら、一か八かの勝負に出ずに、安全な所を狙い次のアプローチの確実なショットに勝負を掛けた方がスコアは纏まると思います【自分への反省も込めて】
ドライバー
ドライバーは未だに悩みが多いですが、これも飛距離を欲張らず手打ちを避け、腕と肩の三角形をキープし、肩・骨盤の十分な回転、右脚から左脚への体重移動を忘れずに、打ち急ぎを防ぎヘッドから降ろさずに、インパクト直前まで手首の角度をキープすること等を心掛けています。また、バックスイングが早くなるとダウンスイングも早くなり、左への極端な引っ掛け或はスライス打球も出るので、ゆっくりしたペースで十分に骨盤・肩の回った、体重移動の出来たスイングを心掛けるようにしています。
シングルクラスの知り合い、同伴競技者のアドバイス、参考意見は良く聞く
彼らの貴重なヒントは非常に重要です。シングルプレーヤーは他人のスイングを観察して欠点を一発で見抜き、アドバイスをしてくれます。かなりの教え魔が多いです。しかもレッスン料は掛かりません。聞き耳を立てとことん改善点、改善方法などを聞いた方がいいと思います。どんどん教えてくれます。
プロトーナメントを見に行く。試合のボランティアの記録係、スコアボード持ちに応募し、プロ選手と一緒にラウンドしてみる。プロの練習スイングを観察しどういうボールを打つか見る
プロ選手の大迫力のスイングを間近で見る事は大きな刺激になります。あのような打球を打てる様になるとは思いませんが…全美貞選手のFWをグリーンを狙って200㍎もある距離をまっすぐなショットで軽々とオンさせるところを目の前で見てびっくり仰天しました。丸山茂樹選手がショットを左に曲げ、グリーン左手前50㍎位の谷間の深いラフからオンを狙ったトラブルショット、ワラジ2枚分もあるような信じられない大きなターフが取ったことにも驚きました。女子プロ選手の華やかな衣装、華麗なショットとは対照的に、コース全体にピリピリと張り詰めた緊張感などTVからは伝わってこない魅力が感じられました。
YouTubeなど身近なメディア教材で自分に適していると思う動画はどんどん視聴して勉強する
従来の技術解説書、雑誌などのイラスト・写真などの解説と比較して「動画」の説明は格段の分かり易さがあり説得力があります。且つ、ほとんど無料で見られるので時間があれば視聴するべきだと思いました。非常に多くの番組が有るので、自分に適したものを探るまで多少時間が掛かると思います。
わたしのお気に入りは『ゴルフ上達宮下チャンネル』と『HARADAGOLF Lesson channel』です。宮下チャンネルは対象は40・50才台以上のベテランゴルファーの様ですが、ドライバーは軽く振って250㍎を目指そうという回も有りました!? 原田ゴルフはアスリート系の番組で、小さい体で300㍎をとばすそうです。いずれも、ジムのトレッドミルの前のスクリーンでジョッギング中に視聴するので、字幕の解説が見られるので重宝しています。
斜面ショットの番組を見まくっていますが、未だにつま先上がり・左脚下がりショットのシャンク撲滅が今後の大きな課題です。
ラウンド回数を増やす
当たり前な事を言うな!それが出来ないから困っていると言われそうです。しかしながら、わたしも、会社を定年退職し、時間的に余裕が出来てラウンド数を増やしました。ほぼ毎週1ラウンドするようになりました。結果として、80台が頻繁に出せるようなったのも事実です。ラウンド回数をこなすというのはやはりスコアアップに欠かせない条件と言わざるを得ません。
また、40歳前後の時駐在していた中国広東省広州市では、土・日週に2ラウンドをこなした時期がありました。何と当時は1ラウンドの料金が僅か100香港㌦(当時のレートで1500円)と信じられない程安かったので年間100ラウンド。平均スコア90前後でしたが、これは広いフェアウェイ、平坦なグリーンの賜物です。帰任直後は、今度は広島に駐在し、日本のコースの難しさに全く歯が立ちませんでした。結局中国ではラウンドの数をこなしただけで、正しいスイング技術の上達の意識が薄かった事が少し悔やまれます。
(個人的な意見です)やっては行けない事。進歩の妨げになるか、時間とお金を費やしても、それ程スコアップの期待が持てないもの
正しい教えを受けず、自己流スイングを練習場で行い、”下手”を固めてしまう
正に、自分自身の反省を書いています。何事もボタンの掛け違いに早目に気付き、軌道修正する事が重要だと思います。特に、ゴルフを初心者として始めた場合は優れた指導者による継続的な指導は不可欠だと思います。また、時代により道具の進化もあり、道具に適したスイング理論もあるので、一度身に付けたスイングも、適宜新しいスイングにどんどん変えていく工夫も必須だと感じています。【重要】
飛距離アップにこだわり過ぎて、練習場ではドライバーの打ち込みメインとする
自分の反省です。当時、練習打ち放題の練習場が無かったので、ボールは1球いくらで購入していました。10㍎の練習をするよりは、ドライバーの腕を磨く事が最重要と思い、且つ、練習をした気分になるので、飛距離へのこだわりにとらわれ過ぎていました。これではスコアアップは望めません。
アイアンショットは100%フルスイングすべきものと考えていた
練習場でも本番のフェアウェイ上でも同じように考えていました。150㍎だったら何も考えずに7アイアンのフルショット!これではスコアは纏まりません。アイアンは7,8割の力で軽く振るのが正解です。距離はフルショットも8割ショットも余り差は無い事に気付きました。また、フルショットはボールが曲がる原因にもあります。
TV番組、ゴルフ技術解説書、ゴルフ雑誌の読み過ぎにより、理論武装で頭をカチカチに固めてしまう
本は良く買って読みました。自己満足以外の何物でもなく、ほとんどスコアップは期待できませんでした。本からの知識のインプットはほどほどにした方が良いかも知れません。(これも自己反省)
スコアアップ出来ない事を道具のせいにして頻繁にゴルフクラブを変える
これはわたし自身のことではありません。某先輩の例です。彼はラウンドする度にあたらしいパターを持ってきました。パットが入らない事を自分の技術を棚に上げ、パターのせいにしていました、家でパターの練習をしているという話を聞いた事がありません。
確かに、出張先でレンタルクラブなどを使うと恐ろしく振り易いクラブに遭遇する事があり、瞬く間に80台を軽々出してしまったという経験もありました。ミズノのクラブでした。ラフからも草を鎌で刈った様な切れ味の抜群のショットが打て、びっくり仰天したことがあります。確かに、良いゴルフクラブにめぐり合えれば、良いスコアは出せるという思いもありますが… 道具へのこだわりは少しレベルが上がってからでも遅くないような気がします。
最後に
如何だったでしょうか。わたしの経験を元に、100切、90切を目指されるゴルファーの方の参考にまとめてみました。「ゴルフは突然上手くなる」という表題を掲げている通り、確実な正しい練習、レッスンを継続していれば、短期間に10打位スコアアップが叶う時期が来ることも夢ではないと思います。皆様が愉しいゴルフをエンジョイされる一助になれば幸いです。
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