映画『レインメーカー』のあらすじ・概要
悪徳巣食う法廷に挑む若き弁護士の苦闘を描いた法廷ドラマ。ベストセラー作家ジョン・グリシャムの原作『原告側弁護人』(新潮社刊)を、「ジャック」のフランシス・フォード・コッポラの監督・脚本・製作総指揮で映画化。
弁護士志望のルディは、ブルーザーの弁護士事務所に雇われ、白血病を患ったドニーへの保険金の支払いをめぐり大手保険会社グレート・ベネフィット(G.B社)と法廷で争いながら将来の進路を考え始めます。グレート・ベネフィットの歴戦の顧問弁護士と司法試験合格したばかりのルディーが法廷で闘争し、最後に大勝利をおさめます。しかし、その後グレート・ベネフィットは倒産してしまい、最終的にはお金が支払われる事はありませんでした。
1997年製作/135分/アメリカ
原題:The Rainmaker
※ タイトルの「レインメーカー」は、金を雨に例え、雨が降るように大金を稼ぐ弁護士を意味しています。
映画『レインメーカー』のスタッフとキャストについて
フランシス・フォード・コッポラ監督・脚本:72年に公開された「ゴッドファーザー」が世界的に大ヒットし、第45回アカデミー賞では作品賞を含む3部門を受賞。続く「ゴッドファーザー PART II」(74)も、第47回アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚色賞を受賞した。さらに「地獄の黙示録」(79)では、第32回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞し、世界的名匠としての地位を確固たるものにしています。
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社会派俳優の面目躍如、正義感の強さが魅力となり溢れていました。
クレア・デインズ(ケリー・ライカー):レオナルド・ディカプリオと共演した「ロミオ&ジュリエット」(96)のジュリエット役で広く知られるようになる。映画「めぐりあう時間たち」(02)や「ターミネーター3」(03)、「スターダスト」(07)などに出演しています。
ジョン・ヴォイト(保険会社側の老獪な弁護士レオ・F・ドラモンド)69年の映画「真夜中のカーボーイ」で注目を浴び、アカデミー主演男優賞にも初ノミネート。「帰郷」(78)でカンヌ国際映画祭の男優賞とアカデミー主演男優賞を受賞する。「暴走機関車」(85)で3度目のオスカー候補に挙がった。
ダニー・デヴィート(ルディの相棒、準弁護士デック・シフレット)近年の出演作に、TVシリーズ「フィラデルフィアは今日も晴れ」(06~19)、ディズニー実写映画「ダンボ」(19)などがある。
ミッキー・ローク(悪徳弁護士ブルーザー・ストーン)「白いドレスの女」で注目を浴び、「ナイン・ハーフ」「エンゼル・ハート」などでセックスシンボルとして人気が出るが、その後、低迷していた。「レジェンド・オブ・メキシコ デスペラード」「シン・シティ」で再び注目を集め、「レスラー」でゴールデングローブ主演男優賞を獲得しています。
映画『レインメーカー』のネタバレ感想
(ネタバレあり)マット・デイモンがとても若くて、新米弁護士振りが兎に角格好良過ぎる映画でした。一方、憎まれ役の保険会社のジョン・ヴォイト扮する顧問弁護士は老獪さが板についており、最初は余裕をかましていましたが、新米弁護士の一途な攻勢に徐々に追い詰められていくところは何とも痛快でした。
多分本作品を観て将来弁護士になりたい志を持ち、ルディーの様に正義の為に戦いたいと思った若者が多いか少ないか分かりませんが、必ずいたと信じます。
本作品は、たまたまごく最近、Netflix配信サービスで視聴が開始された為、見てみました。F.コッポラ監督作品である事も今までまったく知りませんでした。やはり、監督の作品らしく細かい内容も丁寧に、繊細な部分も映像として映し込んでいるなぁと感心させられた部分が随所にありました。
映画を見て改めて驚かされる事は、保険会社のまったく倫理観の無い経営方針(会社作成の対顧客対応マニュアルに明記されていました)はでたらめで、ぼったくり保険会社の典型だと思いました。これでは保険に加入する意味が全くありません。裁判の後にあっさりと倒産することで締め括られていますが、経営責任もしっかり糾弾されるべきだと感じました。
二つは、金儲けが目的の弁護士の姿勢です。ルディーの発言で、ドラモント顧問弁護士に対する発言で「いつ、魂を売ったのか?」と質問しています。このように金の為に手段を選ばずというところは、さすがに何らかの歯止めが掛からないと社会秩序は維持が出来なくなってしまうと考えます。
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