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映画『セインツ 約束の果て』(2013/デビッド・ロウリー監督)【感想】 ルーニー・マーラが夫婦の銀行強盗、脱獄し潜伏中の夫を待つ一児の母親役に!

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映画『セインツ 約束の果て』のあらすじ・概要

「ドラゴン・タトゥーの女」「ソーシャル・ネットワーク」のルーニー・マーラが自身初の母親役に挑み、米テキサスの荒涼とした大地を背景に、罪を背負った男女の愛を描いたドラマ。

1970年代のテキサス。一緒に窃盗や強盗を繰り返してきたボブとルースのカップルは、ルースのお腹に新たな命が宿ったことで、強盗稼業から足を洗うことを決意します。しかし、最後と決めた銀行強盗でミスを犯し、警官との銃撃戦になってしまいます。ルースが拳銃で放った弾丸が保安官パトリック(ベン・フォスター)に当たり負傷させ、二人は投降します。ルースの身代わりとなり刑務所に行ったボブは、やがて娘が生まれたことを知り脱獄。追われる身となりながら、ルースと4才になっていた実の娘に会うため逃避行を続けます。ルースはボブの帰りを待ちながらひとりで娘を育て、そんなルースを陰から見守る地元保安官のパトリックは、ひそかに彼女に恋心を抱いていました。一方、ボブとルースには育ての親スケリットがいます。彼はボブに対し、もう、これ以上ルースに近付くな。近付いたら殺すと諭しますが…

監督は本作が長編2作目の新鋭デビッド・ロウリー。

2013年製作/98分/アメリカ
原題:Ain’t Them Bodies Saints(原題を直訳すれば「それらの人達は聖人ではないか(聖人だ)」といった意味)

映画『セインツ 約束の果て』のスタッフとキャストについて

デビッド・ロウリー監督

ケイシー・アフレック(ボブ・マルドゥーン):07年は、ブラッド・ピット主演「ジェシー・ジェームズの暗殺」でアカデミー助演男優賞に初ノミネートされています。主演作「マンチェスター・バイ・ザ・シー」(16)では家族の悲劇をきっかけに心を閉ざした主人公を熱演し、アカデミー主演男優賞を受賞/妻のルースの罪を被り逮捕され、刑務所に収監されるが、脱獄し妻子の住む町に戻るが、警察の目があり自由に家族に会う事が出来ずにいます。

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ルーニー・マーラ(ルース・ガスリー):デヴィッド・フィンチャー監督作「ドラゴン・タトゥーの女」(11)では主人公の天才ハッカー、リスベット役に抜てきされ、アカデミー主演女優賞にノミネートされる/本編では自分の犯した罪を負い刑務所に入った夫ボブの帰りを待つ女性を演じる。

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ベン・フォスター(パトリック・ウィーラー):映画「3時10分、決断のとき」(07)、「メッセンジャー」(09)等で活躍/ボブとルース一味を逮捕に向かった際、肩を打ち抜かれて負傷するが、徐々にルースに恋心を抱くようになります。

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映画『セインツ 約束の果て』のネタバレ感想

【ネタバレあり】本編ルーニー・マーラが初の母親役に挑戦ということで鑑賞しました。70年代の米・テキサスが舞台です。しかも若い貧しい夫婦は「銀行強盗」を生業としていました。育ての親というスケリットは曰く因縁のありそうな別家業の背景がありそうですが、本編の中で詳しく語られる事はありませんでした。

当時、銀行強盗の罪は25年という重い罪だったと語られています。自分の娘が生まれたと聞き、娘に会うため、身の危険を顧みず何度か失敗をい繰り返しながらもの、何度目かの脱獄が成功して自分の家のある土地まで必死の逃避行をして帰ります。しかし、警察などの追手の目が気になり妻と娘の居る家に近づく事が出来ません。

一方、育ての親スケリットからは妻と娘には近づくな、近づけば殺すと再会を制止されてしまいます。銀行強盗で稼いで、隠し持っていた有り金を全部持ち、さっさと遥か彼方へ逃げろと諭されます。

25年の刑期を全うして無事釈放されるまで、娘との再会を待つ事は確かに難しい気持ちは分からないでもないです。また、保安官を負傷させた弾は妻が撃った拳銃から発射されたもので、夫は妻をかばい、妻の身代わりで服役した背景はあります…

ルーニー・マーラ扮するルースとしても、夫には再会したいし、実の娘を夫に会わせたいという思いは日々高まるものの、脱獄犯捜査の手は身近に迫り、まったく身動きが取れない不安な状況です。更に近くで見守る保安官からも好意を寄せられている立場を演じる事は、かなり難しかったのではないかと思われました。

なお、雑誌VOUGEのインタビュー記事でデビッド・ロウリー監督が「最初に思ったのは、今や世界のトップ女優が、こんなちっぽけな映画に出たいなんて絶対あり得ないってことだった」と心境を語っていた事にやはりちょっと驚きました。

 

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