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映画『教授のおかしな妄想殺人』(2015/ウッディ・アレン監督)感想‣ホアキン・フェニックスxエマ・ストーン共演のブラックコメディ

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『教授のおかしな妄想殺人』のあらすじと概要

ウッディ・アレン監督がホアキン・フェニックスを主演に迎え、人生の不条理を独自の哲学で描いたブラックコメディドラマ。

アメリカ東部の大学に赴任してきた哲学科の教授エイブ(ホアキン・フェニックス)は、人生の意味を見失い、孤独で無気力な暗闇に陥っていました。ある日、入ったレストランの隣の席で、シングル・マザーに不利な決断をしようとしている迷惑な悪徳判事の噂を耳にしたエイブは、その判事を自らの手で殺害するという完全犯罪を夢想し、次第にその計画に夢中になっていく。新たな目的を見い出したことで、エイブの人生は再び輝き出すのだが……。

アレン監督と初タッグとなるフェニックスが主人公エイブを演じ、アレン監督の前作「マジック・イン・ムーンライト」でもヒロインを演じたエマ・ストーンが、殺人妄想が渦巻くエイブに、そうとは知らずに恋心を抱く教え子ジルに扮した。

『教授のおかしな妄想殺人』のスタッフとキャストについて

ウッディ・アレン監督: 

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ホアキン・フェニックス(エイブ):1974年生まれ、プエルトリコ出身。トッド・フィリップス監督作「ジョーカー」でタイトルロールを演じる。同作はベネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞するなど、世界中で大きな話題となり、第92回アカデミー賞では4度目のノミネートにして初の主演男優賞を受賞。

本作品では、いわくつきの哲学教授エイブ・ルーカス役、情緒不安定の天才で、伝説には事欠かない男、ロシアンルーレットのピストルの引き金を引くシーンには正直びっくりさせられた。

 

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エマ・ストーン(ジル):1988年生まれ、米アリゾナ州出身。14年の「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」でアカデミー助演女優賞初ノミネートを果たす。ウッディ・アレン監督の「マジック・イン・ムーンライト」(14)と本作品「教授のおかしな妄想殺人」(15)の2作連続でヒロイン役を務めた。ミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」(16)で女優志望の主人公を演じ、ベネチア国際映画祭の最優秀女優賞や、アカデミー主演女優賞など数多くの賞を受賞。

 

本作品では、東部ロードアイランド州の小さな田舎町にあるリベラル・アーツの大学に通う、乗馬とピアノが趣味のお嬢様ジルを演じる。演技は控えめで、州都ニュー・ポートの景色や大学構内のお上品な雰囲気に溶け込んでいる。刺激のない生活のスパイスとして恋人がいるにも関わらず、大学教授エイブと恋に落ちる。

 

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『教授のおかしな妄想殺人』のネタバレ感想

Gerhard G.によるPixabayからの画像

【注意ネタバレ含む】

コメディー映画にしては、かなりシリアスな内容だったので少々驚きました。ウッディ・アレン監督とホアキン・フェニックスのコンビの組み合わせが余りピンときませんでした。また、ホアキンの最近の映画「ジョーカー」との印象もダブり、教授の異常性もいやが上にも盛り上がっていきました。

 

最初はすっかり人生の生きる意味を失い、意気消沈していた様子から、ある『殺人』を思いつくや、まるで別人の様に生き生きとしてくるあたりの演技はたいへん見もの。全身に精気が漲って、生きる意義を見出していく様子がリアルに描かれます。一方、まったく教授の隠された計画など知る余地も無いジルは教授が元気になった事を単純に喜び、更に熱を上げ、以前からの恋人とは別れて教授との関係を深めて行きます。

 

このストーリーでは、悪徳判事は殺されて当然とすべての観客に思わせてしまうところは見事に成功しています。しかしながら、教授の人生の喜びも、冷静な理性の勝ったジルの判断で、殺人はどんな理由であれ、決して許されざる大罪であることを知らされます。ジルに責められて、気付かされ、教授を応援してしまっていた多くの視聴者もはっと我に返り、教授の犯した罪の大きさに気づかされるのではないでしょうか?

 

クライマックスで教授はジルをこともあろうにエレベーターホールに転落させようと企み実行に移します。思いもよらぬジルの抵抗に遭い失敗しますが、やはりこの教授の異常性には驚きました。これではとてもコメディ映画とは言えない結末です・・・

 

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