>

おすすめ映画感想『ハイネケン誘拐の代償』(2015/ダニエル・アルフレッドソン監督)‣素人誘拐犯一味を翻弄する人質ハイネケン

スポンサーリンク
絶対見逃せない映画 おすすめ
Oleksiy ShumanによるPixabayからの画像
スポンサーリンク

『ハイネケン誘拐の代償』のあらすじ概要

有名ビール企業ハイネケンの経営者が誘拐された実在の事件を映画化したクライムサスペンス。エミー賞受賞ジャーナリスト、ピーター・R・デ・ブリーズのベストセラーをもとに、誘拐犯と被害者双方の視点から謎多き事件の真相に迫る。

1983年、オランダの都市アムステルダムでハイネケンの会長フレディ・ハイネケンが誘拐されました。警察は巨大組織による犯行を疑いますが、真犯人は犯罪経験すらない幼なじみの若者5人組でした。犯人たちは莫大な身代金<当時としては世界最高額の身代金3500万ギルダー(約23億円)>を要求し、計画は順調に進んでいるかに見えました。ところが、人質でありながらも老獪で傲慢なハイネケンにコルたちは翻弄され、強い絆で結ばれていたはずの仲間たちの間に溝が生まれ始め、次第に追い詰められていくことになります。結局コルらは身代金を獲得しハイネケンは解放されますが、オランダ警察の捜査の手はコルらに伸び、メンバーが次々と逮捕され始めます。

名優アンソニー・ホプキンスが、素人誘拐犯たちを翻弄する老獪な大富豪役を存在感たっぷりに怪演。誘拐犯一味に「アクロス・ザ・ユニバース」のジム・スタージェス、「アバター」のサム・ワーシントン。

2015年製作/95分/ベルギー・イギリス・オランダ合作
原題:Kidnapping Mr. Heineken

Iulian UrsacheによるPixabayからの画像

『ハイネケン誘拐の代償』のスタッフとキャストについて

ダニエル・アルフレッドソン監督:スウェーデンの映画監督、映画プロデューサー。ストックホルム出身。2009年、『ミレニアム2 火と戯れる女』と『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』を監督した。

アンソニー・ホプキンス(オランダ屈指の大富豪フレディ・ハイネケン):『羊たちの沈黙』(1991)で演じた精神科医で猟奇殺人犯のハンニバル・レクター博士役が高く評価され、この作品でアカデミー主演男優賞を受賞しています。1968年に映画初出演となった『冬のライオン』では、ピーター・オトゥールやキャサリン・ヘプバーンと共に堂々たる演技を見せ、鮮烈なデビューを果たしています。

映画『ファーザー』(2020/フロリアン・ゼレール監督)感想‣認知症の症状だけでなくそれが周囲の人々に与える影響を芸術的!?に描こうとした作品

ジム・スタージェス(コル・ヴァン・ハウト 誘拐犯のリーダー格):ビートルズのヒットナンバーで構成されたミュージカル映画「アクロス・ザ・ユニバース」(07)のオーディションで、主人公ジュード役を勝ち取り、世界的に注目を集める。

おすすめ映画|『ブーリン家の姉妹』(2008/ジャスティン・チャドウィック監督)ナタリー・ポートマン/スカーレット・ヨハンソン初共演作

サム・ワーシントン(ヴィレム・ホーレーダー コルの幼なじみの親友で義兄):ジェームズ・キャメロン監督直々の指名でSF超大作「アバター」(09)の主演に抜てきされ、一躍ハリウッドスターの仲間入りを果たしています。13年ぶりの続編となる「アバター ウェイ・オブ・ウォーター」(22)にも出演。

新作映画『アバター ウェイ・オブ・ウォーター』(2022/ジェームズ・キャメロン監督)感想‣この映画は本当にすごい。奇跡的な映像美にただただ驚くばかり!劇場に足を運ぶしかありません…

『ハイネケン誘拐の代償』のネタバレ感想・見どころ

誘拐事件の標的ととなった大富豪ハイネケンは老獪で狡猾な人物として描かれます。そして、誘拐犯との対話が激しく行われるのかと思っていましたが、想像したようなやり取りがある訳ではありません。誘拐犯行犯に犯した罪を改心させるような強烈な”人生訓”でも放たれるのではないかと期待しましたが、それはありませんでした。強いて言えば、人質になってもバスローブをもってこい、棒棒鶏が食べたい、音楽を静かなクラシックに変えて欲しい等々自分の置かれた”立場”を顧みず、素っ頓狂な要求をして来るあたりは並の神経の持ち主ではない事だけはよく理解できました。気の毒にも一か月以上も鎖に繋がれ、独房の様な狭い部屋に閉じ込めら不安な日々を過ごしていました。

一方、誘拐犯は大胆で計画的な手口を駆使するものの素人集団の幼馴染が揃った仲良し5人組です。何と第二次世界大戦で使用された古い銃器で武装していまいした。こんな奴らでも大金を手に出来る(実話に基づく映画)という映画なので、真似をする輩が出て来るのではないかという不安で、世界の大富豪は一瞬身構えたのではないかと思います。現に、香港長江実業グループの大富豪李嘉誠は何人かいる孫が頻繁に誘拐されその度に身代金を支払われていたという噂を聞いています(警察沙汰にせず穏便な現金取引で解決?)

大金を手に入れても、その代償として仲間は離散、ほとんどが逮捕収監され、彼らの心は離ればなれになってしまいます。決して幸運を手に入れる事は出来なかったと結論づけています。実際の事件に基づいていおり、脚色を施されているところも少ないのだろうと想像されます。そうなのかと納得せざるを得ないのですが、結末がややあっさりした尻切れ蜻蛉だったので、もう一工夫欲しかったと感じました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました