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おすすめ映画感想『レベッカ』(1940/アルフレッド・ヒッチコック監督)‣観るものを一瞬たりとも飽きさせないストーリー展開・演出は見事!

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『レベッカ』のあらすじ概要

鬼才アルフレッド・ヒッチコックが「風と共に去りぬ」で知られる名プロデューサー、デビッド・O・セルズニックに招かれ製作した、記念すべきアメリカ進出初作品。ダフニ・デュ・モーリエの小説『レベッカ』を原作としています。(ヒッチコックの名作映画『鳥』の原作者でもあります)

南仏のリゾート、モンテカルロにやってきたヒロインの“わたし”は、同じホテルに宿泊していた英国紳士の富豪マキシム・ド・ウィンターと出会い、恋に落ち直ぐに結婚します。イギリスにもどったマキシムと、広大な邸宅で新たな生活を始めた“わたし”でしたが、マキシムの大邸宅では1年前に亡くなった前妻レベッカの見えない影が全てを支配し続けていました。

邸宅を仕切る家政婦長のダンヴァース夫人は、いまだレベッカを崇拝し、上流階級に溶け込もうとする“わたし”を一切認めようとしません。そして、徐々に精神的に追い詰められていきます。やがて事態は思わぬ方向へ転がっていき、レベッカの死因を改めて調べられることになりますが……。

第13回アカデミー作品賞受賞。1940年製作で日本では戦後の51年に劇場初公開されています。

1940年製作/130分/G/アメリカ
原題:Rebecca
日本初公開:1951年4月24日

『レベッカ』のスタッフとキャストについて

アルフレッド・ヒッチコック監督

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ローレンス・オリビエ(マキシム・ド・ウィンター/マンダレーの主人、大富豪):20世紀の名優として多くの映画人から称賛されています。

ジョーン・フォンテイン(”わたし”ヴァン・ホッパー夫人の付き人):1917年に東京(現在の東京都港区)で生まれ、両親はイギリス人。アルフレッド・ヒッチコック監督作品本作『レベッカ』でアカデミー主演女優賞にノミネートされ、翌1941年に同じくヒッチコック監督作品の『断崖』でアカデミー主演女優賞を受賞しています。フォンテインはヒッチコックの監督作品でアカデミー賞を獲得した、唯一の女優となっています。

ある晩餐会でハリウッドの大物プロデューサーであるデヴィッド・O・セルズニックと隣席になった事を切っ掛けに、運命が一変しました。6カ月間にわたって数百人の女優が受けた過酷なオーディションに見事勝ち残り、『レベッカ』のヒロイン役に決まったのは、フォンテインが22歳の誕生日を迎える直前だったとのこと。

ジュディス・アンダーソン(ダンヴァース夫人/マンダレーの家政婦長):顔をとにかく怖い、従順ではあるものの居丈高な態度で接するところが難点。

『レベッカ』のネタバレ感想・見どころ

===ネタバレ有り。要注意===

『レベッカ』という名前は題名だけで、実際の人物は映画に登場する事はありません。しかし、1年前に事故でなくなったという前妻レベッカの影は全編映画に重くのしかかって来るストーリーの展開は見事でした。

ジョーン・フォンテイン扮する”わたし”は、大富豪のマキシム・ド・ウィンター(ローレンス・オリビエ)と知り合い、恋に落ち、とんとん拍子で玉の輿に乗る事になります。しかしながら、想像以上に身分の違う二人の新婚生活は彼女に大きな戸惑いと不安となっていました。更に家政婦長のダンヴァ―ス夫人は前妻『レベッカ』に仕えていた人物です。彼女は”わたし”を新しい妻として、絶対に認める事が出来ず、色々と恐ろしい悪だくみを考えて、彼女を屋敷から追い出そうと画策します。

一方、夫のマキシムも新しい妻を迎えたにも関わらず、相変わらず『レベッカ』の影から抜け出す事が出来ずに悩んでいました。”わたし”への愛も徐々に自分自身確信が持てない様に変わっていきますが、”わたし”は一度掴みかけた幸せを決して放すまいと、必死にマキシムに縋りついて行こうとする健気な気持ちが痛いほど伝わってきました。

ストーリーは突然、よもやの新しい展開となります。マキシムの口から、素晴らしい美貌、優れた教養と知性を誇り、皆から慕われていた『レベッカ』の恐ろしい本性が明かされていきます。そこに折り重なるように飛んでもない事態が発生します。なんと既に発見されていた筈の『レベッカ』の遺体が閉じ込められた船体が海の底から新たに発見されたという知らせが飛び込んできます…

『レベッカ』のイメージは視聴者の頭の中にはとてつもない美しい存在として広がっていきます。しかしながら、実際は180度も異なる驚愕の真実が語られびっくり仰天します。決定的なのは、彼女の不倫相手の男の子供を妊娠したことをマキシムに仄めかすという事すらやってのける(実はこれには奥深い心理が働いていたのですが…)

しかし、二転三転の”どんでん返し”と家政婦長ダンヴァ―スの異常な行動など全く予想持つない結末を迎えます。後半、マキシムが犯人にされてしまうのかハラハラドキドキさせられましたが、ものの見事に危機を脱出する無駄の無い、スピード感のある展開には思わず唸りました。

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