『３６０』のあらすじと概要
「ナイロビの蜂」のフェルナンド・メイレレス監督が、アンソニー・ホプキンス、ジュード・ロウ、レイチェル・ワイズら豪華キャスト共演で描いた群像サスペンス。世界7都市を舞台に、複数の男女の繋がりが複雑に絡み合いながら予測不能な結末へと突き進んでいく様子を描き出しています。エリートサラリーマンのマイケルは出張先のホテルのバーでコールガールと待ち合わせしますが、取引先の男性と鉢合わせし、女性と会うことなくその場を立ち去ってしまいます。ロンドンで暮らすマイケルの妻ローズは、ブラジル人の若手写真家ルイと不倫しています。ルイの浮気を知って別れを決意した恋人ローラは、リオへ帰る途中の機内で行方不明の娘を捜す老人ジョンと知り合います。その後、大雪でデンバー国際空港に足止めされたローラは、空港ロビーのレストランで出会った男性タイラーに好意を抱きますが、彼は仮釈放中の性犯罪者でした・・・
2011年製作／110分／イギリス・オーストリア・フランス・ブラジル合作
原題：360
『３６０』のスタッフとキャストについて
フェルナンド・メイレレス監督：ブラジルのサンパウロ生まれ。2002年、リオデジャネイロのスラムの子どもたちの抗争を描いた「シティ・オブ・ゴッド」で、アカデミー賞で監督賞ほか4部門にノミネートされる高い評価を獲得、05年の「ナイロビの蜂」もアカデミー賞で4部門の候補に挙がり、レイチェル・ワイズに助演女優賞をもたらしています。
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アンソニー・ホプキンス(ジョン）：失踪中の娘ジュリアの行方を探してフェニックス（アリゾナ州）に向う初老のイギリス人男性。フェニックスでは遺体安置所を訪れ身元不明の遺体が失踪した娘の物かどうか確認しています。
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ジュード・ロウ(マイケル・デイリー）：ウィーン出張中のイギリス人ビジネスマン。大企業の役員。娘の学芸会に夫婦連れで参加するなど家庭を大事にしている。
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レイチェル・ワイズ(ローズ）：ロンドンの編集者。マイケルの妻。仕事関係の若い男と不倫中。
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ルチア・シポシーヴァ（ブランカ）：ウィーンのスロバキア人コールガール。
ガブリエラ・マルチンコワ（アンナ）：ミルカの妹。姉の「仕事」に付き添ってウィーンにやって来る。
『３６０』のネタバレ感想・見どころ
アンソニー・ホオプキンス、ジュード・ロウ、レイチェル・ワイズら錚々たる顔ぶれの出演陣にもかかわらず、いくつか読んだ映画ブログの評価も総じてかなり低目だったので、一体どんな映画だろうと気になって見てみました。
それぞれ登場人物は関連しながら連鎖の輪は広がりますが、全く独立したストーリーが展開していくという非常に珍しい構成の映画。描写される風景、音楽などは素晴らしいのですが、余りに多くの登場人物が登場する事と全く脈絡の無いエピソードが連綿と続き、そして最後にストーリーが集約する事は一切ありませんでした。これはフェルナンド監督が目指した映画作りではあろうと思われますが、恐らく視聴者からはあまり高い評価は得られない気がします。
また、他の映画にも出演依頼が殺到しているであろう人気・実力ともピカイチの俳優らが、本作の脚本を読んで、こぞって出演したくなる様な映画だったのかどうか・・・そちらの方がより気になりました。
「おすすめ映画」といういう事でご紹介しているにもかかわらず、正直言って映画の出来に関しては正直言って、やはり自信を持っておすすめ出来る作品ではありません。しかしながら、繰り返しになりますが、アンソニー・ホオプキンス、ジュード・ロウ、レイチェル・ワイズほか出演陣らの演技については見るべきものはあったのではないかと思います。さらに辛口批評家サイトの評価でも”２０％”の高評価を受けているという事は見るべき視点があるという事かも知れません（ちょっと苦しい！）
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