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おすすめ映画『ブラックバード 家族が家族であるうちに』(2019/ロジャー・ミッシェル監督)感想‣エゴに満ちた人間の本性を晒してみせる意外な展開に…!

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『ブラックバード 家族が家族であるうちに』のあらすじと概要

「デッドマン・ウォーキング」のスーザン・サランドンと「愛を読むひと」のケイト・ウィンスレットという、ともにオスカーを受賞している2人が初共演し、2014年製作のデンマーク映画「サイレント・ハート」をリメイクしたヒューマンドラマ。同作の脚本家クリスチャン・トープが自ら脚色を手がけ、「ノッティングヒルの恋人」ロジャー・ミッシェル監督がメガホンを取っています。

ある週末、リリーは夫ポールと暮らす海辺の邸宅に、娘のジェニファー、アンナとその家族、そしてリリーの学生時代からの大親友リズを集めます。それは、ある理由によって死を覚悟したリリーが、“家族が家族であるうちに”過ごすために自ら用意した最後の時間だったのです。それぞれ平静を装いながらリリーの願いである最後の晩餐を共にする彼らでしたが、あることをきっかけに緊張感が弾け、それぞれの秘密が明かされていきます。

舞台は海岸沿いに立つ、ポツンと一軒家の大豪邸。撮影が素晴らしい。ロケーションはイギリスのウェストサセックス。

2019年製作/97分/アメリカ・イギリス合作
原題:Blackbird

『ブラックバード 家族が家族であるうちに』のスタッフとキャストについて

ロジャー・ミッシェル監督:南アフリカ生まれのイギリス人。ヒュー・グラントとジュリア・ロバーツを主演に迎えた長編第4作「ノッティングヒルの恋人」(99)がゴールデングローブ賞の最優秀作品賞を受賞し、一躍注目を集めています。

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スーザン・サランドン(リリー):進行性の難病、ALSを患うリリーは自分の体が動かせるうちに安楽死を選ぶことを心に決めていますが…ケイトと二人、二大オスカー女優の共演が見応え十分。

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ケイト・ウィンスレット(リリーの長女、ジェニファー)長女ジェニファーと次女アナとの間にあった積年のわだかまりが顕在化し、場の雰囲気が徐々に悪化してしまう事になり、思わぬ展開に…

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ミア・ワシコウスカ(次女、アナ):母親リリーの画策も、受け入れる為の心の準備ができない次女の憤まんが爆発するのを機に、はかなくも崩壊することになります。

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サム・ニール (ポール リリーの夫。医師):

『ブラックバード 家族が家族であるうちに』のネタバレ感想・見どころ

ネタバレ有り。未視聴の方は視聴後お読みください…

子供らが一堂に会して幸せそうに過ごします。モミの木の若木を切り倒し、クリスマスの飾りつけやプレゼント交換などをして休暇を過ごす姿はいかにも幸福絶頂の家族そのもの。しかしながら、その驚きの実態が次第に暴露されていきます。本作は”安楽死”をテーマにした人間ドラマです。植物人間として命を保ち続ける醜い姿はみせたくないという究極の”選択”を母親リリーは心に決めています。その決断を夫も長女ジェニファーも素直に受け入れていました。しかし、妹アナだけは心の準備が出来ず母親の決心を容易に受け入れる事が出来ません。それは育てられた環境の影響もあるようで、彼女自身心に闇を抱えていて、最近自殺未遂まで犯していたことも要因と思われました。

一方、夫ポールとリリーのの古くからの共通の友人である女性エリザベスの存在も問題がありました。以前から家族と常に行動を共にしている独身女性です。そして、ポールとは愛人関係にある事が明かされます。その二人の親密な関係を知った長女ジェニファーは、二人が共謀して母親を亡きものにしようと企んでいるのではないかと一瞬勘繰ります(母親の口からそれは否定されます…、リリーがエリザベスに頼んで愛人になって貰ったと・・・??)しかしながら、大波乱をなんとか乗り越え、家族に見守られ、最後の醜い姿を晒したくないという固い意志は変わらず、結局母親の”初志”は小さな問題を蹴散らかし、あっさりと貫徹されることに…(意思の固さにはびっくり仰天!) 

なお、最後の邸宅の居間での会話シーンはまったく舞台劇を見ている様な気持ちにさせられました。それもそのはず、ロジャー・ミッシェルは、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーに参加、助監督、後に舞台監督として大活躍されている監督でした。

姉妹役のケイト・ウインスレットとミア・ワシコウスカは二人とも好きな女優です。ケイトは本作で黒縁メガネを掛け、髪をブルネットに染めると、まるで別人になってしまいました。女性版カメレオン俳優ジョニー・デップです。

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