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おすすめ映画『ニューオーリンズ・トライアル』(2003/ゲイリー・フレダー監督)感想‣多数の陪審員候補者の中から、自陣営に有利な陪審員を調べる陪審コンサルタント!?

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『ニューオーリンズ・トライアル』のあらすじと概要

「ペリカン文書」などの人気リーガル・サスペンス作家ジョン・グリシャムの「陪審評決」を、「コレクター」「サウンド・オブ・サイレンス」のゲイリー・フレダー監督が映画化。

ニューオーリンズで銃乱射事件が起き、犯人は11人を殺害したのち自殺します。この事件で夫を亡くしたセレステはベテラン弁護士・ローアを雇い、犯行に使われた銃器の製造と販売責任を求めて、銃を製造したヴィックスバーグ社を訴えます。ここに全米が注目する銃規制裁判が始まります。銃乱射事件の裁判の裏側で、陪審員工作、弁護士の取引きなど熾烈な裏工作合戦が展開しれていきます。下積み時代からの親友のジーン・ハックマンとダスティン・ホフマンが、演技派として知られる二大俳優が陪審コンサルタント役と原告側の弁護士役という敵対する役柄で初共演したのも話題となりました。

本作はジョン・グリシャムの『陪審評決』(新潮文庫)を映画化したものです。原作ではタバコ会社が訴訟の相手でしたが、本作では訴訟の相手が銃会社に変更されています。

2003年製作/128分/アメリカ
原題:Runaway Jury

『ニューオーリンズ・トライアル』のスタッフとキャストについて

ゲイリー・フレダー監督・製作

ジョン・キューザック(ニコラス・イースター) :巧みな演技で陪審員に選ばれます。謎の女マーリーと組んで内から陪審員の操作を行い、原告と被告に「陪審員、売ります」のメモを送り付けます。

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ジーン・ハックマン (ランキン・フィッチ):被告側のヴィックスバーグ社及び加入する銃協会に雇われた伝説の陪審コンサルタント。最新技術や心理学などありとあらゆる手段を用いて、陪審員の選別から裏工作まで全てを進めていきます。どう転ぶかわからない一進一退の裁判、そして工作をことごとく潰されたフィッチは焦り出し、結審の日、マーリーに代金を送り、陪審の買収を願い出る決断をしますが…/30代を過ぎてからパサデナの劇場で俳優のキャリアをスタートさせています。1964年、ブロードウェイに進出し、同年「リリス」の端役で映画デビュー。

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ダスティン・ホフマン(ウェンドール・ローア ):オフブロードウェイでの活躍が映画監督マイク・ニコルズの目に留まり、「卒業」(67)に抜擢さrています。瞬く間に観客の心をつかみ、映画出演2作目にしてアカデミー主演男優賞にノミネートされています。

 レイチェル・ワイズ(マーリー):謎の女性、ニコラスと組んで陪審員の買収の話をフィッチとローアのふたりに持ち掛ける大胆さを持つ。

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『ニューオーリンズ・トライアル』のネタバレ感想・見どころ

【ネタバレ有り、要注意!】

小気味の良いテンポのストーリー展開、ずっと画面に見入る事が出来ました。銃乱射事件で夫を失った女性が、犯行に使われた銃器の製造と販売責任を求めて、銃を製造したヴィックスバーグ社を訴えるという訴訟がテーマとなっています。アメリカらしい裁判と言えば、言えますが最終結論までまったく予断を許さない展開でした。まさかと思われる判決には正直かなり驚きました!

先ず、陪審コンサルタントという凄腕の人物が組織的な徹底的な事前調査活動を行い、陪審員候補リストの中から自分達陣営にとって有利な候補を選定して行く過程が描写されます。日本の陪審員制度がどうなっているのか詳しくありませんが、想像するにこれ程厳しく陪審員の候補選びなされる事は恐らくないのではないかと思われます(任意の抽選!?)

ジョン・キューザック演じる主人公ニコライは、偶然に選出されたように装いながら、自分から仕組んでこの法廷(フィッチが陪審コンサルタントを引き受けた)の陪審員に選ばれるよう計画的に選考されていました。これにお驚きました。

最大の驚きは『陪審員は金で買える!』という一言です。本当なの〜こんなことが本当に出来たら法治国家としての存在そのものが危うくなりそうです。なんでもありのアメリカでは、あり得るのかもしれません。一方の日本でも判決内容も残念ながら「忖度」流行りなので、裁判官の判決も「?」が多いのでどっちもどっちのような気がしますが…(参議院議員選挙で「一票の格差」が最大3.03倍だったことを、最近最高裁は憲法に違反しない「合憲」とする判断を示しました…私は断固違憲だと思います)

最後にフィッチの配下の調査員がマーリーの部屋に忍び込み何やら家探ししているところに、彼女が帰宅します。秘密を掴んだ調査員からマーリーは必死に逃げようしますが、大の男相手でどうにもなりません。ところが、男の隙を衝き反撃、あっという間に弱過ぎる悪漢をあっという間にやっつけてしまいます(ちょっと嘘くさい)。しかしながら、レイチェル・ワイズの強さを見直した一瞬でした!

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