『クレオの夏休み』のあらすじと概要
6歳の少女と乳母の血のつながりを超えた愛の絆を、少女の目線からみずみずしくつづったフランス発のヒューマンドラマ。
パリで父親と暮らす6歳のクレオは、いつもそばにいてくれる母親代わりの乳母グロリアのことが大好きでした。ところがある日、グロリアは遠く離れた故郷アフリカへ帰ることになってしまいます。突然の別れに戸惑うクレオでしたが、グロリアは自身の子どもたちと住むアフリカの家にクレオを招待します。そして夏休み、クレオはグロリアと念願の再会を果たすべく、ひとり海を渡ってアフリカへ向けて旅立ちます。
舞台はアフリカ西方に浮かぶ小さな火山性の島国カーボベルデ（以前はポルトガルの植民地。初めて聞く名前）10の大きな島と8の小さな島からなる大西洋に浮かぶ島国で人口59万人。
主人公クレオ役には、撮影当時5歳半だった演技未経験のルイーズ・モーロワ＝パンザニを抜てき。監督は、共同監督を務めた前作「Party Girl」でカンヌ国際映画祭カメラドール（新人監督賞）を受賞し、本作が長編単独監督デビューとなる新鋭マリー・アマシュケリ。2023年・第76回カンヌ国際映画祭「批評家週間」のオープニング作品に選出されています。
2023年製作／83分／フランス
原題：Ama Gloria
乳母（ナニー）をテーマとした映画作品➢
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『クレオの夏休み』のスタッフとキャストについて
マリー・アマシュケリ監督：本作で長編単独監督デビュー。幼い頃にナニーの女性に育てられた自身の実体験を、彼女への感謝の気持ちを込めて物語にしようと思い立ったことが、本作の始まりとなったという。
ルイーズ・モーロワ＝パンザニ（クレオ）：映画出演時は5歳半、パリの公園で遊んでいたところを映画スタッフに偶然スカウトされ出演、演技経験はまったく無いという。屈託の無い映画緒がとても可愛い。
イルサ・モレノ・ゼーゴ（乳母グロリア）：カーボベルデで看護師として働き、フランスに渡りナニー（乳母）の仕事を実際していました。
『クレオの夏休み』のネタバレ感想・見どころ
6才の少女と彼女の乳母との心の交流が描かれています。幼い時に母親を亡くしているクレオは乳母であるグロリアによって育てられていました。しかしながら、突然グロリアは故郷であるアフリカの西に浮かぶ島国カーボベルデに突然する事に…
今まで当たり前と考えていたグロリアの突然の帰国によりその喪失感はとても大きく、クレオは元気をすっかり失くしてしまいます。別れ際にグロリアと約束した夏休みに彼女の島に会いに行く事が父親の手配で実現して大喜びします。島でグロリアとの再会し歓喜するクレオでしたが、グロリアには実際の娘や息子がいました。出稼ぎの為、島を抜け出し多分、長期間実の母親らしい事を十分にしてもらえなかった心のわだかまりの様子がうかがえました…
クレオは訳も分からず息子セザールからは冷たい視線は受けるは、「早く国に返れ！」とはっきり言われて戸惑います。6才のクレオはその言葉の意味がわかったのでしょうか？又、長女ナンダは非常に若いのですが妊娠しており、やがて出産します。泣き叫ぶ赤ん坊が原因で、良かれと思った行動が誤解されてしまい、大きなトラブルに巻き込まれてしまいます。クレオは思わず家から飛び出してしまいます。（断崖絶壁から海に決死のダイビング・・・怪我一つなかったのですが）どれもこれも初めて経験する非常につらい事ばかりでした…
クレオはグロリアと再会し喜んでばかりいられない現実の世界の初体験、ちょっぴり甘辛い大人の世界への第一歩を踏み出す事が出来たのではないでしょう（でも6才にしては早過ぎたか…）
見事なストーリー展開と島国の雄大な自然の景色に囲まれた別天地を捉える映像、何度も挿入される「アニメ」など、見どころ満載の映画となっています。
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