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パリの家族たち 映画 女性監督がパリで働き活躍する女性を活写

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パリの家族たち のあらすじと概要

数えきれない数の女性が登場して、それぞれ問題がある「家庭」が紹介されていくので、本編鑑賞前半部分は何が何だか分からない。登場人物たちの関連性を紐解くのが混乱を極める時間があります。10人ほどの女性たちが織りなす群像劇の中心は、幼い頃に母親に冷たくされて育った三姉妹と、赤ん坊を育てるフランス女性大統領。三姉妹は、養子を迎えようか悩む小児科医、2人の子を持つシングルマザーのジャーナリスト、教え子と肉体関係を続けて結婚を拒否する大学教授と千差万別、十人十色ながら非常に役柄として個性的な女性が次々に登場してきます。彼女たちは認知症が進む母親の扱いにかなり頭を痛めてる毎日を送っています。女性大統領は、子供を出産した後、大領領執務室で赤ん坊のおしめを取り換えるシーンがあるなど、大国を動かす厳しい責任がまさかこんな時にこんなことをと驚愕させられます。彼女は大統領としての執務とマタニティブルーの間に挟まれ押し潰されそうになっています。

同じパリを舞台とするフランス映画で最近見たものにレ・ミゼラブルがります。同じパリの屋根の下で起こる日常は人それぞれ随分違います。

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働く女性という意味ではこちらも最近見たものです。イギリスの田舎の田舎町が舞台となります。

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パリの家族たち のネタバレ感想

ストーリーとテーマについて

前知識なく白紙の状態から本作品を鑑賞したので、前半部分では暫く正直面白くない映画を見てしまったなぁと後悔しました。しかしながら話が展開していくうちに、フランス人女性の強さを包み隠さず曝け出し、赤裸々に表現するシーンがあり、強い女性、強い母親が本性丸出しにしてくる部分が、女性の本性を知り抜く女性監督ならではの表現として驚くと共に、強い感銘を受けました。監督自らが語っていますが、「母親が『その地位によって巨大な権力を持っている』事をテーマの一つに捉える」正に家庭内でその「権力の行使」が行われる実態が包み隠さず描き出されています。

邦題である『パリの家族たち』とほんわかムードの雰囲気を醸し出していますが、内容はジャーナリスト出身という監督の背景もあり、かなりの硬派であり、ストーリーに関しては多くの女性(勿論男性も)から共鳴を得る事は間違いありません。

しかし、この映画は女性たちの現在の生活実態を描くものの、だからどうすべきかという事は一切語っていません。問題解決は同じような問題に悩み・奮闘している女性(男性も含め)が「私も似たようなものだから、これからも頑張りましょう!」という”意識の共有化”を求めることで、心の負担を軽くする効果・作用があるのではないかと思います。

監督は世の中の女性観客対象にメガホンを取ったのかもしれません。

演出と脚本について

オムニバス方式で10名前後の女性像を一本の映画にまとめ上げる映画の創造はかなり野心的だと思いました。余程しっかりした脚本でなければ、前半部分に私が陥った様に。観客を混乱に落ち込ませるだけです。女性大統領、ジャーナリスト、舞台女優、花屋、ベビーシッター、大学教授、小児科医、娼婦などこれほど多くの登場人物がそれぞれ家族を持ち、「母」として家族と向き合っている姿を描写しています。また、フランスのパリの雰囲気の中にぴったりと嵌まり、地に足を付けた生活感の溢れる映画として成功していると思います。

キャラクターとキャストについて

監督:マリー=カスティーユ・マンシオン=シャール 代表作 :映画「奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ」(14)(内容:貧困層が暮らすパリ郊外の高校が舞台。落ちこぼれクラスの生徒たちが「アウシュビッツ」をテーマに研究する歴史コンクールへの出場を通して成長していく実話を基にした監督自身第三作目の作品)、監督はかつて「ハリウッド・リポーター誌」国際版の編集長を務め、自身が設立した製作会社で製作や脚本執筆も手がけるなどマルチに活躍してきた筋金入りの女性。

主な出演者:オドレイ・フルーロ ナンナ役(大統領):1977年生まれ、フランス、パリ出身。主な映画出演作に、『屋根裏部屋のマリアたち』(10)、『最強のふたり』(11)、『ママはレスリング・クイーン』(13)などどがある。青い瞳がとても美しい。オリヴィア・コート ナタリー(大学教授):フランス出身。主にテレビドラマなどで活躍している。主な映画出演作に、『ソフィー・マルソーの秘められた出会い』(14)、『Pupille』(18)、『Moi,Maman,ma mere et moi』(18)いずれも日本未公開などがある。クロチルド・クロ ダフネ役(ジャーナリスト):1969年生まれ、フランス、オー=ド=セーヌ出身。ヴェネツィア=ピエモンテ公妃。主な映画出演作に、『エリザ』(95)、『甘い嘘』(99)、『パリ、恋人たちの影』(15)など。他

まとめ

フランス人女性は強いという印象を改めて感じました。この女性に育てられた子供というのはどうなってしまうのか、母親は絶対君主として家庭内で君臨する(こう言ってしまうと多くの反感を買うかもしれないか)良いか悪いかは別として実際こう感じてしまう。子供は一切の反論は出来ません。従順に従うしかありません。フランスは様々な人種間の問題や、戦争・抗争と向き合ってきた長い歴史があり、家庭を守る女性ならではの強さはならのかも知れません。母は強し!日本の「お母さん」にこうあって欲しいと願うつもりはまったくありませんが、わたしのイメージの母とかなり異なるこの映画の母親像は世界的には今後まずます広まっていくのかもしれませんね。

すべての女性におすすめ度 : ★★★★★

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