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おすすめ映画|『マイ・ブックショップ』 (2017/イザベル・コイシェ監督)

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スペイン人女性監督が撮るイギリスの片田舎の一軒の本屋新規開店のいう地味であるが、心にジワリと印象を刻む映画となっている。

マイ・ブックショップ の作品情報

(原題:The Bookshop)は、2017年制作のスペイン、ドイツ、イギリス映画。英国ブッカー賞受賞作家 ペネロピ・フィッツジェラルド原作の小説The Bookshopの映画化。第32回ゴヤ賞3部門受賞(作品賞、監督賞、脚色賞)

監督:イザベル・コイシエ (1960年スペインバルセロナ出身、2003年サラ・ポーリーを主演にドラマ映画『死ぬまでにしたい10のこと』を製作、スペイン・カナダ合作のこの映画は国際的な成功を収めた。2005年再度サラ・ポーリーを主演に起用した『あなたなら言える秘密のこと』を作成し、ゴヤ賞で作品賞、監督賞、脚本賞、プロダクション賞の4部門の賞を受賞する。その他代表作に『しみあわせへのまわり道』『ナイト・トーキョー・デイ』など)

主演:フローレンス:エミリー・モーティマー(1971年 英国ロンドン出身、大学在学中にTVプロデューサーに見出され、TVドラマ『The Glass Virgin(原題) 』(95)に出演し女優デビュー、スティーブ・ホプキンス監督の『ゴースト&ダークネス』(96)で映画初出演を果たす。代表出演映画 ウッディ・アレン監督作「マッチポイント」(05)、マーティン・スコセッシ監督作「シャッター アイランド」(10)、「ヒューゴの不思議な発明」(11)などに出演。近年の出演作に、映画「メリー・ポピンズ リターンズ」(18)など)

バイオレット:パトリシア・クラークソン(1959年米国ルイジアナ州ニューオリンズ出身、イェール大学とフォーダム大学で演劇を学ぶ、1987年映画『アンタッチャブル』で女優デビュー。2002年トッド・ヘインズ監督の『エデンより彼方に』で映画批評家から高い評価を得る。2003年『エイプリルの七面鳥』出アカデミー主演女優賞にノミネートされる。  エドマンド:ビル・ナイ

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マイ・ブックショップ のあらまし

1959年、イギリスの海浜の町、のフォーク州ハーボローが舞台。戦争未亡人のフローレンス(エミリー・モーティマー)は亡き夫の願いでもあった本屋を開店する。しかし、保守的な町の人々は彼女が新しく本屋を開店することを面白くなく、色々と邪魔をしてくる。中でも最も反対しているのは町の有力者で大きな屋敷に住む貴族のガマート夫人という人物。彼女は最終的にはもう一軒別の本屋をわざわざ開店して邪魔をしてくる。

唯一の味方は人間嫌いで40年間も引きこもりずっと一人で本ばかり読んでいたブランディッシュ(ビル・ナイ)である。フローレンスはブランディッシュが好みそうな本を選んでは何冊も届けるようになり、やがてお互いに打ち解け合う。

ブランディッシュはガマート夫人の妨害工作に我慢が出来ず、直談判に及びが聞き入れられることはなかった。更に帰り道で心臓発作を起こして亡くなってしまう。

マイ・ブックショップ の見どころ

小さな保守的な町の住民らがことごとく女性であるフローレンスの書店開業に反対する。味方は40年読書だけを生きがいとして生きてきた老人エドマンドとアルバイトの少女のみ…それにしても地元有力者の夫人であるバイオレットは悪の権化みたいな女として描かれている。保守的な英国の田舎町の壮絶なよそ者虐めにはあきれ返るばかりである。

老人エドマンドは言葉通り命掛けでフローレンスに見方するが、悶絶の死を遂げてしまう。何もかも悪役バイオレットの企み通り事が運んでしまうかの様に見えたが、最後にどんでん返しがあるのには少しばかり憂さも晴れるがまだまだ物足りない気がする。

それにしてもフローレンスが新規開店した本屋は小さいながらも充実した本の品揃えに見えたが、街の人は随分喜んだのではないだろうか。

フローレンスのなくなった主人との出会いは本屋だったと回想するシーンがある、また、主人には色々な本を読んだ貰った思い出があると述べている。そんな本との関わり合いもいいもの…

なお、考え方によっては本屋が未だかつて一軒も無かったような田舎の町に新たに本屋を開くという平凡で地味な内容の物語を良くこれほどの映画に仕立てたものと技量にはびっくりする。

映画の各シーンは海浜の町の風景が素晴らしく、王落ち着いた雰囲気で終始するが、バイオレットに代表されるよそ者いびりだけはどうも抵抗がある。スペインバルセロナ出身の女性映画監督がイギリスの片田舎の物語映画を良く撮った関心もするが、ヨーロッパ人にとっては隣国は近いので勝手知ったる他人の庭という感じなのだろうか。

わたしがもし映画監督だとした場合韓国の海岸沿いの田舎町の物語映画など逆立ちしても撮れないだろうなと考えたりもした。

本編映画は映画と本好きの人に対しておすすめ度 ★★★★

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