「三清山国立公園」へのアクセス
- 1日目:長沙東駅 ➢ 南昌西駅(新幹線)➢ 南昌市内(市内バス)
- 2日目:南昌市内 ➢ 龍虎山 ➢ 三清山山麓(観光バス)
- 3日目:三清山 ➢ 南昌 (観光バス)
- 4日目:南昌西駅 ➢ 長沙東駅 (新幹線)
位置 :三清山は南昌より東方へ300㌔(車で4時間弱)の距離。南昌は長沙の東方345㌔の位置する。国内 主要都市からのフライトは便利。
江西省のその他の世界遺産、世界遺産 廬山国立公園と中国丹霞・龍虎山 現地観光バスツアー
山岳信仰の山としては、
などがある。






「三清山国立公園」の概要
中国の江西省には、国立公園に指定されている三清山国立公園という区域は、壮大な自然環境が織りなす風景の美しさで知られており、中国の名勝にも指定されています。
また、三清山の風景美は、上述のように、国の名勝に指定されているのと同時に、自然遺産としての価値も認められて、2008年に世界遺産に登録されました。
三清山は、中国の思想において、とりわけ大きな役割を担ってきた「道教」に関係する山として知られています。そもそも、三清山という名前は、道教においてとりわけ尊い存在であると考えられている「元始天尊」、「霊宝天尊」、「道徳天尊」という三人の神様がいるかのような風景が広がっているため、その名がつけられたと言われています。
これら三人の神様に見立てられた三峰は、「玉京峰」、「玉華峰」、「玉虚峰」と命名されており、三清山の優美な風景を支える大きな構成要素となっています。

















「三清山国立公園」の主な見どころ
- 天門山生態遊覧区、上清古鎮
- 三清山 西海外景区、陽光海岸景区、南清風景区
前回の旅行で廬山、龍虎山を訪問するバスツアーに参加した時、同行したツアーガイドから江西省で最も美しい山は廬山や龍虎山では無く、「三清山」であると説明を聞き少々慌てました。
ガイドは更に、まだ三清山にまだ登っていなければ、是非また次回来てくださいと紹介してくれました。わたしは有名な廬山が一番美しい山とばかり考えていましたが、意外にも余り日本人に知られていない三清山の方がもっと美しいと聞いてびっくり仰天しました。
また、南昌大学出身、現在米国ニューヨークで結婚し,一児をもうけ家族と暮らしている女性(彼女が大学4年生の頃、一度南昌から長沙に自動車展示会のアルバイトに来ていました)に、「江西省の山に登りに行く」とメールで連絡したところ、「当然のように三清山に行くのか」と聞かれる程、江西省の南昌人にとっても、山といえば廬山ではなく、やはり「三清山」真っ先に思いうかぶのだと理解しました。
江西省では三清山が江西省を代表する山らしいです。昨年、廬山から戻り、次回は必ず三清山に登ぼることを決心しました。長沙から南昌への行き方などは昨年の経験もあり、良くわかっていました。
しかし、当時C-trip(携程)で申し込み可能な1泊2日の南昌出発のバスツアーのコースは日程の関係からか、三清山単独のコースは設定されていません。多くは三清山と龍虎山、三清山と景徳鎮、或いは娶源等を合わせた一泊二日のコース設定でした。
景徳鎮、娶源にもどちらも訪問していないので興味はありましたが、地理的に江西省東部になる為、長沙に戻るのが遅い時間帯になるか、さらに南昌にもう一晩泊まらざるを得ず、翌朝長沙に戻る事になります。
龍虎山は比較的南昌に近く、アクセスが良いので昨年既に登っていましたが龍虎山にもう一度行くツアーに仕方なく申し込みました。
江西省は江蘇省、山東省などと比べて日本人には馴染みが薄い省だと思います。もっとも知名度の高い江西省の都市は省都の「南昌」よりも陶磁器の生産地として世界的に有名な「景徳鎮」ではないかと思います。
江西省全体の森林面積、湖・川の面積共に全中国の省の中で断トツに占有率が高く、また全国一緑地が多く、山林や湖が多く風光明媚な省のひとつと言えます。
地理的には湖南省の東、福建省の西で、2つの省に挟まれた内陸省です。地元料理は湖南省同様かなり唐辛子のきいた料理が多く、全般的に日本人には馴染めない激辛な味付けとなります。
三清山は期待に反することなく、素晴らしい山でした。また、最も注目されるのが良く整備された桟道です。断崖絶壁に非常に長い距離を建設されています。しかも登山客が一切危険を感じることがないよう、安心して景色を堪能できる様に、十分頑丈に作られていました。
もし、これらの桟道が無ければ登山客は三清山の絶景を簡単に散歩気分で見る事は全く不可能だと思います。
自然を傷つけてまで(自然の断崖絶壁の岩をくり抜いて支柱を打ち込み、人工の構造物を建設する)、人工の桟道を取り付ける必要が本当にあるのだろうか、と賛否両論分かれるかもしれません。
しかし、この桟道のお蔭で、これだけ数多くの観光客が来訪し、自然の美しさを気軽に楽しめていることはやはり、自然の中に人工の道を作ろうと考えた人々、また実際建設に関わった人々に感謝するべきなのではないかと考えます。
桟道も中国人好みの赤色に塗装することなく、出来る限り自然に溶け込む様な色彩が保たれていました。
当初、わたしは中国国内の多くの観光地で人工物の桟道、エレベーター、ロープウェイや石段が作られているのを見掛け、自然景観を破壊してけしからん行為だと、強い反発を覚えたものです。
しかしながら、最近ではこれらの光景を数多く見慣れてしまい、多少神経が麻痺したのかも知れません。しかし、実際自分自身でその便利な桟道を利用して歩く事で、絶対来ることの不可能な断崖絶壁の絶景、自然美に触れる事が出来ているのも事実です。
わたしにとっては山水画の様な見事な自然景観の中に、人工物である桟道が溶け込んでいて、全く違和感の無い見慣れたものになりつつあります。人工物ながら便利な桟道、ロープウェイ等を建設する事の功罪は確かにありますが、個人的には「功」の大きさに軍配が上がるような気がします。
三清山の「絶景」は百聞は一見に如かずです。日本からはかなり行きづらいところにありますが、上海、厦門などを訪問される機会があれば、思い切って少し脚を伸ばし、この迫力満点の魅力溢れる景観を自らの足と眼を使い、鑑賞されることをお勧めします。
残念ながら写真では三清山の魅力をほんの一部しかお伝えする事はできません。






















最後に
三清山は日本人にほとんど知られていない中国世界自然遺産のひとつではないでしょうか。バスガイドの一言「廬山よりはるかに美しい山」で訪問する機会を得ました。安徽省「黄山」、広西壮族自治区「桂林」とも優劣付けがたい江西省「三清山」如何だったでしょうか?
一枚一枚写真の詳細説明は付しませんでしたが、十分素晴らしさの一端を愉しんで頂けたとものと確信します。次回は自分の足で歩かれては如何でしょうか!
(桟道は初めは相当ビビりますが、だんだん慣れてきます…)


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