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おすすめ本|『書評の仕事』印南敦史著 ワニブックスPLUS新書

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おすすめ本の紹介
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なぜ「書評の仕事」を読んだのか?

本ブログでレビュー(感想)を書き始めてみたものの、書評はどのように書いたら喜んで読んでもらえるようになるかをずっと考えていました。また、書いた文章を是非人に読んでもらいたいと考え乍ら書いてはいますが、単に読書記録のようで自己満足で終わってはいけないと考えていました。そんなところに書店の店頭にタイミング良く新刊書として本書「書評の仕事」副題として”秘密も技術も大公開”とあり、目次を覘いてみるとブログを書く為に役立ちそうな項目が羅列されてい為、早速購入して読んでみました。

また、本の表紙の帯には「年間500冊! 書評を出すたび、Amazonランキング急上昇⤴超人気の書評家が全部明かす」と魅惑的な説明書きがありました。正に出版社の思惑通り、本を買わされてしまいましたが、内容的には830円と読書時間を費やしても十分元が取れる内容であったと感じています。

本書を読めば立ちどころに文章の名人になり、ブログ読者も倍増というものではありませんが、努力するべき道しるべを明確に指示してくれる良い内容だったので、重要と思った内容・トピックスを以下取りまとめてみましたので参考にしてください。

著者は書評の文章には『カッコウの良さ』や『リズミカルな文章』が必須であると説明されていたのが、ここは少し違和感のある点でした。わたしは書評の核心は書かれている内容で、カッコウには余りこだわらないのではと考えていましたが、本書を読み進めていくと著者は広告代理店勤務時代に音楽ライターをされていた経験もあり、音楽的なセンスからカッコウの良さとリズミカルを強調されていた様です。また、やはり何度も読み返してみて、カッコウ良く、気持ちの良い文章に自分自身が気に入るようなものではないと、やはり人を惹きつける事が出来ないという説明に納得がいきました。

「書評の仕事」の概略、トピックス

現在はネットやスマホにより書評との距離が縮められたが、書評家に求められるものは最低限の品質を保った文章を書くべきであると厳しい指摘をされています。

どの本の、どの部分を抽出し、どのように伝えるか」というのが、書評の売りとなる重要なポイントである。そして書評家がすべきことは次の2点に尽きる。当たり前のようですが、①伝える=伝わりやすい書き方を考え、実行する。⇒ ②共感を掴む=読者の目線に立つ努力をする。これを怠ると書評は単なる自己満足の文章になってしまう。読者の共感こそが書評家のモチベーションを高める為の重要な要素だと。

書評を書く為に本を読む場合は、必ずしも本はすべては読まなければならないものではなく、書評を通じてその内容を伝えようとする場合は,その本のどこかをクローズアップし、その部分について書くようにしているという”技術”を開示されています。却って多くを盛り込もうとすると焦点がぼやけてしまうと指摘しています。

その為に重要なのは、読む前に目次をチェックすること。そうすれば「自分に重要なのはこの部分だな」という事が分かる。「ここは必要ないだろうと」と感覚的に理解出来る。必要だと思った部分に軸足を置いて要約をすればいいだけのこと。

書評家として最も注意を払うべき視点は以下の6つ:

  • 読者は何に興味を持っていて、なにを知りたいのか
  • 読者が知りたがっていて、でも知らない事は何か
  • 多くの読者は(しごとにおいて、プライベートにおいて)どのような事に悩んでいるのか
  • どのような情報に、それを解決する力があるのか
  • そのトピックスに対し、個人的に関心をもてるか
  • そのトピックスに共感して、多くの人に広めたいと思うか

人の心をつかみ、心を動かす文章とはどんなものか? それは「その人にしか書けない、簡潔で分かり易い文章」であると。その為には「本音」や「気持ち」を隠さない事が重要である。勿論、書くにあたっては冷静さも重要ですが、「書かずにはいられない」という想いをなんらかの形で表現することがとても大事だそうです。

世間の客観的な意見はどんなものがあるか

アマゾンのカスタマーレビューからの一部引用させて頂きます。

著者が年間500本の書評を書いていることは、本書を読むまで知らなかった。購入動機は「書評」と書評家の生活や人物像に興味があったから。読みやすい上に内容も面白かったので求めた日の深夜に読み終えた。そして、ほぼ期待どおりの内容でそれなりの満足感も感じた。

ブログで書評(のようなもの?)を書いていても、「どうしてこの本の面白さをもっとうまく書けないかなー」といつも苦しんでいます。そんなとき、ふと立ち寄った書店で見つけた新刊がこの本です。著者は年間500冊を読み書評を作るという超人気の書評家です。
その経験に裏打ちされた、書評についての「考察」「知恵」が盛りだくさんの一冊です。

同じ作者のおすすめの本はあるか?

1962年生まれ。東京都出身。作家、書評家。広告代理店勤務時代に音楽ライターとして活動開始。現在は他に、「ライフハッカー[日本版]」「WANI BOOKOUT」「東洋経済オンライン」「マイナビニュース」などで連載を持つほか、「ダヴィンチ」「THE 21」などにも寄稿。新刊『世界一やさしい読書習慣定着メソッド』(大和書房)をはじめ、『遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣』(ダイヤモンド社)『読んでも読んでも忘れてしまう人の読書術』(星海社新書)など興味深い著作多数。

まとめ

約半年前から、ブログでわずかばかり文章を書くことをはじめていながら、カリスマ的に人気のある書評家、印南敦史氏を知らないという事は、まったくモグリと言われてしまうかも知れません。上手い文章を書く、人を感動させる文章を書く人は確かにいるもので、やはりそれなりの経験、ご苦労もされていると思いますが、やはりセンスを磨いて、読者がどういう文を読みたがっているか、どういう情報があれば悩みが解決できるか十分研究し分かっているのだと思います。是非この点をこれから少しでも生かして有益な情報提供を心掛けてゆきたいと思います。

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