「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」のあらすじ・概要
高校生のフランク・W・アバグネイル(レオナルド・ディカプリオ)は尊敬する父(クリストファー・ウォーケン)が母と離婚すると聞き、ショックで衝動的に家を飛び出してしまう。そして、生活のため偽造小切手の詐欺を始めるようになる。最初はなかなかうまくいかなかったが、大手航空会社のパイロットに成りすますと誰もがもののみごとに騙されました。さらには、医師、弁護士に偽装し(弁護士の資格は本当に2週間程度の勉強で取得したらしい)これに味をしめたフランクは小切手の偽造を繰り返し巨額の資金を手に入れることになる。一方、巨額小切手偽造詐欺事件を捜査していたFBI捜査官カール・ハンラティ(トム・ハンクス)は、徐々に犯人に迫って行きます。
アバグネイルは21歳で逮捕され刑に服した後、その才能を生かして詐欺防止を中心とした金融コンサルタント会社を設立。世界中に多くの顧客を抱え大成功しているというから恐ろしい。
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」のスタッフとキャストについて
スティーヴン・スピルバーグ監督:「JAWS/ジョーズ」(1975)、「E.T.」(1982)、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ、「ジュラシック・パーク」シリーズなど、プロデュース作も含め、数多くのヒット映画を世に送り出しただけでなく、アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞において各2回、監督賞を受賞するなど、その輝かしい経歴は誰もが認めるところだ。1994年には、製作会社ドリームワークスを設立。従来SFモノ中心であったが、今回の軽妙な犯罪ドラマは全く違う趣向で非常に面白い作品となっている。なお、予断ながら、監督は2018年には総興行収入が100億ドル(約1兆728億円)を超えた初めての映画監督となっているそうです。これだけ全世界のファンから熱い支持を得ているということでしょう!
レオナルド・ディカプリオ:93年の「ギルバート・グレイプ」でアカデミー賞助演男優賞に初ノミネートされ、名実共に力を付けて行く。そして、大ヒットした「タイタニック」で世界的にブレイク。それ以降、「ギャング・オブ・ニューヨーク」や本作品「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」など、大物監督たちと組んで様々な役柄に挑戦し続けている。
トム・ハンクス:実直でコミカルな青年といった役どころで人気を上げつつ、88年「ビッグ」でアカデミー主演男優賞にノミネート。93年、「フィラデルフィア」で同主演男優賞を獲得。翌94年も世界中にセンセーションを巻き起こした「フォレスト・ガンプ/一期一会」にて同賞を獲得し、スペンサー・トレイシー以来、史上二人目の2年連続主演男優賞受賞となった。高校生の犯罪者に振り回される役だが、シリアス且つどこかとぼけた刑事役がはまり役。
マーティン・シーン:79年、「地獄の黙示録」のウィラード大尉に抜擢され知名度を上げる(この撮影中には心臓発作を起こすなど、困難を極めた製作過程を追ったドキュメント「ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録」などがある)結婚詐欺(?)にあってしまう娘の厳格な検事の父親役、滅茶苦茶威厳はあるもののやはりフランクの嘘が見抜けないのか…
なお、映画「星の旅人たち」(2010)監督エミリオ・エステベスは実子で親子が共演している。感想投稿記事はこちら:
感想|「星の旅人」(2010/エミリオ・エステヴェス監督)キリスト教巡礼地サンティアゴ・デ・コンポステーラへの800㌔の旅路!
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」のネタバレ感想
監督スティーブン・スピルバーグ、主演レオナルド・ディカプリオ、トム・ハンクス、更に『地獄の黙示録』のマーティン・シーンら超豪華メンバーが共演している映画と聞いただけで期待感がいっぱいの映画です。
2002年の作品でレオナルド・ディカプリオ、トム・ハンクス共にとても若くて新鮮な印象を受けました。ディカプリオは高校生フランクの役から始まりますが、少し年齢的に無理があるのかなとも思いましたが、アメリカには高校生ともなればかなりませた学生もいるのでしょう。それにしても、次々に繰り出す騙しのテクニックは知能犯であり、研究し尽くされているところが天才的です。勿論正規の勉強をしても、パイロット、弁護士(実際正規の試験に合格している!)、医者にはちゃんとなれる才能はあったのだろうと思いました。
偽造小切手作りで巨額の利益を出してしたことで、FBIに追われ最後には捕まってしまいますが、破滅する事無く、まだ20代の為人生をやり直す機会は十分ありました。
キーポイントとなる場面で、女性を騙すテクニックはいつも同じ一つの方法を使っていました。それは豪華なゴールドのネックレスを準備して、「君に似合いそうだ」という殺し文句で女性を簡単に口説いてしまいます。これがいつも大成功なのには流石に驚きます。「成る程、こういう手があったのか」と感心するよりは、誰もが「そんな単純に信じてしまうなんて、そんな馬鹿なぁ!?」と思うでしょう、私にはこの手は絶対に使えそうにありません。
本作品はディカプリオの華麗な変身振りで、何となくコミカルなパイロット、弁護士、医者の姿を堪能することと、少し間の抜けた(失礼!)FBI捜査官(トム・ハンクス)の執拗な追跡から逃走するスリルを味わう醍醐味はあると思います。
また、検事でお父さん役のマーティン・シーンからは正体を見破られそうになりますが、人の良過ぎるお父さんに徹する為、フランクにすっかり騙されてしますダメパパぶりは、マーティン・シーンのこういう配役も確かにあるねと納得させられてしまいます。
最後に
スティーブン・スピルバーグ監督は『ET』『ジュラシック・パーク』『インディー・ジョーンズ』を初め『シンドラーのリスト』等々とても広いジャンルの映画作品を多数手掛けています。そんな監督ですが、2012年Empire Magazineにて「世界の映画監督が選ぶ好きな映画ベスト10」という記事では第一位の作品に『アラビアのロレンス』を上げているようです。大変驚きましたが、なんとなく彼の作風に影響を与えている事が分かるような気がします。
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