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おすすめ映画|『星の旅人たち』(2010/エミリオ・エステヴェス監督)キリスト教巡礼地サンティアゴ・デ・コンポステーラへの800㌔の旅路!

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「星の旅人たち」のあらすじと概要

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ボビー』などで監督としても活躍する、エミリオ・エステヴェスによるヒューマン・ドラマ。現在公開中の映画『パブリック図書館の奇跡』でも同監督は製作、監督、脚本、主演の四役をこなす8年振りの作品。本作品はスペイン北部のキリスト教巡礼地サンティアゴ・デ・コンポステーラを回れずに、ピレネー山脈で嵐に遭遇して急死した息子(ダニエル)の遺志を継ぎ、彼の代わりに巡礼の旅をする、息子が何を考え巡礼に臨んだのかを知ろうと父親(トム)は決意する。ダニエルの遺品と遺灰を背負い、800キロメートルの道を歩く旅に出る父親の姿を温かなタッチで描いてる。エステヴェス監督の実父である『地獄の黙示録』などの名優マーティン・シーンが、旅を通じて溝が生じていた息子への思いをかみしめる主人公トムを好演。舞台となる、スペイン北部ガリシア地方の美しくも牧歌的な風景にも心を奪われるシーンが連続する。途中の中世からの礼拝堂、教会も宿泊に活用されている。

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「星の旅人たち」のスタッフとキャストについて

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トーマス(トム)・エイヴリー – マーティン・シーン: カリフォルニア州ヴェンチュラの成功した眼科医。
サラ・マリー・シンクレア – デボラ・カーラ・アンガー: カナダ人。巡礼の目的は禁煙。
ジャック・スタントン – ジェームズ・ネスビット: アイルランド人の作家。巡礼の目的はスランプからの脱出。
ヨスト – ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン: オランダ人。巡礼の目的はダイエット。
ダニエル・エイヴリー – エミリオ・エステベス監督自身: トムの1人息子。巡礼の初日で事故死する。40歳。

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「星の旅人たち」のネタバレ感想

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「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」という場所をご存知でしょうか? キリスト教の聖地であるスペイン、ガリシア州のサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路。おもにフランス各地からピレネー山脈を経由しスペイン北部を通る道を指すそうです。私はこの映画を見て初めてその存在を知ることが出来ました。

1000年以上の歴史を持つ聖地への道は、今も年間およそ10万人が、世界各地からフランス側よりピレネー山脈を越えて行くそうです。スペインに入ると、巡礼の拠点の街が見えてきますが、そこには巡礼事務所があり、名前を登録し、巡礼者の証明となる「巡礼手帳」を受け取ります。泊まった宿でこの巡礼手帳にスタンプを押してもらう様です。日本の神社仏閣の御朱印帖と同じようなものでしょう。以前ユースホステルにも宿泊ごとにスタンプを押してもらうルールがありましたが...

巡礼者の増加と共に、道沿いには無料の宿泊所が整備されて、11世紀の礼拝堂を修復した宿泊所などもあり、食事も用意されています。これらは巡礼を支える人々の無償の奉仕で成り立っているそうです。徒歩によるスペイン横断は、イベリア半島内でもおよそ 800km(約1ヶ月)の道程です。長い巡礼を続けることは、人々にとって信仰と向き合う貴重な時間となっているのでしょう。

巡礼路のうちスペイン国内の道は、1993年に「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」としてユネスコの世界遺産に登録されています。フランスの巡礼路の一部と途上の主要建築物群については、「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」として、こちらは1998年に別途登録されています。

映画の中では、通り過ぎる風景や街並はまるで絵葉書の中を歩いている様な気分にさせられます。世界遺産に登録されている様な歴史のある建築物・礼拝堂の様な所に旅人たちは簡易ベッドの大部屋や半露天式の廊下で眠り、食事をします。途中、野宿同然の様な状況に遭遇するハプ二ングもありました。

本作品は、巡礼の旅に出かけた息子ダニエルが不慮の事故で出発初日に亡くなり、父親トムがフランスにその亡骸を引き取りに行く場面から物語がスタートします。今まで疎遠だったひとり息子が、一人でなぜこの旅に出ようとしたのか、理由が知りたくて息子に替わりトムは巡礼に出発する決意をします。

トムは800㌔の長旅で、道ずれとなる巡礼者と知り合い交流を続けながら、旅を続けます。映画では途中通過する美しい街並みの説明は余りされていません。一か所、ヘミングウェイの小説に出てくる「パンプローナ」が少し強調されていた程度です。その他の町や、名所旧跡については、多分どこも有名な場所なので知っている人が映像を見れば、「あぁ、ここだここだぁ、行ったなぁ」と思い出に浸ることも出来るのでしょうが、こちらはどこもかしこも未知の景色なので美しさに見とれるだけです。

また、宿泊地では宿屋の人達にいつも暖かく迎え入れてくれます。見ているこちらも楽しい気分になっていきます。旅の目的は人それぞれ違いますが、誰にでも巡礼の道は開かれていて、いつでも暖かく迎え入れてくれる雰囲気はとても気に入りました。

「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の存在を教えてくれた非常に良い映画だと思います。

コナン

最後に

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日本にもある四国お遍路の旅も全行程の総延長距離は1,100㌔余と聞きました。スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼とは雰囲気がかなり違いそうです。一か月強の旅路で一体何を考えるのか一度体験してみるのもいいかも知れませんね。どちらかというと少し遠いですが、スペインの旅の方に興味があります。少し、どうやって参加するのか知れべてみたいと思いました。

 

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