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おすすめ映画『こわれゆく世界の中で』(2006/アンソニー・ミンゲラ監督)感想‣2人の対照的な女性の間で真実の愛を求めてもがく男を描く…

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『こわれゆく世界の中で』のあらすじと概要

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「イングリッシュ・ペイシェント」の名匠アンソニー・ミンゲラ監督が“真実の愛”をテーマに紡ぎ出すラブ・ストーリー。

現代のロンドンを舞台に、繊細な恋人と情熱的な未亡人という対照的な2人の女性の間で真実の愛を求めもがき葛藤するひとりの男性の姿を描く。

若き建築家のウィルは、ガールフレンドのリヴとその娘と共に暮らしていたが、リヴの娘ビーは自閉症で、それが原因でウィルとリヴとの間に緊張が生まれていました。そんな時、治安の悪いキングス・クロス地区にあるウィルの事務所に強盗が入り、パソコンなどが盗まれる事態が発生します。この窃盗事件をきっかけに出会ったボスニアの内戦から逃れて来た未亡人アミラに心引かれ始めるようになります。

主演は「コールドマウンテン」でもミンゲラ監督とタッグを組んだジュード・ロウが3度目のコラボレーション。「ショコラ」のジュリエット・ビノシュ、「美しい人」のロビン・ライト・ペンら2人の実力派女優との競演に注目。

 

2006年製作/119分/イギリス
原題:Breaking and Entering

 

『こわれゆく世界の中で』のスタッフとキャストについて

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アンソニー・ミンゲラ監督脚本:1954年、イングランドワイト島出身。1996年公開の『イングリッシュ・ペイシェント』でアカデミー監督賞を受賞。1999年公開の『リプリー』ではアカデミー脚色賞にノミネートされた。

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ジュード・ロウ(ウィル):ロンドンにて、教師をしていた両親の間に生まれる。名前のジュードはビートルズの『ヘイ・ジュード』とトーマス・ハーディの小説『日陰者ジュード』にちなんで名付けられという。現在、両親はフランスでドラマスクールを経営している。

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ジュリエット・ビノシュ(アミラ):1964年,フランス・パリ出身。1996年公開の『イングリッシュ・ペイシェント』でベルリン国際映画祭銀熊賞とアカデミー助演女優賞を受賞

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ロビン・ライト・ペン(リヴ):1986年、テキサス州ダラスで生まれ、サンディエゴで育つ。1994年公開の『フォレスト・ガンプ/一期一会』で一躍注目を浴び、ゴールデングローブ賞 助演女優賞などにノミネートされた。

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『こわれゆく世界の中で』のネタバレ感想

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ネタバレご注意!

10年間も連れ添ったスウェーデン出身の美人の恋人の関係が余りしっくりいっていません。原因の一つは自閉症の連れ子のひとり娘ビーの問題がありました。ウィルは誠心誠意ビーの面倒を見ていますが、二人はセラピーに通い始めるなど精神的に行き詰まりを感じているようでした。

そこに現れたのが、PCの窃盗グループに使われている15歳の子供の母親アミラでした。内戦で夫を亡くし、親族らと共にイギリスへの移民生活を長く続けていました。ひとり息子ミロは学校にも通わず、悪事に手を染め始めており、ウィルの会社のPCを盗み出しますが、彼は根っからの悪人ではないことを母親は堅く信じていました。

ウィルはこともあろうに子供ミロの美しい母親であるアミラを一目見て見染てしまいます。日々満たされぬ気持ちを抱えていたウィルの心情も分からないではありません。一方、アミラの頭の中には別の恐ろしい思惑が隠されていました。二人の情事の現場の写真を女友達に撮らせ、それをネタに彼を強請るという魂胆です。(息子を守る為とはいえ、女性は本当に恐ろしい!)

ボスニア国際紛争問題の影を色濃く反映し、3人の男女の揺れ動く恋愛感情を描いたドラマです。最後の方の場面でリブが、アミラがウィルの情事の相手と知った後の、彼女を見つめる目は強烈に恐ろしい目をしていました。やはり、そのことはウィルに対する愛情をもう一度確認出来るものかも知れません…

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