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おすすめ映画|『奇跡の2000マイル』(2013/ジョン・カラン監督)ミア・ワシコウスカ主演、24才の女性が単独で2000マイルを歩き切る!

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「奇跡の2000マイル」のあらすじ・概要

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ラクダと愛犬とともにオーストラリア砂漠3000キロをたった1人で踏破した女性の実話を、「アリス・イン・ワンダーランド」のミア・ワシコウスカ主演でオーストラリアの原野各地で大掛かりなロケ撮影を敢行し映画化した壮大なロードムービー。

思い通りにいかない人生に変化を求め、ひとり都会から砂埃が舞うオーストラリア中央部の町アリス・スプリングス(オーストラリアのほぼ中央に位置する町)にやってきた女性ロビン・デビッドソン。彼女がこの土地に訪れた目的は、砂漠地帯を踏破しインド洋を目指す旅に出ることでした。パブで働きながらラクダの調教を学び、旅の準備を周到に整えたロビンは、4頭のラクダ、愛犬とともに町から旅へと出発します。雑誌会社からの資金援助は出してもらう事は出来ました。但し、定期的にカメラマンの同行を一部認めるという条件でした。1日あたり約32キロのペースで歩き、9カ月という日数をかけて達成したその旅の過程で、ロビンはさまざまな人々の出会いや経験を重ねることで成長して行く姿を描いています。

「奇跡の2000マイル」スタッフとキャストについて

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ジョン・カラン監督:2004年にはインディペンデント映画『夫以外の選択肢』が公開される。さらにその2年後に2006年にはサマセット・モームの小説を映画化した『The Painted Veil』が公開される。2012年にはジム・トンプスンの小説『内なる殺人者』を原作とした『キラー・インサイド・ミー』の脚本を務める

ミア・ワシコウスカ:ティム・バートン監督作「アリス・イン・ワンダーランド」のアリス役に抜てきされ、世界中の注目を集める。その後も、ガス・バン・サント監督「永遠の僕たち」や「ジェーン・エア」へ出演。オーストラリア出身。

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アダム・ドライバー:15年から始まった「スター・ウォーズ」の3部作ではカイロ・レン役に抜てきされ、世界的に名を知られるようになる。その後も「パターソン」「沈黙 サイレンス」(ともに16)、「ローガン・ラッキー」(17)、「ザ・レポート」(19)などの話題作で存在感を発揮し、ハリウッドの演技派俳優の中でも群を抜く存在となり、「ブラック・クランズマン」(18)、「マリッジ・ストーリー」(19)で2年連続のアカデミー主演男優賞ノミネートを果たす実力派。

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「奇跡の2000マイル」の感想ネタバレ

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24才の若い女性がひとりで2000マイル(3000㌔)の灼熱の原野・砂漠を歩き通すドキュメンタリータッチのロードムービー(実話に基づく映画)。主演のミア・ワシコウスカ(ロビン役)の自然体の演技にとても好感が持てました。もっとも大自然を相手に、肩肘張ったところで勝ち目は無いので、自然体で挑むしかないのだろうと思います。

しかしながら、普通の若い女性が、現在の自分の立場に何となく不安がある(自分の人生を見失った…)からといって、いきなり3000㌔踏破の旅に出立するものだろうか? 彼女は事前に周到な準備活動を行います。アリススプリングスのバーで働き名乍ら、今回の旅の貴重な相棒として必須となるラクダの調教、扱い方等を二年間!も学習します。また、口頭で、無償で働けば1年後にはラクダをただで提供しようという約束を呆気なく反古にされるというかなり痛い目に合う事になります。漸く努力の末に子供のラクダを含めて4頭のラクダを手に入れ、一頭の番犬と共に長旅に旅立ちます。

一番の驚きは歩いたその総距離です。実際は2700㌔(1700マイル)というとてつもない距離です。「平均一日32㌔」と劇中ではありましたが、実際は7ヶ月にもおよぶ旅を成し遂げています。だれもそんな無謀な旅行計画など立てようと考えませんが、彼女は敢然とこの旅に挑みます。ナショナルジオグラヒー誌から資金提供を受けた為、定期的に記者(アダム・ドライバー)の同行インタビューを受ける旅になっているのですが、だんだんとその定期的な訪問が鬱陶しく思えてくるようになるのが気の毒な様な気もします。また、記者が同行する興味本位の非常に呑気な旅行者や他新聞・雑誌記者らに彼女の写真を撮らせているシーンも実際非常に違和感のある部分でした。

途中、アボリジニに出会い、一人旅では不自由だからと道案内役に同行させてくれますが、このコンビの道中はこの旅の中でもハイライト部分でした。砂漠で生き抜く知恵を色々教えてもらう事になります。この体験がその後の単独行動の為には大分役立っています。

本作品は実在するロビン・デヴィッドソンのベストセラー回顧録「Tracks」を原作にしています。劇的な事件や大きな「冒険談」が語られるわけではありません。淡々とインド洋を目指し西に向かう姿を映し出しているだけです。それでも映画に魅せられるのは、茫漠とした大自然の中で人間が如何に生き抜き、目的を達することが出来たのか臨場感があり、映画を見る人は誰もが、映画館にいながらにして体感出来るからでしょう。

自分にはとても真似出来ない冒険だけど、果敢に挑戦した人の「記録映画」を見てみたという好奇心に駆り立てられます。しかしながら、何故このような無謀とも思える旅に出立したのか、彼女を突き動かしたエネルギーの源が何だったのか、その疑問を十分紐解くことは出来ませんでした。

 

最後に

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オーストラリア人はワイルドだと聞いたことがありましたが、女性も男性に負けず劣らず、バイタリティーの溢れる人が多いのでしょうか? 自分の娘がちょっと旅に出てくると言い残し、砂漠を7ヶ月掛けて横断しようとしてたら多分大反対すると思います。太平洋単独無寄港航海と同じで相当な危険を伴うのではないでしょうか?

同じオーストラリアを舞台にした「裸足の1500マイル」も少女が施設から自宅に戻る為に歩いた目的は明確だったのと対照的に本作品の目的が、「自分探し!?」というものでした。そんな舞台になり易いのが「オーストラリア」なのでしょう。機会あれば是非一部を訪問したいと思いました。

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