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南アルプス 日本百名山・光岳(てかりだけ)登山の思い出

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旅の随筆
KanenoriによるPixabayからの画像
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北アルプスに比べ、南アルプスは、登山客もぐっと少なくなり落ち着いた登山を愉しむことが出来ます。以前、夏から秋まで、テント泊により雄大な尾根ルートを辿り、爽快な山歩きを楽しむ事が出来ました。80年代に3泊4日程度のテント泊の縦走で、夏に北岳・間ノ岳、塩見岳、翌年再び悪沢岳、赤石岳、聖岳からさらに南下して、上河内岳、茶臼岳を経由し、畑薙ダム方面に下山するルートを辿りました。いずれも会社の山岳同好会の仲間4名(女性3名、男性1名)と行った大変思い出深い山行となりました。若い女性ばかりに囲まれての山行などは、もう一生機会はないかもしれません。

南アルプスはスケールの大きな山域で、山深く、また、北アの様な急峻な岩峰も無く、大キレット、帰らずの剣などという危険個所はありません。すれ違う登山者も非常に少なく、非常に静寂の中の、充実した山行でした。夏は午後からは雷雲が発生する危険があるので、夜明け前から行動を開始し、正午にはその日の行動を終わらせ、テント場を設営してしまうという行動パターンでした。

山行の最終日、茶臼岳から、南方面に目をやると「光岳」の姿が望めました。目との先とは言うものの、やはり歩けば6,7時間掛かったかもしれません。百名山の一つであったので、是非、近い内にまた来られると思い、茶臼岳を背に下山した覚えがあります。

それから、10数年が経ち、5月の連休に、会社のN先輩より光岳の少し南に位置する池口岳登山のお誘いを受けました。かなりマニアックな登山をされる大先輩で、まだ雪の残るこの時期しか行けない鶏冠山経由のルートがあると言います。是非一緒に行こうとのお誘いでした。先輩に対して「まだ、光岳に登っていないので、池口岳と光岳一緒に登りませんか?」と話したところ、「光岳なんていつでも行こうと思えば行ける。それに光岳は、登ってもそんなに面白い山ではないよ。まず、池口岳に登ってからだ」と半ば強引に池口岳の山行に連れ出されてしまいました。

結果的に、雪の残る時期だけの鶏冠山ルートは予想以上の残雪量、ルートファインディングが非常に難しく(いつのまにか‘けものみち‘に迷い込み、へつりを越えられず沢に転落するなどして、撤退を余儀なくされました。先輩曰く「ガイドブックの記載が間違っている」と文句を言われていました)翌日、思い直し一般ルートから池口岳に登り直しました。頂上直下の僅かな雪上のスペースにテントを設営し、一泊して、そこからは先に進まず、戻ることにしました。結局、かすかにあった池口岳〜光岳へという機会も消え失せ、今回は空しく東京に帰る事になりました。

その後、光岳を訪れるチャンスがしばらくなかったのですが、突如、わたしは名古屋転勤となり、光岳挑戦のチャンスが訪れました。 名古屋から中央自動車道を、レンタカーを走らせれば、光岳登山口で前泊し、週末の2日間で登って帰って来られることが分かりました。

2010年夏、ある土曜日、長い間待ち焦がれた光岳登山に出発しました。

まず、登山口のある易老渡、便ガ島広場駐車場に早目に到着して、翌早朝登山の支度をしました。宿泊施設もあり宿泊は可能でしたが、持参したテントを駐車場付近に設営し寝る事にしました。しかし、この選択は間違いでした。夕方早目の夕食に購入したコンビニ弁当を食べてしまうと、独りでは何もやる事がありません。 都会生活に慣れてしまうと、山中のテントの中で、時間を持て余す事になります。 

早目に寝る事にしましたが、夕刻には殆んど駐車場に車は駐車されていなかったのですが、夜半から登山客の車が続々駐車場に集まり始め、車のタイヤと砂利の騒音と、ヘッドライトの明かりで目を覚まされる事になりました。 更に、標高は1300㍍を超えているにもかかわらず、夜中でも想像以上の蒸し暑さ、蚊の来襲に悩まされました。おまけに、激しい雨も降り始め、翌朝の登山が危ぶまれる気配となっていきました。

翌朝、幸いに雨は上がり、登山準備を開始すると、不注意にも登山靴を外に出しっぱなしにしていた為、雨水が靴の中までどっぷり貯まるという大失敗もあり、幸先の悪いスタートとなりました。

しかしながら、前の晩の寝不足と、ぐちょぐちょの登山靴を除けば、コースタイムが10時間を超えるハードな山であること、今回は単独行であるなど、多少緊張感もありましたが、極めて順調なペースで登山を愉しむことが出来ました。以下がその時のコースタイムです。結構頑張って登ったものです。

4:45易老渡出発、5:47面平、7:45易老岳、9:17イザルガ岳、9:49光岳着≪2591㍍、登頂≫、10:10光岳発、12:12易老岳、13:08面平、14:13易老渡(下山)
と、10時間弱の山行ながら漸く登頂達成出来ました。

便ガ島に下山し、川の水で汗を流し、持ち物を整理し、出発しようとして車のドアを開けた途端、土砂降りの雨が降り始めたのにはびっくり仰天しました。わたしが登山中は我慢してくれましたが、かなり激しい雨脚に驚きました。また、林道のアスファルト面も、沢や側溝から溢れ出した雨水があっという間に、滝の様に流れ始めて、危険を感じました。

無事登り終えたという安堵感を感じる間もなく、脱兎の如く光岳から退散する事になりました。

光岳は百名山97座目登頂の山でした。後に東北の大朝日岳で98座目を達成し、残りは北海道のトムラウシ(既に2回トライしました。昨年も雨と強風の為、前トム平から途中撤退)と幌尻岳の2山を残しています。何とか早い内に難関を突破して、是非日本百名山完登を果たしたいと考えています。

大朝日岳の登頂記

日本百名山 大朝日岳 山形 登山  9月19日-21日

トムラウシ挑戦記(2020)

日本百名山トムラウシ山(2141㍍)挑戦と北海道トムラウシ温泉、雌阿寒温泉、丸駒温泉と定山渓温泉

 

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