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「長野」に通い詰め、分かって来た「長野の魅力」

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旅の随筆
西坂 真秀美によるPixabayからの画像
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長野県にはとても良く通いました。新幹線を上田駅で下車して、レンタカーを借り上田地区を訪問する際のお決まりの昼食は上田駅から近い「刀屋」という大変物騒な名前の蕎麦屋です。何度も利用しました。地元の知人からボリューム満点の蕎麦屋として紹介されたお店でした。蕎麦は太目で、少し噛み応えのある「田舎蕎麦」風で大変気に入っていました。噂の通りボリューム満点で大盛はわずかな追加料金が掛かりますが、とても食べきれないテンコ盛りの為、店員からも大盛は食べきれないので止めておいた方が良いですよと言われている客が結構いました。

精進揚げ、エビ天などの付いたメニューもあります。蕎麦だけで満腹する為、この店では単品の蕎麦しか食べたことがありません。大半の顧客は常連客です。上田駅は上田城、別所温泉などの観光の玄関口でもある事から、蕎麦の名店の噂を聞きつけ、訪れる観光客の姿もチラホラ見掛けました。最後に給される蕎麦湯もこってりとした濃厚なとろみがあり、それを鰹節の風味の効いた麺つゆで飲み干す際は、蕎麦と鰹節、醤油の香りが入り混じった独特の余韻を残しました。

店名からも分かる通り以前は「刀剣」の販売を本業としていたらしいのですが、いつの頃からか蕎麦屋に商売替えをした珍しいお店です。信州上田に行かれ、地元の蕎麦を食べたくなった時は、是非一度尋ねてみては如何でしょうか?

頻繁に長野に通い詰め、いつも昼食に蕎麦を食べていた為かどうか定かではありませんが、1、2か月であっという間に体重が簡単に2,3㌔減った時は少々驚きました。健康に良いのやら、栄養が偏ってしまったのか良く分かりませんが、確かに食べ応えのある蕎麦とたっぷりの蕎麦湯のお蔭で夕食の量はぐっと抑えられたと思います。

南信の松本・伊那にも良く行きました。松本、伊那、飯田方面でよく行った店は「かんてんぱぱ」の伊那食品工業本社・工場に隣接する「かんてんぱぱ ガーデン」というレストラン、土産の販売店です。以前は、「かんてんぱぱ」をまったく知らなかったのですが、ここは、かん天を材料とする食品中心の製品を製造販売しているメーカーで、素朴な味の製品が多く大変気に入っています。

レストランは健康的なかん天を利用したメニューが豊富でした。大自然に囲まれた工場で、清涼な空気と水が豊富な理想的な環境でした。しかしながら、海の天草を材料とするかん天の工場が何故、海が無い長野県にあるのか、いまでも少し不思議な気もします。(蛇足ですが、高級中華料理の食材である干しアワビの特産地も海の無い山梨県と聞いています)

長野市内の定宿は「長野国際21」でした。ここは、長野市の中心地にあり善光寺からも近くたいへん便利でした。あるいは「裾花峡温泉 うるおい館」という温泉のある裾花峡谷沿いの宿です。大変眺めの良い露天風呂もあり、日帰り入浴や宿泊に利用しました。「うるおい館」は県外の人間には余り知られていないと思いますが、長野市内の中心地にも拘らず、渓谷美を誇る場所に、こんなに落ち着いた天然温泉(源泉掛け流し100%)があるのかとても不思議に思える素晴らしい宿だと実感しました。(超穴場)

長野国際21(朝食の会場が最上階にあり、善光寺境内を見下ろし、周囲の北信の山々を眺望できる展望レストランが素晴らしい)は長野の繁華街権堂へも徒歩圏内にあり、ホテル内の食事に飽きるといつも一人でぶらりと出掛けた思い出があります。最近通っていないので、店名のほとんどは忘れてしまいましたが、「やま茶屋」の四季折々の「山菜料理」、秋の「きのこ鍋」等はどの料理は絶品でした。

また、歩くと少し距離はありますが、JR長野駅前の馬肉刺身のおすすめの居酒屋は「とくべい」です。その古めの佇まいに、店の前で一瞬身を引き立ち止まってしまいそうになりますが、躊躇せず安心して暖簾をくぐるべきだともいます。意外な感じもしますがおすすめのコロッケと分厚い馬刺しで飲む地酒の一杯が堪りません。

長野市と小布施、須坂周辺には農園レストランが多く散在しており、こちらも良く立ち寄りました。特に待ち遠し春の訪れと共に香り豊かな花が咲き乱れ、野鳥のさえずり(カッコーの声が聞こえました)を聞きながらオープンテラスでのランチタイムのひと時は、本当に天国にいる様な至福の気分に浸れます。東京などの大都会では絶対に味わえない、濃厚な生命の充実感に包まれる時間を味わいました。

また、戦国大名の福島正則は広島藩50万石を所領していましたが、台風の被害を受けた城郭を幕府に無許可で修繕したことを咎められ、突如、信濃高井野藩4万5千国に減転封されたそうです。地元小布施の葛飾北斎ゆかりの岩松院という小さなお寺に、そのお墓がありました。有名な大名なのですが、少し寂しい場所にある事に意外な気がしました。

秋のりんごは長野産の「サンふじ」の味が最高です。標高が高い所程、美味しいりんごが成るという地元の方の話でした。たっぷり水分を含んだ捥ぎ立てのりんごの食感はやはり地元長野でなければ味わえないと感じました。関東の果物屋で販売されるりんごの多くは青森産です。長野のりんごはどこへ出荷されてしまうのでしょうか?

最後にトレッキングの話です。一度、木曾駒ケ岳(2956㍍)をロープウェイを利用出来る伊那側から登らず、敢えて自分の脚で登ろうと、反対の木曽の上松から会社の同僚4,5名と登った事がありました。一日目は上々の天気の中、頑張って登り頂上直下の山小屋に泊まりました。翌朝、天候が急変した為、風雨の中駒ケ岳ピークに立ちましたが、強風・視界ゼロ。為すすべなくロープウェイで辛うじて下山した覚えがあります。

その後しばらく、登る機会の無かった百名山の一つでもある空木岳(うつぎだけ・2864㍍)に駒ケ根からの往復で挑戦しました(単独行)。晩秋のやはりこの時も冷たい雨の降る悪天候だったのですが、標高差2000㍍を日帰りで下りてきました。中央アルプスでは何故か天候に恵まれた事が一度もありません。

また、途中の登山道は急峻でかなりの長丁場、鎖場なども連続し、地図上ではドクロマークなどを印した地図もある程でした。登山道の看板には、なんとわざわざ「ここから先は、悪天候時、単独行登山者の滑落事故多発地帯、勇気を持って引き返しましょう!」などと書かれているのを見て、びっくり仰天しました。

登頂後、ようやく帰り着いた下山口にあった早太郎温泉の『こまくさの湯』で一浴びして、本当に心の底から安堵したのを覚えています。温泉から出ると、最終のバスも既に出発しており、タクシーも無かった為、駒ケ根温泉から宿泊予定のJR駒ケ根駅前のホテルまでの5㌔を、雨の中を歩かざるを得ず、この日はかなり体力を消耗しました。しかし、無事登って降りてこられた達成感で心は十分満たされていました。

※ なお、良く愛読した地元紙「くら」に大変に役立つ長野現地情報が掲載されていたので良く参考にし活用させてい頂きました。

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