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おすすめ映画感想|『ジョーンの秘密』(2018/トレバー・ナン監督)

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『ジョーンの秘密』のあらすじ概要

スパイ容疑で逮捕された80代の老女の数奇な実話をもとにしたジェニー・ルーニーのベストセラー小説『Red Joan』を「恋におちたシェイクスピア」のオスカー女優、ジュディ・デンチ主演で映画化。

2000年、夫に先立たれ、仕事も引退し、イギリス郊外で穏やかな一人暮らしを送っていたジョーン・スタンリーが突然訪ねてきたMI5に逮捕されてしまう。彼女にかけられたのは、半世紀以上も前にロシアのKGBに核開発の機密情報を漏えいしていたというスパイ容疑だった。

ジョーンは無罪を主張するが、外務事務次官のW・ミッチェル卿の死後に見つかった資料などから、彼女の驚がくの過去が次々と明らかとなる。

ジョーン役をデンチ、若かりし頃のジョーン役を「キングスマン」のソフィー・クックソン、ロシア人の恋人レオ役をテレビシリーズ「女王ヴィクトリア」のトム・ヒューズがそれぞれ演じる。監督はデンチの舞台作品の演出を数多く手がけたトレバー・ナン。

なお、映画批評サイト・Rotten Tomatoesによれば、批評家の一致した見解は「魅力的な実話を当惑するほど退屈な形でドラマ化した『ジョーンの秘密』は、その物語の驚くべきストーリーを、そしてジュディ・デンチの圧倒的な才能を無駄にしている。」と酷評されているのは少し残念な気がします。皆さんのご覧になった、ご意見は如何でしょうか?

『ジョーンの秘密』のスタッフとキャストについて

トレバー・ナン監督

ジュディ・デンチ(ジョーン・スタンリー):英・ヨーク出身。アカデミー賞に7度ノミネートされ、『恋におちたシェイクスピア』で受賞した英国映画・演劇界の至宝と称される。「眺めのいい部屋」(86)や「ヘンリー五世」(89)など古典劇から現代劇までこなす実力派で、「007 ゴールデン・アイ」(95)以降の「007」シリーズのM役でも人気を博した/半世紀以上も前にロシアのKGBに核開発の機密情報を漏えいしていたというスパイ容疑で突然逮捕されてしまう。ロシアとの武力が均衡すれば再度恐ろしい戦争は起こり得ないと信じての機密漏えい事件。

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スティーブン・キャンベル・ムーア(マックス・デイヴィス教授)/映画では最後まで描かれていませんが、ジョーンと二人でオーストラリアに亡命したのではないかと思われます。

ソフィー・クックソン(若い時のジューン):マシュー・ボーン監督のスパイアクション「キングスマン」(14)で映画初出演を果たし、スパイ訓練生のロキシー役で注目を集める。

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トム・ヒューズ(レオ・ガーリチ):イギリス/チェシャー州/ロシアKGMと通じて西側の機密を探り出すスパイとして暗躍している。

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PublicDomainPicturesによるPixabayからの画像

『ジョーンの秘密』のネタバレ感想

当時の西側諸国とソ連の軍事力の均衡が保たれ、第二次世界大戦後長く平和を謳歌出来ているという意味では、ジョーンの行為は「正しかった」とも思われるかもしれません。しかしながら、原爆に関する国家の最重要機密を一個人の判断で他国に流出させるというのは大犯罪だと思いました。

逮捕されたジョーンは既に80歳を超えている事から不起訴処分になります。しかし、他にも『ケンブリッジ・ファイブ』と言われる様な国家な重要ポストの人物も数名も旧ソ連と通じ、機密を漏えいさせたという恐ろしい事実が判明しています。

戦中・戦後期、大混乱の世界とは言え、まかり間違えばその研究開発を助けた旧ソ連の「原爆」で大勢の犠牲者が出た可能性もあるかと想像するだけで恐ろしい事です。

ジョーン役のジョディ・デンチの演技を見たいと思った映画ですが、大半は若い時代を演じているソフィー・クックソンの演技を見る事になりました。彼女は「HIROSHIMA」「NAGASAKI」に原爆が落とされたニュース・映像をテレビで見た時に、イギリスの原発研究開発に関わる機密を、旧ソ連へ流出さをことを「正当化」する考えを強く持ちます。残念ながらこの考え方は理想論であり、その後核開発は昂じて地球上を何回も破滅させる核軍拡の脅威に晒されることになっています。

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