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おすすめ映画感想|『ザ・ファイター』(2011/デビッド・O・ラッセル監督) 実在する伝説のプロボクサーと異父兄の家族愛

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『ザ・ファイター』のあらすじと概要

「スリー・キングス」のデビッド・O・ラッセル監督が、マーク・ウォールバーグとクリスチャン・ベールを主演に迎え、名ボクサー、ミッキー・ウォードと彼の異父兄ディッキー・エクランドの絆を描いた実録ドラマ。

1980年代のマサチューセッツ州ローウェル。米ボクシング界のスター、シュガー・レイ・レナードと拳を交わしたことのあるディッキー(ベール)は街の英雄だったが、戦いに敗れたことから麻薬に手を染め、麻薬依存症になり、更に窃盗の罪で投獄されてしまうなど自暴自棄の生活を送っている。そんな兄の陰でミッキー(ウォールバーグ)は早くからアマチュアボクサーとして実績を積み、頭角を現すが……。

クリスチャン・ベールとメリッサ・レオが第83回米アカデミー賞で助演男優賞、助演女優賞を受賞した。

原題:The Fighter

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Joey VelasquezによるPixabayからの画像

『ザ・ファイター』のスタッフとキャストについて

デビッド・O・ラッセル監督:米・ニューヨーク出身。初の長編映画である1994年のコメディ 『Spanking the Monkey』 でインディペンデント・スピリット賞やサンダンス映画祭観客賞を受賞している。

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マーク・ウォルバーグ(ミッキー・ウォード):「バスケットボール・ダイアリーズ」(95)で共演したレオナルド・ディカプリオの推薦で「ブギーナイツ」(97)に主演し、その演技力を認められている/頼りにしている兄や過保護過ぎる母親に囲まれ、実力が発揮できず勝てない試合が続いていました。一度兄の指導から解放されると連勝する様になります。しかしながら、兄と家族との絆は深く、恋人シャーリーンの反対に遭いながらも最後には家族と一緒に戦いに挑む事になります。

なお、彼は役作りの為にトレーナーを雇い、その結果この映画の出演料よりも50万ドル多くのギャラを彼らに支払ったという。

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クリスチャン・ベール(ディッキー・エクランド):薬物に依存する天才ボクサーを演じるため13キロ減量し、歯並びまで変えて臨んだ本作でアカデミー助演男優賞を初ノミネートで受賞した他、ゴールデングローブ賞なども総なめにしている/自分自身は挫折した元ボクサーながら、世界チャンピオンの夢を弟に託し、色々な問題はあるもののその夢を見事に実現します。

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エイミー・アダムズ(シャーリーン・フレミング):

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メリッサ・レオ(アリス・ウォード):

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Valentin TikhonovによるPixabayからの画像

『ザ・ファイター』のネタバレ感想

極めて単純なストーリーで分かりやすい映画だったが、可なり面白かった。本作品のクライマックスとして描かれたライトウェルター級王座戦の結果には感動すら覚えてしまいました。この種のスポーツドラマ映画作りの常套手段として、序盤・中盤劣勢で推移し、それでも起死回生の渾身の一発逆転劇でTKO勝ちというのは予想がついていながら、筋書き通りになっても、それでも感動させられていまいました。

兄ディッキーは傍から見たら麻薬中毒で、更に窃盗も犯す様な煙たがられる存在です。母親も過保護過ぎて、輪を掛けたような5,6名もいる「姉」たちの存在も微妙に重苦しい雰囲気でした。

しかしながら、持って生まれたボクシングの才能が磨かれ、鍛え上げられた強靭な身体は非常に頑強で打たれ強く、パンチを8ラウンド受け続けながらも決してマットに沈む事はありませんでした。

リングサイドの解説者の声は「これ以上試合続行は止めさせろ!」と絶叫しているし、母親や恋人シャーリーンの顔は青ざめ、悲痛に歪んでいました。セコンドの兄ディッキーも心配そうな眼付で見守っています。この辺の演出は見事でした。

対戦相手が二度目のダウンをし、勝利が決定した瞬間思わず「やったぁ!」と叫ばずにはいられない程の迫力満点の激闘シーン、久し振りに興奮を覚えました。

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