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おすすめ映画『忘れられし愛』(2023/ミハウ・ガズダ監督ポーランド)感想‣人の為に生きる主人公の善人さに感服!

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『忘れられし愛』のネタバレ感想・見どころ

本作はポーランド映画です。時代的にはかなり以前のポーランドの田園風景の中牧歌的な田舎町を舞台にストーリーが展開されます。

有能の外科医Rafał Wilczurは突然妻と娘に去られた為、悲嘆にくれます。さらに運悪く強盗に襲われ身ぐるみ剥がれ川に捨てられるという悲劇に遭います。この場面で恐らく彼は命を失ってしまったのではないかと思われる程の瀕死の重傷を受けていました。

不幸中の幸い、一命だけは取り留めたものの以前の記憶を全て失い、自分が一体何も者なのかも分からず、その日暮らしの放浪の旅を続け、やがて製粉業を営む一家に拾われ、彼らを手助けしながら一緒に暮すようになります。

妻と娘が外科医の元を去った理由が明かされます。彼女には夫以外に思いを寄せる別の男性がいた為、都会の生活を離れ、仕事の関係で山深い田舎で一緒に暮すという道を選んでいました。娘は裕福な生活を送り、立派な教養を身に着け育てられていました。ところが父(義理)も母も彼女を残して先立ってしまいます。天涯孤独な彼女は実の父親がまだ生きている事を知ることなく、自分が暮していた近くにある町の酒場でピアノ弾き兼給仕の仕事を得る事になります。

運命のいたずらで本当の父親である外科医が忽然と彼女(実の娘)の住む町に姿を現します。しかし、まだお互いに父娘である事を知る由も有りません。外科医は自分が医者(しかも名医)であることを忘れていますが、人助けのつもりで怪我した人々に対して、潜在的な能力を発揮し、次々と治していくという素晴らしい能力を発揮していきます。

ある日、娘が恋仲となった伯爵のオートバイに乗ります。しかし、転落事故を起こしてしまいます。頭部の大けがの為、かなり高度な技術を要する開頭手術を施す必要がありました。村の伯爵お抱えの医者は自分に手の負えるものでは無いと早々に匙を投げてしまいます。外科医は町の建物の一室で(病院ではありません)で大手術を行い、見事に成功させています…

ところが、外科医が勝手に町医者の手術用具を盗み出し、手術をした事が問題になってしまいます。しかも医師の資格も無い人間が勝手に手術する事は法律で禁止されてると言い割れてしまいます。彼は”馬鹿正直”にも自主的に警察署に出頭し、逮捕され裁判に掛けられる事になります。そんな”事件”が全国紙の新聞でニュースとして取り上げられたことから、偶然に「彼」を以前から良く知る人物に”発見”される切っ掛けとなり彼の素性が明らかになります。そして、娘も彼の実の娘である事実が明らかになります。

多くの紆余曲折を経て最終的にハッピーエンドとなります。ある優秀な外科医の数奇な半生を大変興味深く見る事が出来ました。

『忘れられし愛』の概要・あらすじ

本作は、タデウシュ・ドウェンガ=モストヴィチ著書の小説【Znachor】と【The Quack】を基にしたヒューマン映画です。妻に見捨てられ、強盗の被害者となって瀕死の怪我を負ったうえに記憶を失った外科医教授の物語を描きます。

事件から数年後、貧しく転落した人生を送る彼は別れた娘に会います。この娘との再会を機に再び彼の人生の歯車は回りだし、人生を取り戻すチャンスを得るのことになります。

2023年製作/140分/ポーランド

英題は「 Forgotten Love」

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『忘れられし愛』のスタッフとキャストについて

ミハウ・ガズダ監督

レシェク・リホタ(多忙な外科医、Rafał Wilczur役): 妻に逃げられ呆然としているところを暴漢に襲われる。一命を取り留めるが以前の記憶を全て失い放浪している。

マリア・コヴァルスカ(元外科医の娘、Marysia Wilczur役):突然母と共に外科医の父親の元を去ってしまいます。田舎町の居酒屋でピアノの演奏家兼給仕として働く。少し高慢なところがあります。

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