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公開中 おすすめ新作映画|『TITANE チタン』(2021/ジュリア・デュクルノー監督)

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『TITANE チタン』のあらすじ・概要

「RAW 少女のめざめ」で鮮烈なデビューを飾ったフランスのジュリア・デュクルノー監督の長編第2作。頭にチタンを埋め込まれた主人公がたどる数奇な運命を描き、2021年・第74回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールに輝いた。(なお、デュクルノー監督は同賞受賞の史上二人目の女性監督となります)

幼少時に交通事故に遭い、頭蓋骨にチタンプレートを埋め込まれたアレクシア。それ以来、彼女は車に対して異常なほどの執着心を抱き、危険な衝動に駆られるようになってしまいます。自身の犯した罪により行き場を失ったアレクシアは、年老いた消防士ヴィンセントと出会い奇妙な共同生活を開始する事になります。ヴィンセントは10年前に息子が行方不明となり、現在はひとり孤独に暮らしていました。アレクシアはヴィンセントの”息子”に成り済まして共同生活は続けられますが、アレクシアの体には重大な秘密がありました。ヴィンセント役に「ティエリー・トグルドーの憂鬱」のバンサン・ランドン。

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『TITANE チタン』のスタッフとキャストについて

ジュリア・デュクルノー監督・脚本:仏パリ出身。名門ラ・フェミス(フランス国立映像音響芸術学院)で映画制作を学び、2011年に初短編「Junior」を発表する。長編監督デビュー作「RAW 少女のめざめ」(16)で第69回カンヌ国際映画祭の批評家連盟賞している。また、アカデミー賞国際長編映画部門に向けたフランス代表作にもなっていた。恐ろしい美貌の監督にびっくり仰天!

バンサン・ランドン(ヴィンセント):パリ出身。ジャン=ジャック・ベネックスの「ベティ・ブルー/愛と激情の日々」(86)、クロード・ソーテ監督「僕と一緒に幾日か」(88)に出演。近年の代表作に、「君を想って海をゆく」(09)、「母の身終い」(12)など。

アガト・ルセル(アレクシア):1988年生まれ。初主演にして、本作が長編映画デビュー作。女優活動のほか、ジャーナリスト、モデル、写真家として活躍。自身のブランドも立ち上げる。フェミニスト雑誌「Peach」の編集長を務めた経験など、ジェンダーへの造詣も深い。

ガランス・マリリエール(ジャスティン):

『TITANE チタン』のネタバレ感想

ご注意ネタバレ有り!

本当に驚きました。衝撃的な映像、ストーリー展開にまったく着いて行けそうにない映画が飛び込んできました。カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドール受賞作品という事で二度びっくり。審査員長のスパイク・リー監督も大のお気に入り作品なのでしょうか?

主人公アレクシアは子供の頃交通事故に遭う鮮烈なシーンから、やがて成長し特殊な自動車ショーでいきなりダンサーとなり、極彩色のキャデラックのボンネットの上の妖艶な超セクシーダンスが披露されます。その後、雪崩を打つ雪崩の連続”事件”には目を覆いたくなるシーンの連続です。これらは映画館でじっくり見て頂くしか説明のしようがありません。アレクシアの行動は支離滅裂で理解、説明まったく不能です。特に髪に差した”かんざし”のような道具を使い、日本の人気TV番組”必殺仕掛け人シリーズ”の”藤枝梅安”さんの技の様に、躊躇なくいきなりぶすっと刺すところ、鳥膚が立つほど恐怖感を感じました。ジュリア・デュクルノー監督は日本のこの人気TV番組を絶対見たことがあると確信しました。

但し、この猟奇的な犯行の理由がまったく分からないまま、ストーリーはどんどん進んで行きます。最後まで犯行の理由らしい理由は明らかになりません。少女時代の交通事故が原因で、頭が可笑しくなっているとしか思えません…

街角の映像からは自分自身が殺人犯として指名手配されている事を知り、”変装”して警察の包囲網を掻い潜る有様も凄まじいの一言です。こればかりはご勘弁をとお願いする位、こちらも”衝撃的”…

失踪した少年に成り済ましたことから、ある消防署のボスに保護されます。しばらくの”平穏”が訪れますが、いつまた何が起こるか分からずひやひやしながら、ストーリーの展開を見守っていました。  しかし、ラストまでお教えしてしまうと本作品の”面白さ””怖さ”も半減するので言いません。本作品の観客は、好きか嫌いかはっきり二分される映画に間違いはありません!映画館に行くにはそれなりの覚悟、心構えが絶対必要です。絶対若いカップル向きではないでしょう!

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