『アルフィー』のあらすじ・概要
マイケル・ケイン主演で1966年にヒットした同名コメディを、「クローサー」のジュード・ロウ主演でリメイク。主人公アルフィーはリムジンの運転手をしながらいつか大富豪の令嬢と恋に落ちることを夢見ていました。都会の女性たちを相手に次々と恋を楽しむ英国人プレイボーイ、女性たちとの出会いを求めてイギリスからNYにやってきたお気楽な独身生活の様子を、コミカルかつシニカルに描く。共演に、マリサ・トメイ、ジェーン・クラコウスキー、スーザン・サランドン。新進女優シエナ・ミラーは本作での共演がきっかけで、ジュード・ロウと婚約しています。
原題:Alfie
『アルフィー』の監督とキャストについて
チャールズ・シャイア監督:米・ロサンゼルス出身。『マリー・アントワネットの首飾り』などの作品があります。
ジュード・ロウ(アルフィー・エルキンズ):英ロンドン出身/イギリスからニューヨークに渡って素晴らしい女性との出会いを求めている青年役。溌剌として演技は地でやっているのかと思われる程自然な表現力が素晴らしい。
➢「ジュード・ロウ」おすすめ10作品(最近観た、観直してみた作品限定)
マリサ・トメイ(ジュリー) :ニューヨーク出身。法廷コメディ「いとこのビニー」(92)でジョー・ペシ演じる主人公の恋人を熱演し、第65回アカデミー助演女優賞を受賞している。
➢映画感想|『マネーショート 華麗なる大逆転』(2015/アダム・マッケイ監督)原作はマイケル・ルイス著ノンフィクション「世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち」
シエナ・ミラー(ニッキ―):米ニューヨークシティ生まれ、英ロンドン育ち。18歳でニューヨークに戻る。アカデミー賞ノミネート作「フォックスキャッチャー」「アメリカン・スナイパー」(ともに14)で女優として再注目されている。私生活では本作品「アルフィー」(04)で共演したジュード・ロウとの度重なる破局と復縁が話題を呼んだ/クリスマス・イブに偶然出会ったアルフィーと恋に落ちるストーリーは出来過ぎの様な気がします。これは映画なのでそういう事もあり得るのでしょう。しかしもう少し、視聴者が素直に納得出来る出会いを考えて欲しかった。
おすすめ映画|『二つ星の料理人』(2015/ジョン・ウェルズ監督)
おすすめ映画|『アメリカン・スナイパー』(2015/クリント・イーストウッド監督)
スーザン・サランドン(リズ) :米ニューヨーク出身/本作品中では50代の富豪の未亡人役。妖艶な女性の魅力が発揮されている素晴らしい演技に驚きました。
➢おすすめ映画|『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』(2018/グザヴィエ・ドラン監督)
おすすめ映画感想|【クラウド・アトラス】(2012/ウォシャウスキー姉弟監督、トム・ティクヴァ監督)SF映画、トム・ハンクスが1人6役を見事に演じ分ける!
『アルフィー』のネタバレ感想、見どころ
ネタバレ有りご注意!
前半は魅力溢れるアルフィーの華やかな女性遍歴の数々を見せられ呆気に取られっ放し。女性との交際期間が長くなるにつれて、欠点が徐々に見え始めて来るのはある程度は仕方の無い事です。それをカバーして有り余る良い点があれば、多分欠点は気にならないのかもしれません。『あばたもえくぼ』という言葉もある通り、感じ方は人それぞれで、男女の仲は他人が周囲からとやかく言えた筋合いのものではない事だけは確かだと思います。
自由気まま、人生を謳歌していたアルフィーは、ある夜親友の彼女とひょっとしたことから男女の一線を超えてしまった事から、”罪悪感”に苛まれ心理的に追い込まれることになります。しかも、彼女は彼の子を妊娠してしまいます。後々彼には知らせずにこっそりと出産しているという話には本当にドキリとしました。さすがに能天気なアルフィーには、この件は人生の節目になった「大事件」だったに違いありません。
それ以来、彼の周りにいた女性がものの見事に、潮が曳くような勢いで一人二人と去って行くシーンに寂しさが感じられました。これも身から出た錆なのかも知れません。人生何もかも自分の思い通りにいくことは考えられないので、自分勝手な生き方もある程度の「潮時」を考えるべきという教訓を示唆している映画だ感じました。
本作品の後半が何となく尻すぼみ過ぎという印象が残り、ちょっと後味の悪い映画となっているのは少し残念な気がします。
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