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初心者/初級者向け「絶対疲れない山登り・ハイキングのコツ」徹底ガイド 13か条

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おすすめ山登り・ハイキング
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わたしの本格的な山登りの経験は、会社に入社した2年目以降からでした。仕事も大変忙しかったのですが、週末は7.8名のパーティーで金曜日の夜行急行電車に乗り、山麓近くの駅で仮眠、翌日山を歩きその日は山中テント泊という行動がメインでした。かなりの体力があったお蔭で、グループの歩荷(ぼっか)を担当しテント一式・食料など優に30,40㌔のザック担いで登っていました。しかし、時代も大きく変わり、年も取ったので、最近は『いかに楽に登るか』を考えながら登っています。勿論、一番いいのは大変そうな山には近づかない、極力楽なルートから登る事に徹するというのも良い選択だと思います。しかし、それでもなんとか一生懸命頑張って登りたい山というものがあるものです。

雑誌『山と渓谷』最新号の情報によれば、南アルプス山小屋1泊2食付き13,000円という料金設定にはちょっと驚かされました。従来テント泊中心で山小屋とは余り縁が無かったのですが、楽に山を登ろうと思えば、やはりテントよりも小屋泊まりだと思います。多少楽をしようと思うと、お金が物を言うことに変わりはないようです。

「疲れない山歩き」につき少しの経験に基づきまとめてみましたので参考にしてみてください。なお、違和感があるところは読み飛ばして頂き、あぁそうかと思うところを是非取り入れてみてください。

また、こんなこともやってみたらいかがという皆さまの方法・アイデアがあれば、是非ともご教示ください。

 

歩き初めはゆっくり歩き始める

早朝の歩き始めはペースがつかめず、開始早々から大変に頑張ってしまう人がいます。これは、比較的長い歩程のコースでは途中で必ず息切れしてしまいます。歩き始めは少々遅過ぎるくらいの超スローペースで歩き始め、徐々に本来の自分のペースで歩きはじめる事をお勧めします。特に、いきなり急登から始まる登山ルートでは、初めから頑張り過ぎないよう注意が必要です。まだ先は長いのでゆっくり上りましょう。グループで登山される際は、リーダーは特にグループの中の一番ペースの遅い人のペースをきちんと把握した上、先頭から2番目、3番目あたりのポジションを歩かせ、グループ全体を遅い人のペースに合わせるのがいいでしょう。

背負うザックの中身は可能な限り少なくする【私的意見なのでご注意】

極論ですが、1,2時間の低山であれば一番のおすすめは手ぶらで登る事です日帰り山歩きでは可能な限り必要なもの以外は持っていかない事です。例えば、登山前日に天気予報を良く見て、確実に100%快晴が予想される場合はレインウェアは不要です。変わり易い山の天気を考慮し軽量の小型折り畳み傘一本、ちょっとした防寒具(セーター等)のみで十分だと判断してください。最近は持っていくと”便利なもの/有ると便利な登山グッズ”が多過ぎるような気がします。

それでも持っていないと安心できないで不安だという「心配症」の方はしょうがないのでお守り代わりに全部持って行くしかないかもしれませんが…出発前にもう一度ザックの中身の要不要の最終判断は必要だと思います。

余談ですが、以前テント泊した時に初心者の女性が「ヘアカーラー」を山に持参し、山頂付近のテントの中で「コンセント(電源)はどこにあるのか」と質問された事がありました。また、他のある女性は「着替えるので男性はテントから出てください」と言われました。彼女は「寝間着(パジャマ)」を山行に持参し、着替えようとしていました。【かなり極端な例ですが、いずれも実話】こういった類の品物は登山には不要です。山中泊の場合は髪の毛をセットしたり、着替えなどせずそのまま寝ることになります。

登山ルートは間違えないようにする(当たり前ですが…)

標識のはっきりしたルートではまったく問題ありませんが、天候が悪く霧などで視界が効かない、標識を見落としたり、ルートファインディングに手こずるケースがあります。上越国境エリアではクマササが生い茂り道が不明瞭なケースもあります。おかしいなと気付いたら、躊躇うことなく早目にもと来た道を戻ることです。間違った谷を下ってしまうと上り返せない危険性が高く、滑落・遭難の危険があります。時間の浪費、体力の消耗、心理的な切迫感等々に襲われます。決して慌てることなく、大きく深呼吸して、まず一息入れてから冷静な行動を取るようにしましょう。くれぐれも道迷いには十分注意しましょう。なお、いくら注意しても道迷いは必ず起こります。迷ったかなと気が付いたら、大変な時間のロスになる事は覚悟の上ですが、必ず元の道を戻る事が重要です。

また、登り始めの登山口を間違えるという信じられないミスも結構頻繁に起こります。あり得ないような事ですが、登山開始30分位からどうもおかしいなと気付き、道を引き返した事があります。グループリーダーがこれをやらかすと他メンバーからは相当白い目で見られ、信頼を失墜しかねません。『登山口』の確認は慎重にしっかりやりましょう。思い込み、独りよがり、何となく出発することは避けましょう。

雨天の日のズボンは綿製品など肌に纏わりつく素材を避け、ロングパンツでは防撥水・速乾機能を備えたものがおすすめ

わたしが本格的山歩きを始めた頃(30数年前)はズボンは男女とも『ニッカ―ボッカ―』が主流でした。純毛の厚手の膝下まで長さのざっくりしたズボンで、雨に濡れても歩きやすい大変機能的でした。現在では穿いている方はほとんど見かけなくなりました。綿パンは雨の日は特におすすめ出来ません。わたしは一昨年、北海道トムラウシに8月上旬単独挑戦しましたが、大雨の為、途中前トム平付近から撤退しました。雨具の下に履いていた綿パンが汗と雨水に濡れて脚に纏わりつき思わぬ脚の疲れを感じました。勿論撤退の要因は脚の疲労ではなく、大雨と強風で視界がほとんど無く、頂上まで2時間強を残し、あっさり戻ってきてしまいました。

最近は、防撥水・速乾機能を備えた優れたロングパンツ(必携)が有り、これを穿いていれば状況もまた少し違っていたかもしれません。(後の祭り)

山麓の温泉宿に前泊する場合はあまり長湯をしない

これもわたしの失敗談です。北海道羊蹄山の登頂を目指し前夜ニセコ「薬師温泉旅館」(残念ながら現在閉館)に前泊しました。ここは足元湧出の貴重な源泉掛け流しの温泉、男女混浴、しかも泉温37度とかなり低く中々出るに出れず1時間以上の長湯、湯船に浸かり、時々ぶくぶく湧き出す気泡を珍しがったり、他泊まり客と大変打ち解け駄弁っていました。ところが、翌朝羊蹄山に登り始めると、温泉の長湯が祟り筋肉が完全に緩んでしまったのか、いつになく足が重く感じられ、大変苦労しました。(標準コースタイムの往復9時間を大幅にオーバーしてしました…)特に低温浴の長湯は要注意です。

登山靴選びには細心の注意が必要、適切な靴を選ぶ

山登りで一番重要な事は登山靴選びだと思います。自分にフィットした靴を選びましょう。サイズが合わない靴を履いていると疲労どころか、痛みのせいで歩行困難になりかねません。妥協せず実際にはいてみて、登ってみて自分にぴったり合った靴を選ぶようにしましょう。その為には多少の「投資」も意味のあるお金の使い道だと思います。但し、高額な靴が決して「良い靴」とは限らないので、ブランドに拘らず色々試し履きし、自分にフィットした靴を選ぶことをお勧めします。

水分補給は小まめに、喉が渇いてからでは遅い

以前どんなスポーツでも「水を飲むと疲れるので余り水を飲むな」と無茶苦茶な指導を受けた時代がありました。わたしは剣道をやっていました。口をゆすぐと言い訳をしながら、とても我慢できず隠れ乍ら蛇口から大量の水を飲んでいました。現在はそんな事はありません。喉が渇きを感じて始めてからでは遅いので、喉が渇く前にこまめに水分を補給する事が大事だと思います。

わたしは、夏場は登山時6,7時間の歩程の山には必ず3㍑以上の水を持参します。名古屋に住んでいた時は滋賀県・岐阜県の県境にある伊吹山に良く登りました。夏季には頂上付近のお花畑の素晴らしい景観が広がります。1000種類を超える高山植物の楽園の為、週替わりで花が咲き乱れる楽園でした。炎天下で日陰が無い為、3㍑以上の水を飲んでも、体重が1㌔減る程の発汗(単純計算で4㍑の汗)を強いられる山でした。なお、こんなに水を飲んでも全部汗で流れてしまうので、トイレに行きたくならないので心配は不要です。

余談ながら、わたしが何度も通い詰めた伊吹山、最寄り駅であるJR近江長岡駅付近を流れる清流「天の川」は天然記念物のゲンジボタルの棲息する地域で有名です。6月上旬の蒸し暑い夜はホタルの乱舞がかなりの確率で見られます。伊吹山登山の帰りに立ち寄り、しばし幻想的でロマンチックな一夜に酔い痴れる事をお勧めします。

50分歩行後5-10分間の小休止を入れ疲れを取る

わたし個人的には単独行の場合殆んど小休止無く山頂までノンストップで登ってしまうのですが、途中1時間に一回程度小休止を入れるのが常識的だと思います。水分補給、柑橘類などビタミンCなどを摂るのが良いかも知れません。リーダーはメンバーの顔色などを観察して疲労度などをチェックする必要があります。全員が疲労度は同じとは限らないので、可能な限り体力の弱いメンバーへのケアは集中的に気を付けるようにしたいものです。声掛け、美しい景観・高山植物などに関心を向けさせることで、思いの他気分転換が図られ、元気が快復することも可能です。

山登りの習慣を身に着け、定期的に登るようにする

脚の疲労は、登山習慣を身に着ける事でかなり緩和されます。最低1か月に1度(出来れば2週間に一度)登っていれば、登山翌日の筋肉痛などは殆んど緩和されるのではないかと感じています。一方、斜面を上り下りしないジョッギング、ウォーキング、自転車、筋トレなどと登山で使われる脚の筋肉はまったく異なる為、運動しているから山登りも大丈夫だとはならないので注意が必要です。山登りの体力は山登りで自然に身に着けるしかない様に思います。

なお、少し山登りから遠のき、久し振りに出掛ける時など飲用すると翌日の疲労感を和らげることが出来るものがあります。実際私も愛用しています。味の素のアミノ酸アプリ『アミノバイタル プロ』が効きます。効果抜群だったので是非お勧めします。10年程前に念願のフルマラソンでサブ4(3時間台の記録)を達成する強力な牽引力になりました。

山登り以前に減量を心掛ける

減量目的で山に登ることもあると思います。登山後に温泉に入って汗を流し、体重計で測ると期待以上の体重減で一瞬喜びます。しかし、ほとんどが発汗による水分の蒸発です。勿論、6-7時間の山中の行動で2〜3万歩、2000〜3000㌔カロリーの熱量消費になりますが、その分食欲が増え、達成感もあり、意気軒高となり一般的に食事量が増えてしまいます。何日かすると自然と元の体重に戻ってしまうのがわたしの実感です。

その意味では登山で減量を目指すよりは、登山前に減量しておいて、少しでも軽い体重で山に登る事が効率的で疲れない登り方だと思います。(上記で余計な荷物は持っていかないと述べましたが、余計な贅肉も持っていかないのがもっと重要です)

山登り前日は十分に睡眠を取る

関東近郊の山に行こうと思うと、地元駅を始発に近い時間帯の電車で出掛ける事になります。前日は早目に寝ようと計画はしますが、なかなかいつもより早目に就寝する事は出来ないものです。これには普段から早寝・早起きの習慣を付けておくことも大事だと思います。

山小屋、テント内での飲酒はほどほどに

これは私の失敗談です。槍・大キレット・穂高を登り終え、涸沢での最終日テント泊、達成感と緊張感から解放されたこともあり、夜遅く、周囲のテントから翌朝出発が早いので静かにして欲しいと苦情がくるほどのどんちゃん騒ぎをし、翌日完全に二日酔い状態で上高地まで下山した思い出がありました。こういう行動は慎むべき事だとは思います。帰途のとても長い道のりに相当辛い思いをしました。

真夏の低山ハイキングは絶対おすすめしません

真夏の伊吹山(実際は日中の炎天下での熱中症を避ける意味でナイトハイクが盛んに行われています)や東京の高尾山など夏場は暑いので、どれほど水を飲んでも熱中症の危険と隣り合わせです。実際、伊吹山では一般登山道で倒れられ、ヘリコプターで救助されている男性を目の当たりにしました。夏の真夏日に命懸けで登る必要はまったくありません。止めた方が良いと思います。低山のハイキングは早春、新緑、花の季節や紅葉の時期が特にお勧めです。

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