>

映画『ポアゾン』(感想)トリュフォー監督「暗くなるまでこの恋を」(69)のハリウッドリメイク版。文通相手がアンジェリーナ・ジョリーだったなんて!?

スポンサーリンク
絶対見逃せない映画 おすすめ
スポンサーリンク

映画『ポアゾン』のあらすじ・概要

19世紀スペインの支配下にあったキューバ、ハバナの監獄で処刑を待つボニー・カッスルが、修道士に過去を告白するという形で、物語は始まります。チリ・サンチアゴでコーヒー貿易商として成功し巨万の富を持つルイスは米国人女性を妻に迎えようと募集広告を出し、文通により親しくなった米・デラウェア州出身のジュリアとの結婚を決めます。しかし、実際に現れたのは写真と似つかぬたいへんな美女でした。

彼女を見た瞬間心を奪われてしまいます。結婚し、2人は深い愛を重ね合います。ルイスにとってその結婚生活は、ジュリアに謎めいた部分はあったものの、幸せ以外のなにものでもありませんでした。しかし、そこへアメリカから私立探偵がやって来てジュリアからアメリカにいる両親への連絡が何もないという知らせと彼女の安否確認の為にわざわざ訪ねて来たのでした。そして、とうとうある日、ジュリアはルイスの財産を全て持ち去り行方を眩ませてしまいます…

原作はウィリアム・アイリッシュの『暗闇へのワルツ』。トリュフォー監督「暗くなるまでこの恋を」(69)のハリウッドリメイク版。アントニオ・バンデラスが「トゥームレイダー」のアンジェリーナ・ジョリーと見せる官能的なシーンが話題となった映画。

2001年製作/116分/R18+/アメリカ
原題:Original Sin

映画『ポアゾン』のスタッフとキャストについて

マイケル・クリストファー監督・脚本

出演作品➢40年間住み慣れた家を手放す決意をした夫婦を描く映画『ニューヨーク眺めのいい部屋売ります』(感想)まるで不動産屋の宣伝文句の様ですが、ほのぼのとしたコメディドラマ

アントニオ・バンデラス(ルイス・バーガス/サンチアゴでコーヒー輸出商社を共同経営する裕福な事業家):スペインを代表する俳優。19年にはアルモドバルの自伝的作品「Pain and Glory」に主演し、第72回カンヌ国際映画祭で男優賞を受賞しています。

おすすめ映画|『ペイン・アンド・グローリー』(2020/名匠ペドロ・アルモドバル監督)自伝的傑作映画!

アンジェリーナ・ジョリー(ジュリア・ラッセル):クリント・イーストウッド監督の「チェンジリング」(09)でアカデミー主演女優賞にノミネートされています。

映画『アレキサンダー』(感想)古代マケドニアの英雄アレキサンダー大王の生涯を壮大なスケールで描出

公開中 おすすめ新作映画|『エターナルズ』(2021/クロエ・ジャオ監督)「アベンジャーズ」に次ぐ新たな英雄譚

映画『ポアゾン』のネタバレ感想

(ネタバレあり)「仏の顔も三度まで」という言葉もあります。ルイスは写真で見ていた結婚相手のジュリアよりも美貌の女性が突如現れ、一瞬にして虜になってしまいます。しかしながら、その裏には恐ろしい陰謀があった事に気付きます。しかしながら、気付いた時点では既に時遅く、結婚と同時に全財産を二人の名義に変更してしまった為、ある日突然全財産を銀行から引き下ろし、行方不明となって途方に暮れる事になります。

ルイスはすっかり騙されていた事を自覚し、彼女の行方を探します。しかしながら、ようやく再会を果たすと、彼女への復讐などすっかり忘れ去り、金を全部持ち逃げされたにもかかわらず、彼女への未練を捨てきれず、また”より”を戻すという行動に出ます。更に、ジュリアに影の様に纏わりつく謎の男を思い誤り拳銃で撃ってしまう殺人を犯す事になります(実際はその男が仕組み、ルイスの打った拳銃は空砲だったのですが)

その後のストーリー展開では、この三角関係は縺れに縺れて行きます。終始変わらないのはルイスのジュリアへの愛情の深さとジュリアの心も真剣なルイスからの愛に次第に応える様になって行きます。

本作品は、ほぼ20年振りに見直してみました。初めて見た時はアンジェリーナ・ジョリーという女優をまだよく知らずに見ていた様な気がします。随分妖艶で美しい女優がいたものだと感心し、こんな美しい女性と文通で知り合ったというストーリーにびっくり仰天しました。ところが、「美しい薔薇には棘がある」の言葉通り、恐ろしい結果が待ち受けていました。女性の怖さを思い知らされることになりました。

しかしながら、今回最後まで見ると(前回見た映画の結末は覚えていませんでした)なんとモロッコに二人で渡り、ハッピーそうに暮らしをしているではありませんか!何とも不可思議な結末に唖然とさせられました…

それでも、ルイスの気持ちは男としてよく分かる気がします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました