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映画『フェリックスとローラ』(2000/パトリス・ルコント監督)感想‣謎多き孤独な女と、彼女に一途に想いを寄せる男との愛の物語

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映画『フェリックスとローラ』のあらすじ・概要

父から受け継いだ移動遊園地のオーナー、フェリックスは陽気で家族の様な仲間から慕われる、頼りがいのあるいい男でした。ある日、遊園地でさびしげに過ごす美しい女性ローラに一目ぼれをしてしまいます。ローラから突然“遊園地でわたしを雇う気はない?”と申し出を受け、フェリックスは即座に彼女を雇うことにしますが、ローラはある不審な男性を見て逃げ出してしまいます。その後何度も情緒不安定な行動を繰り返しますが、ミステリアスなローラに益々謎が深まるばかりですが、一層彼女に魅せられるフェリックスでしたが…

「仕立て屋の恋 」「橋の上の娘」のパトリス・ルコント監督による、「シャルロット・フォー・エヴァー」のシャルロット・ゲンズブール主演のラブ・ロマンス。

2000年製作/89分/フランス
原題:Félix et Lola

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映画『フェリックスとローラ』のスタッフとキャストについて

パトリス・ルコント監督

シャルロット・ゲンズブール(ローラ):映画初出演作「残火」(85)ではカトリーヌ・ドヌーブの娘役を演じた。翌年の「なまいきシャルロット」で初主演を務め、フランスのアカデミー賞にあたるセザール賞の有望若手女優賞を受賞。

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フィリップ・トレトン(フェリックス):

Roland SteinmannによるPixabayからの画像

映画『フェリックスとローラ』のネタバレ感想

【ネタバレ無し】男女の関係を決してストレートに描く事は無いパトリス・ルコント作品の中でも、際立って謎めいている女性ローラの登場に驚きました。髪結いの亭主の女房もかなりの謎の部分の多い女性でしたが、今回のローラもいい勝負だと思います。

これほど謎だらけの名前も知らない女性をいくら魅力的だからとは言え、安易に職場に助手として雇い入れる事が本当に出来るものなのか!更に謎の怪しい男に纏わりつかれたり、急に荷物をまとめて逃げ出してしまったり、行き先を告げずにどこかにこつ然と消えてしまったりとハラハラドキドキさせる女性には余り関わりたくないなぁとおもってしまいます。

パトリス監督は今回の映画でも、そんな女性魅力の虜になる男性を描いて行きます。90%の映画視聴者の男性は「馬鹿な女に引っかかってしまったなぁ」と同情しながら傍観していたのでは、ないでしょうか。残り10%の男性は、「おれも似たような女性と付き合った事があるよ。苦労したよ。」と思う人もいるかもしれません。何となくパトリス監督の夢想で、滅茶苦茶性悪女と付き合ってみたいなぁという願望を映画に描出したのかもしれません。良く調べたことはないので、確かなことは言えませんが…

一方、家族的な雰囲気の職場の仲間との生活はとても明るく、大らかな独特のムードが漂いで何不自由無いように見えました。しかし、フェリックスにはどういう訳か恋人がいませんでした。周囲の中間達がフェリックスに恋人が出来た事を、誰もが自分のことの様に喜び合っている不思議なコミュニティーでした。

そして和気藹々としたそんな雰囲気の中に居れば、フェリックスの心には少々型破りな、謎だらけで暗いイメージを持つ女性でも受け入れる余地があったのかもしれません。

(本編最後に種明かしがあります)それを聞いて呆然とさせられますが、このなぞ解きを聞いてちょっと彼女の行動はズルいような感じもします。さて、皆さんの感じ方は如何でしょうか?

 

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