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新作映画『パラレル・マザーズ』(2021/ペドロ・アルモドバル監督)感想‣同じ日に女児を出産した2人のシングルマザーの数奇な運命を辿る…

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映画『パラレル・マザーズ』のあらすじ概要

スペインの名匠ペドロ・アルモドバル監督が、「オール・アバウト・マイ・マザー」「ボルベール 帰郷」など数々の作品でタッグを組んできたペネロペ・クルスを主演に迎え、同じ日に出産を迎えた2人の母親の物語を描いた人間ドラマ。

写真家として成功しているジャニスと17歳の少女アナは、同じ病院の産科病棟で偶然出会い、同じ日に女の子を出産します。ともにシングルマザーとして生きていくことを決意していた2人は、再会を誓って退院します。ところが、ジャニスがセシリアと名付けた娘は、父親であるはずの元恋人から「自分の子どもとは思えない。全然似ていない!」と言われてしまい大変ショックを受けます。それをきっかけにジャニスがDNA検査をしたところ、セシリアが実の子でないことが判明します。アナの娘と取り違えられたのではないかと疑うジャニスは、激しく悩んだ末にこの事実を封印、アナとも連絡を絶ちます。しかし1年後、偶然アナと再会し、アナの娘が亡くなったことを知ることになります。

ジャニス役を演じたペネロペ・クルスが、2021年・第78回ベネチア国際映画祭でボルピ杯(最優秀女優賞)を受賞。2022年・第94回アカデミー賞でも主演女優賞にノミネートされています。アナ役はこれが長編映画出演2作目のミレナ・スミットが演じています。なお、アルモドバル監督は本作で、スペイン人の実存に深くかかわる“スペイン内戦”をもうひとつのテーマに据えて描いているシーンも見逃す事ができません。

 

2021年製作/123分/スペイン・フランス合作
原題:Madres paralelas

映画『パラレル・マザーズ』のスタッフとキャストについて

ペドロ・アルモドバル監督・脚本:スペイン、ラ・マンチャ出身。「オール・アバウト・マイ・マザー」(98)でアカデミー賞の外国語映画賞、「トーク・トゥ・ハー」(02)では脚本賞を受賞。世界的巨匠と呼ばれる映画監督のひとり。

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ペネロペ・クルス(写真家・シングルマザーのジャニス):「オール・アバウト・マイ・マザー」(99)は国外での評価も高く、この作品を機にアメリカやイギリス映画への出演が増える。ウッディ・アレン監督の「それでも恋するバルセロナ」(09)でアカデミー助演女優賞を受賞しています。

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ミレナ・スミット(アナ・17歳のシングルマザー):長編映画出演は2作目となります。

イスラエル・エレハルデ(アルトゥロ):

映画『パラレル・マザーズ』のネタバレ感想・見どころ

【要注意・ネタバレ有り】

同日に女児を出産した赤ん坊が取り違えられるという大きなミスがテーマとなっている映画です。赤ん坊セシリアの父親からは「似ていない…」と言われた事を切っ掛けにDNA鑑定を行う事になります。結果、自分の産んだ赤ん坊ではない事が判明します。産院で取り違えられてしまったことは明らかです。しかしながら、ジャニス(ペネロペ・クルス扮する)の決断はそのままセシリアを自分の子供として育てるというものでした。

日本人とヨーロッパ人の考え方に少し違いがあるのかもしれませんが、万一、生物学的に母親ではないと結果が出た子供を自分の子供として育てる”決断”をする事が信じられませんでした。まず第一に自分の子供はどこですり替えられてしまい、現在どこにいるのか必死に調査し、探すのではないかと思いました。自分の立場であれば、産院の責任を問題にしただろうと思います。映画本編中では産院の責任問題には一切触れられることはありません。

そして、更に大きな不幸が待っていました。赤ん坊を取り違えた可能性の高い、同日に同じ産院で女児を出産した同じくシングルマザーである若いアナと偶然に遭います。彼女の口から彼女の”産んだ”赤ん坊は突然死したことを告げられるという展開に呆然とさせられました。もし子供が順調に育っており、本当の親の元へお互いに交換出来れば問題は丸く収まったかもしれません。しかし、願いは叶いませんでした…

1年以上自分の子供と信じて愛情を注ぎこみ育てた赤ん坊セシリアはそのまま、若いアナに連れていかれてしまいます。アルモドバル監督が構想を20年間も温めて来た作品だそうです。もともと若い母親役をペネロペ・クルスが演じる考えでしたが、彼女が年相応になるまで待ち続け、ジャニス役に適した年齢まで待った作品だといいます。『強い母親』が描かれている事は確かにペネロペの熱演で十二分伝わって来ますが、「実は、DNA鑑定で自分が生んだ子供ではない。取り替えられた子供を」それでも、自分の子供として育てるのが『強い母親』なのか少々疑問となりました。

本作、まさかこんなことが有り得るのかと思われる恐ろしいミスの問題をテーマにしています。絶対に起きて欲しくないですね!

 

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