>

おすすめ映画『カポーティ』(2005/ベネット・ミラー監督)感想‣犯人を密着取材して、 小説作品「冷血」に結実させるまでの過程を追う!

スポンサーリンク
絶対見逃せない映画 おすすめ
スポンサーリンク

『カポーティ』のあらすじ概要

05年度アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演女優賞、助演女優賞、脚色賞の5部門にノミネートされ、カポーティ本人に生き写しの演技を披露したフィリップ・シーモア・ホフマンが主演男優賞を受賞したドラマ。

1959年11月15日、カンザス州小さな町ホルカムで全く無防備な農家の一家が惨殺される事件が発生します。「ティファニーで朝食を」で名声を高めた作家トルーマン・カポーティは、この事件に興味を覚え、幼馴染で『アラバマ物語』(映画の中ではディルという名前でカポーティが出てくる)の女性作家ハーパー・リーと共に現場に向います。カポーティはノンフィクション小説「冷血」の執筆を決意し、現地へ飛び、事件の容疑者ペリーに対して密着取材を行います。

取材を進める中で、自分と同様に子供時代に家族に見捨てられた死刑囚と友情が芽生え始めます。死刑執行により事件が完了し、小説を早く完成させたい自分と、死刑囚を「友」として助けたい自分の間でカポーティの気持ちが大きく揺れ動き、精神的に疲弊していく様子が描かれていきます。

2005年製作/114分/アメリカ
原題:Capote

ロッテントマト批評家支持率:89%

bobbycrimによるPixabayからの画像

『カポーティ』のスタッフとキャストについて

ベネット・ミラー監督:05年、米小説家トルーマン・カポーティ(「ティファニーで朝食を」「冷血」)の伝記映画本作「カポーティ」で劇場映画デビューしています。監督第2作は、大リーグ球団のゼネラルマネージャーの奮闘を描いたノンフィクション小説の映画化「マネーボール」(11)で、当初監督する予定だったスティーブン・ソダーバーグに代わってメガホンをとっています。

おすすめ映画|『マネーボール』(2011/ベネット・ミラー監督)ブラッド・ピット主演。弱小球団を常勝球団に育てあげた実在の人物ビリー・ビーンの半生を描く。

フィリップ・シーモア・ホフマン(トルーマン・カポーティ): 作家。子供の頃何度も親に見捨てられ、叔母らに育てられた過去を持つ。殺人犯リーと同じ境遇であることを実感していく。同性愛者。殺人事件を彼が描く小説のネタとしては、大きなチャンスと考え徹底した密着取材を開始します。

キャサリン・キーナー(ネル・ハーパー・リー ): トルーマン子供の頃の隣人、幼馴染の親友。『アラバマ物語』の著者。

スパイク・ジョーンズ監督の「マルコヴィッチの穴」(99)でアカデミー助演女優賞に初ノミネートさた。

映画『マルコビッチの穴』(1999/スパイク・ジョーンズ監督)感想‣こんな世界が本当にあったらどうしよう!

クリフトン・コリンズ・Jr(ペリー・スミス): 殺人犯。絶望的に孤独な男。絵が上手。刑務所の中では絶食をしている。チェロキー族の母親を持つ(酒には弱いが酒に溺れるようになる)、カポーティを信頼して自分の日記帳を貸し出し読ませている。しかし、殺害現場の状況については中々真実を明かそうとしないが、ラストで衝撃的な真相を語ります。そして、最終的に金目的で侵入したことを打ち明けています…

おすすめ映画感想|『運び屋』(2018/クリント・イーストウッド監督・主演)前代未聞“90歳の運び屋”を描く

マーク・ペルグリノ(ディック・ヒコック ): もう一人の殺人犯。

クリス・クーパー(アルヴィン・デューイ): 担当刑事。カポーティとは家族ぐるみの付き合いを始める。奥さんはカポーティの小説ファン。

オスカー作品賞受賞作「アメリカン・ビューティー」(99)で全米映画俳優組合賞助演男優賞

映画|『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』(感想)「妻が死んだのに、悲しみが湧いてこない」って、あり得るのかなぁ〜!?彼はその後解体魔へと変貌。

Beth TuchinskyによるPixabayからの画像

『カポーティ』のネタバレ感想・見どころ

ネタバレ有り

凶悪な一家殺害事件の真相に迫るストーリーではなく、作家トルーマン・カポーティが如何にノンフィクション作家(当時としては新しい小説のジャンルを開いた)として最高傑作小説『冷血』を書き上げていったかという真相に迫る伝記映画となっています。

カポーティが犯人を取り調べる刑事を初め、犯人本人たちに長期間にわたり徹底した密着取材を続けています。取材に対する犯人らとカポーティの間ではそれぞれの思惑はかなり違っていたのではないかと思います。同じような育った悪環境を語り合う事でお互いを身近に感じ、一挙に親しみを感じ始めていきます。

犯人は”小説”に本人自身を書いてもらう事で、世論の同情を買うように書いてもらいたい、心神喪失の状態で犯した罪を情状酌量してもらいという気持ちがあった様に思われます。一方、カポーティは”小説”を書く為の格好の”材料”を見つけたと大喜びしています。6年近くの年月を費やし『冷血』を完成させています。その間、死刑執行が行われ小説を早く完成させたい自分と死刑囚を「友」として助けたい自分(執行されなければ小説が発表出来ない?)の間で気持ちが大きく揺れ動き、精神的に疲弊して行く過程が描かれます。その結果、カポーティは『冷血』以降、1冊の長編小説を完成させることはなかったといいます。

実在のカポーティ本人は良く知りませんが、ホフマンはまるっきりカポーティと生き写しだったと言います。また、独善的でダークな部分もしっかり演じ切り、多くの共感を呼び、見事にアカデミー賞主演男優賞を獲得しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました