>

おすすめ映画『ダイヤルMを廻せ!』(1954/アルフレッド・ヒッチコック監督)感想‣誰もが犯人だと知っている夫トニーのしらばっくれ演技が見もの!

スポンサーリンク
絶対見逃せない映画 おすすめ
スポンサーリンク

『ダイヤルMを廻せ!』のあらすじ概要

アルフレッド・ヒッチコック監督がグレイス・ケリーをヒロイン役に迎えて撮りあげた密室サスペンス。フレデリック・ノットの同名戯曲をノット自らの脚色で映画化、妻の殺害を企む男の完全犯罪計画の行方を描いていきます。

元テニスの名選手のトニーは資産家の娘である若くて美しい妻マーゴとロンドンで暮らしていますが、2人の仲はすっかり冷え切っていました。マーゴが作家のマークと不倫していることに気づいたトニーは、彼女を殺して財産を奪おうと考えます。前科持ちの友人スワンに殺害を依頼します。トニーはマークと一緒にパーティへ出かけてアリバイを作り、その間にスワンが夫妻の自宅へ侵入してマーゴを襲うという綿密な殺害計画を立てますが、妻が自己防衛から襲撃者を殺してしまうことで事態は複雑になっていきます。まったく思わぬ方向にストーリーが展開していきます…

1954年製作/106分/アメリカ
原題:Dial M for Murder

ロッテントマト批評家支持率:90%

『ダイヤルMを廻せ!』のスタッフとキャストについて

アルフレッド・ヒッチコック監督:撮影は1953年7月から9月の間に行われ、ヒッチコックは「35日間で撮り上げた」と述べているという。

おすすめ映画感想『逃走迷路』(1942/アルフレッド・ヒッチコック監督)‣ヒッチコック作品ではお馴染みの巻き込まれ型のサスペンス劇

レイ・ミランド(プロテニスの花形選手だったトニー・ウェンディス):資産家の娘マーゴと結婚するが、ふたりの心は離れている。

グレース・ケリー(トニーの若く美しい妻マーゴ、資産家の娘):

おすすめ映画『裏窓』(1954/アルフレッド・ヒッチコック監督)感想‣暇つぶしに窓から外を覗いている内にとんでもない事件を目撃してしまう…

ロバート・カミングス(アメリカ人の推理作家マーク・ハリディ):人妻であるマーゴと付き合っている浮気相手。トニーと二人で行動することもある。

『ダイヤルMを廻せ!』のネタバレ感想・見どころ

ネタバレ有り

マーゴ役グレース・ケリーの美しさは本作品でも際立っていました。敏腕警部ハバートの活躍により、予想もしなかった迅速さでマーゴが死刑宣告を受け、死刑執行が明日に迫るという余りにも急速な展開には一瞬耳を疑うものがありました。そもそも夫トニーが、彼から心が既に離れてしまい、それとなく分かっている浮気相手の推理小説家マークを自宅に招き入れている生活を自然に受け入れている寛大さにも驚きました。しかし、これは表面を取り繕う゛紳士的な”外面(そとづら)だけだった事が分かります。

財産だけはしっかり頂き、邪魔者は消してしまおうという恐ろしい考えがどこから浮かんでくるのか、まったく納得できませんでした。しかも、心は離れているとは言え、従順そうに見える若くて、とてつもない”絶世の美女”であるかみさんです。他人を1000ポンドで雇い殺しを依頼しています。やはり、殺人を決断せざるをえなかった、止むに已まれぬもっともな理由づけがもう少し欲しかったという気はしました。

【ネタバレ有り】

本作が面白いのは、小道具の多さだと思います。部屋の鍵も”犯人”を確定する、マーゴの無実を証明する最重要な証拠品(+隠し場所)となっていました。この部屋の鍵の入れ替えは誰もが気付くはずもありませんが、夫トニーは重要な勘違いをしてしまいました。しかも鍵はオートロック式!

さらに、脅迫状の手紙、1ポンド札の大量の札束の入ったカバン、凶行に使用されたストッキング(実際に使用されたストッキングは暖炉で燃やされてしまいました)を入れ替えているのは何故か理由は分かりません…

また、劇中、推理小説家マークは真犯人はトニーであるという”仮説”に基づき、犯行の様子を彼なりに推理しトニーに直接語り聞かせるシーンがあります。真相をズバリと推理されて冷や冷やドキドキの場面でした…

また、夜半に自宅に電話を掛け(”M=6”から始まる電話番号だったのでしょう)、それを合図にカーテン裏から姿を現して、殺害させるというトリックも実に恐ろしい!(電話口から奥さんの悲鳴、悶絶する声なども聞こえてくるはずでした)

コメント

タイトルとURLをコピーしました