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おすすめ映画『悲しみが乾くまで』(2007/スサンネ・ビア監督)感想‣女性監督ならではの感性が光るずば抜けた映像美とストーリー展開…

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『悲しみが乾くまで』のあらすじ概要

「ある愛の風景」「アフター・ウェディング」で注目されたデンマークの名匠女性監督スサンネ・ビアのハリウッドデビュー作。愛妻の夫を突然思わぬ事故で失ってしまったオードリーは、夫の親友でヘロイン中毒から立ち直ろうと苦しんでいるジェリーに、寂しさを紛らわせるための一時的な共同生活を提案する。そして、やがて2人は互いを支えあう存在になっていくのですが……。主演は共にオスカー俳優のハル・べリーとベニチオ・デル・トロ。

2007年製作/119分/アメリカ
原題:Things We Lost in the Fire (形あるものは火事で焼けちゃうけど、そんなものは重要ではない…)

『悲しみが乾くまで』のスタッフとキャストについて

スサンネ・ビア監督:デンマークを代表する女性映画監督。

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ハル・ベリー(オードリー):最愛の夫を不慮の事故で失う。残された2人の子供を育てながら、あまりに喪失感が大きく精神的に立ち直れずにいる。

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ベニチオ・デル・トロ(夫の親友ジェリー):死亡したブライアンの親友、元優秀な弁護士乍ら麻薬中毒で苦しんでいる。

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デビッド・ドゥカブニー(オードリーの夫ブライアン):非の打ち所の無い亭主であり子供の親、麻薬中毒の親友ジェリーを最後まで見捨てることなく温かい目で見守っていた。

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ジョン・キャロル・リンチ

『悲しみが乾くまで』のネタバレ感想・見どころ

親子四人で暮すとても幸福な家庭に突然の悲劇が襲います。ある日、路上で夫婦同士のいざこざを止めに入り、激高された旦那に撃ち殺されるという突発的な事故に巻き込まれてしまいます。未亡人となったオードリーは二人の子供を抱え、とてつもない喪失感から、なすすべもなく虚ろな日々を送っています。

しかし、夫の古くからの親友で、優秀な弁護士でありながら麻薬中毒となり、廃人同様となり立ち直る為リハビリを続けているジェリーを夫の葬儀に呼んでいました。オードリーはどう見てもまともな人間には見えないジェリーを毛嫌いしていましたが、どうした訳か娘・息子はオードリーに懐いていました。

夫の死後、悶々とし心の晴れない生活を続けるオードリーは当初まったく好感を持っていなかったジェリーを家に招き入れ、空き部屋で一緒に暮す事を提案します。共同生活開始早々、こともあろうに「主人の代わりにあなたが死ねば良かった・・・」などという言葉(正直な気持ちだった)を吐露しています。ジェリーはとてもつも無い度量の大きさを見せ、辛い言葉も何事もなかったかのように受け流しています。

子供らと恐ろしく相性が良いジェリーはプール嫌いの長男が、生前の夫がどんなに厳しく教えても絶対に水面に顔を付ける事をしなかったにもかかわらず、ジェリーの巧みな指導で顔を付ける事に成功しました。(大きな進歩)しかし、オードリーは喜ぶどころか、逆にこれに対してむかっ腹を立て「頭に乗らないで・・・」と頓珍漢な言葉を吐き、ジェリーを苦しめます。さらに追い打ちを掛けるように、「我が家から出て行って!」いわれの無い怒りの矛先はまたもやジェリーへと向けられてしまいます。

女性監督のみぞ知る、複雑な女性心理の表現と理解すればいいのでしょうか!? ヤク中という負い目があるものの、これ程の暴言への忍耐力はもはや限界かと思われましたが・・・デル・トロは優しい、黙って家を後にします…

ジェリーはこの仕打ちが原因になったのか、またもやヤク中生活に陥り、生死の境をさまよう様な陰惨な生活に逆戻り(なんとか、これはオードリーの機転で危機一髪で救われる事になります…)

一筋縄では行かない人生の”危機”からの回生ストーリー、映画ならではの大迫力(役者の表情を捉えるシーンが多くしかも唇、眼差しなどの大迫力の超度アップ!白黒の陰影の使い方も際立っていました)画面で、人の心が手に取る様に判る(本当はそこまで判り易くありませんが)のも楽しみ! はっきりした結末を見る事は出来ませんが、何となくハッピーエンドを思わせる雰囲気で終わらせるところも素晴らしい…

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