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おすすめ映画『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』(2013/オリビエ・ダアン監督)感想‣華やかなシンデレラストーリーの裏に隠された激動の半生

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『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』のあらすじと概要

1950年代のハリウッドを代表する人気女優から、モナコ公国の公妃となったグレース・ケリーが、国のために自ら成し遂げたある計画の真相を、オスカー女優ニコール・キッドマン主演、「エディット・ピアフ 愛の讃歌」のオリビエ・ダアン監督で映画化した作品。

「裏窓」「ダイヤルMを廻せ!」といったアルフレッド・ヒッチコック作品でも知られ、1954年の「喝采」ではアカデミー主演女優賞を受賞したグレース・ケリー。人気絶頂の56年にモナコ大公レーニエ3世と結婚して突如女優業を引退、世界を驚かせました。それから6年、いまだ公妃としての立場になじめずにいたグレースは、ヒッチコックからの誘いに心動かされ、女優復帰も考えていました。そんな時、フランス大統領ド・ゴールは、長引くアルジェリア戦争の戦費を得るため、モナコ政府に対し、モナコ国内にあるフランス企業から税金を徴収しフランスに支払うよう強要した為、夫レーニエ3世が窮地に立たされます。この危機を救うため、グレースは外交儀礼の特訓を受け、ド・ゴールを含む各国指導者を招いた舞踏会で完璧な公妃を演じきり、グレースは人々の愛と平和への気持ちを伝えるスピーチを行い、出席者からの喝采を受けるという一世一代の大芝居に出ます。

2013年製作/103分/フランス
原題:Grace of Monaco

『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』のスタッフとキャストについて

オリビエ・ダアン監督:2007年の『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』で、2008年のセザール賞などにノミネートされています。

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ニコール・キッドマン(グレース・ケリー): モナコ公妃。元ハリウッド・スター/米国ハワイ州出身のオーストラリアの女優。演技派女優として活躍し、出演作品は数多くの賞を獲得している。

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ティム・ロス(レーニエ3世): モナコ公国大公/長年売れない俳優であったが、1992年にクエンティン・タランティーノ監督のデビュー作である『レザボア・ドッグス』で準主役のMr.オレンジ役、2年後に同監督出世作となる『パルプ・フィクション』ではオープニングとラストに登場するダイナーのカップル強盗の役を演じ、注目される…

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フランク・ランジェラ(フランシス・タッカー神父):グレースの後見人、色々とグレースの悩みごとの相談に乗っていたが、アメリカに帰国してしまう。

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『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』のネタバレ感想・見どころ

冒頭、ヒッチコック監督自らモナコを訪問、グレースにハリウッドでの新作映画『マーニ―』への出演要請をしているところは驚きました。レーニエ公と結婚して6年、王室の中でひとり孤立している様に見え、自分の居るべき場所が分からなっていた時期であった為、映画界への復帰は現実逃避の一つになったのかもしれません(結局女優への復帰は実現していませんでしたが…)

一方、モナコ公国にもフランスから圧力が掛かり、独立も危うい最悪の状況にありました。その危機を乗り越えたのが、グレースの一世一代の名演技があった事が描かれています。映画なので誇張されている部分もあるのかもしれませんが、敵対するフランスの大統領ド・ゴールを初めとする世界中の著名人・政治家たちを集めて舞踏会を開催します。彼女は要人の前で一世一代の大演説を行い、それがみんなから大喝采を受ける事になります。それはフランスの譲歩を生み出すことになりました。

公妃グレースの知られざる半生が描かれた自伝的映画です。まったく知る事の無かった彼女のモナコ国内での生活の一部を知る事が出来る貴重な映画だと思います。豪華な宮廷での生活、華やかな衣装などとは裏腹に、大国フランスとの武力による制圧にまで発展しかねない状況を切り抜ける、演技派ニコール・キッドマンが演じる公妃グレース、肝の据わった彼女演技は迫力満点でした。

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