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おすすめ映画『カリートの道』(1993/ブライアン・デ・パルマ監督)感想‣アル・パッチーノの圧倒的な演技に魅了される至福の145分!

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『カリートの道』のあらすじと概要

1975年、ニューヨーク。麻薬ビジネスで名を馳せた暗黒街の大物元麻薬王のカリート(アル・パッチーノ)は、親友の弁護士デイヴ(ショーン・ペン)の尽力によって、刑期30年のところ、たった5年で刑務所から出所します。彼は犯罪から足を洗うことを決意し、クラブの経営者に収まります。かつての恋人ゲイルとよりを戻すことが出来、南国バハマでレンタカー屋を営むという夢を叶えるため、堅気の生活を送りながら貯金に精を出しています。しかし、捜査当局からは執拗にマークされ、さらにブロンクスの新興マフィア、ベニーとのいざこざも絶えません。そんな折、カリートはマフィアに脅迫されていた弁護士デイブを助けますが、それがきっかけで命を狙われるハメに……。パチーノとデ・パルマ監督が「スカーフェイス」以来、久々に手を組んだアクション・ドラマ。

1993年製作/145分/アメリカ
原題:Carlito’s Way

『カリートの道』のスタッフとキャストについて

ブライアン・デ・パルマ監督:無名だったロバート・デ・ニーロを見いだした作品「ロバート・デ・ニーロのブルーマンハッタン BLUE MANHATTAN II・黄昏のニューヨーク」(68)でベルリン国際映画祭の銀熊賞を受賞しています。その手法からヒッチコックの後継者と呼ばれて注目を集めました。

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アル・パチーノ(カリート・“チャーリー”・ブリガンテ):フランシス・フォード・コッポラ監督の「ゴッド・ファーザー」(72)のマイケル役に抜てきされ、一躍有名となります/元麻薬王として名を馳せたが、改心して麻薬取引からは足を洗う事を決心し、クラブ経営を手伝い貯金をしている。

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ショーン・ペン(ショーン・ペン):他映画のイメージとまったく異なる容貌・演技で最初は誰なのか分かりませんでした…/彼の尽力によって、カリートは刑期30年のところ、たった5年で刑務所から出所出来る事になります。優秀な弁護士ではありますが、麻薬に溺れています。マフィアに脅され脱獄を手伝う事になります。

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ペネロープ・アン・ミラー(アリートの恋人ゲイル):素晴らしい美貌の持ち主。ミュージカルの舞台に立っていると説明しているが、実際はキャバレーのダンサーで日銭を稼いでいる。

『カリートの道』のネタバレ感想・見どころ

結末は映画の冒頭シーンに逆戻りをするという手法が取られている為、あぁ結局こうなる運命とは分かっていたものの、視聴者全員の祈りは何とかバハマまで2人で無事脱出して、平穏なレンタカー屋で余生をと送ってもらう事だったと思います。

マフィアの世界は仲間の強い結束と思いきやそれは昔の話で、生き残る為、出世する為に”裏切り”が蔓延していたところは驚きました。1975年と言えばそれほど大昔の話では無く、私が社会人として会社に入社する僅か数年前のアメリカ・ニューヨークの裏社会がこれ程、過激な世界であったとは露知らず驚きました。ニューヨークのクラブの雰囲気が、何となく何年後かの東京の繁華街のクラブ・キャバレーを思わせる(より小規模な)雰囲気を漂わせていたのが、懐かしい…

ヤクザの世界からきっぱり足を洗う事の難しさを痛感させられる映画でした。そこに、友情やら(日本風に言えば)”仁義”を持ち込むと厄介になります。恩が仇となり返って来る世界、少しの”弱味”を見せるとそれが結果的に致命傷になる恐ろしさを見せつける映画でした。沼に嵌ったら”絶対”に抜け出す事が出来ない底なし沼…

腕利きの弁護士ながら、麻薬と酒におぼれ、マフィアの金まで手を付けるという豪胆さが仇となり、抜き差しならない関係となるショーン・ペン扮するデヴィッド・クラインフェルド。カリートの堂々とした存在感に比べると、”ヤクザ業界”の専属弁護士としては迫力に欠けるところがありました。最初はショーン・ペンであることに気が付かず、大変失礼ながら何という俳優かなと思っていました。ショーン・ペン33歳頃の出演作の為、初々しさもあり、重厚感を増すにはもう暫くの年月が必要だったのかもしれません…

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