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ものすごい映画『偽りの忠誠 ナチスが愛した女』(2016/デビッド・ルボー監督)感想‣ナチスドイツ将校と女性スパイの許されざる恋

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『偽りの忠誠 ナチスが愛した女』のあらすじと概要

「シンデレラ」のリリー・ジェームズと「スーサイド・スクワッド」のジェイ・コートニーが共演し、第2次世界大戦中のナチス政権下のオランダを舞台にナチスドイツ将校と女性スパイの許されざる恋を描いたサスペンスドラマ。ナチスドイツの将校ステファンはレジスタンスのスパイを探すため、オランダに亡命した元ドイツ皇帝の屋敷へ捜査に向かいます。しかし、屋敷でメイドとして働く謎の美女ミーケと恋に落ちてしまいます……。元ドイツ皇帝役に「人生はビギナーズ」などの名優クリストファー・プラマー。、

なお、本作はアラン・ジャドの小説『The Kaiser’s Last Kiss』を原作としています。

2016年製作/108分/イギリス・アメリカ合作
原題:The Exception

『偽りの忠誠 ナチスが愛した女』のスタッフとキャストについて

デビッド・ルボー監督

リリー・ジェームズ(ユダヤ人のメイド、女スパイ、ミーケ):イギリスの人気TVシリーズ「ダウントン・アビー」(12~15)を経て、ディズニーの実写版「シンデレラ」(15)で主演の座を勝ち取り、一躍注目を集める/父親と夫をナチスに殺された過去を持つ。イギリスのチャーチル首相の密書を元皇帝に手渡す役目を負っています。

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ジェイ・コートニー(ブラント大尉):トム・クルーズ主演「アウトロー」(12)を経て、大人気アクションシリーズ第5弾「ダイ・ハード ラスト・デイ」(13)でブルース・ウィリス演じるジョン・マクレーンの息子役に抜てきされています/ヴィルヘルム2世の動向を監視する任務を帯びてオランダに派遣されますが、ミーケと恋に落ち、彼女がユダヤ人であることを知りながらも愛し続けます。

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クリストファー・プラマー(ウィルヘルム二世):「人生はビギナーズ」(11)で、アカデミー賞史上最高齢の82歳で助演男優賞を受賞しています/退位させられオランダ・ユトレヒトの邸宅に暮すが、ベルリンで再び皇帝に復帰する願望を持って暮らしています。

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『偽りの忠誠 ナチスが愛した女』のネタバレ感想・見どころ

ネタバレ有りご注意!

本作品はリリー・ジェームズ出演という事で初観賞。物々しい題名『偽りの忠誠 ナチスが愛した女』、これでは内容をあまり判らない人は見る前からドン引きしてしまったのではないかと思います。

ラブロマンスありのサスペンスドラマでとてもヒヤヒヤしながら愉しむことが出来た素晴らしい作品だと思います。しかしながら、何点か「おやっ?」と思わされる気になる点がありました。原作を読めばもう少し理解出来たのかもしれませんが…

ラブロマンスなんですが、主人公ブラント大尉とメイドミーケが恋に落ちる部分が余りに早過ぎる為、(いきなり「服を脱げ!」とは鑑賞者も一瞬言葉を失い掛けましたが…素直に応じるミーケにさらに驚嘆!!)まったく訳が分からず、お互いに相思相愛の仲になっていく様子をもう少し繊細に描写する事は出来なかったのかという疑問が残りました。

(ネタバレ有り)

ミーケは父親と夫をナチスに殺されている犠牲者ですが、ナチスの軍服を着たブラント大尉に何の後ろめたさも無く、恋に落ちている様子が余りに不自然だったので、女スパイとして何か売れに隠された魂胆でもきっとあるに違いないと思っていました。最終的には、何と”純愛”の気持ちであったのですが、ほっとする反面、父や夫の仇と憎悪する感情はどこに行ったのかミーケにちょっと聞いてみたい。

ウィルヘルム二世(前ドイツ皇帝)の余りに寛大な心の広さには驚きました。全皇帝の邸宅内でナチスの将校とメイドがいちゃついているという密告を受け、前皇后はかんかん起っています。一方前皇帝は何のお咎めもせず、自分にも同じような”経験”があるよと言い、不問に付しています。

映画の粗探しばかりでは大変失礼なのでこの辺で止めます。

リリー・ジェームズのちょっと勝気な表情に見惚れて最後までしっかり観賞出来る作品でした。最後のハッピーエンドにはほっとさせられました…

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