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おすすめ映画『セント・オブ・ウーマン 夢の香り』(1992/マーティン・ブレスト監督)感想‣相当偏屈な盲目の退役軍人と若者との”不思議”な交流

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『セント・オブ・ウーマン 夢の香り』のあらすじと概要

人生を悲観し、孤独な盲目の退役軍人と心優しい青年の心の交流を描き、アル・パチーノがアカデミー主演男優賞に輝いたヒューマンドラマ。イタリアの作家ジョバンニ・アルピーノの小説「Il buio e il miele (「闇と蜂蜜」の意)」を基に、「カッコーの巣の上で」の脚本家ボー・ゴールドマンが自身の経験を加えて脚色、「ビバリーヒルズ・コップ」のマーティン・ブレスト監督がメガホンをとっています。ボストンの全寮制名門高校に奨学金で入学した苦学生チャーリーは、帰省費用を稼ぐため、感謝祭の期間中、アルバイトで盲目の退役軍人フランクの世話をすることになります。偏屈で毒舌家フランクに困惑するチャーリーでしたが、フランクの姪に懇願され仕方なく引き受けることになります。感謝祭休暇直前のある日、同級生が校長の愛車にイタズラを仕掛ける場面を目撃したチャーリーは、激怒した校長から、犯人の名を明かせばハーバード大学への推薦、断れば退学にすると迫られてしまいます。苦悩しながら、兎も角アルバイト初日を迎えた彼は、フランクのニューヨーク旅行に強引に同行させられることになり……。

圧巻のシーンは、休暇開けのチャーリーに、校長の諮問による公開懲戒委員会。チャーリーは、全校生徒の前で校長の追及によって窮地に立たされますが、そこに父母の代理人として突如現れた中佐、チャーリーの「保護者」として彼の高潔さを主張する世紀の大演説を打ち、見事にチャーリーを救うことになります。

1992年製作/157分/アメリカ
原題:Scent of a Woman

『セント・オブ・ウーマン 夢の香り』のスタッフとキャストについて

マーティン・ブレスト監督:1984年にエディ・マーフィ主演の『ビバリーヒルズ・コップ』が大ヒット。本作『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』ではアカデミー賞作品賞と監督賞にノミネートされています。

アル・パッチーノ(盲目の軍人、フランク・スレード中佐):本作「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」(92)で8度目のノミネートでアカデミー主演男優賞を受賞しています/目を見開き一か所を見詰めて話す盲人の演技に圧倒されました。憎まれ口ばかりをきいて周囲の人間との付き合いは難しそう。しかしながら、チャーリーとの関係も徐々に、彼の本性が理解されて来るとお互いに打ち解けるようになっていく。

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クリス・オドネル(チャーリー・シムズ):全寮制の名門高校に奨学生として入校するが、一部の学生からは蔑視されてしまう。しかしながら、友人のいたずら行為を見掛けたが、校長からは犯人名を明かせば名門ハーバード大学に推薦するという甘い言葉にも負けず、友人を守る心の強さを持つ。

フィリップ・シーモア・ホフマン(ジョージ・ウィリス・Jr):父親だよりのダメ学生振りの演技がいい。

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『セント・オブ・ウーマン 夢の香り』のネタバレ感想・見どころ

自分の人生に既に絶望しているかのような盲目の退役軍人であるフランク・スレード中佐はやたらに香水や高級石鹸の香りに詳しいのに驚きました。手榴弾が目の前で爆発して失明だけで済んで良かったとは思いますが、それでも一般生活を続ける事は想像も出来ない程大変だろうなぁと思いました。

そんなこともあり、性格的に皮肉れ者になってしまったのか、あるいは、盲目には関係無く、根性の曲がった元々毒舌家だったのか分かりせんが…とにかく甘い香りの漂う女性に対しては頗る優しいところを見せ、また、紳士的に振る舞うセンスも抜群でした。にもかかわらず、NYCの兄ファミリーの家を突然訪問した時の毒舌を吐きまくり、家族全員から白目で見られる始末、このギャップの大きさにはとても理解不能でした。この兄ファミリーに対してはやはり過去に問題があり、未だにわだかまりが解けていないのかもしれません。

フランク中佐はニューヨークで大盤振る舞いのあと、銃器での自殺を計画していた様です。若いチャーリーの目の前で死のうなど無茶な計画もあったもです。紳士であり、会話の内容も面白く饒舌、タンゴも上手に踊れ、美人への執着も人一倍強い男がそう簡単に死を選べないと思うのですが…

以前、会社の取引先の”諸先輩”の中にはフランク中佐に少し似たような雰囲気、人生経験の豊富さ、超一流好み、女・酒好き…それとなくダブらせながら思い出に浸り映画を観賞していました。

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