フォードｖｓフェラーリ の作品情報
- 2019年製作、アメリカ、上映時間2時間39分
- 監督：ジェームズ・マンゴールド 1963年、ニューヨーク州ニューヨーク市に生まれ。カリフォルニア芸術大学ではアレクサンダー・マッケンドリックに師事し、1995年に『君に逢いたくて』で映画監督デビュー、『コップランド』『17歳のカルテ』『ニューヨークの恋人』『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』などを手がけた。2007年、西部劇『3時10分、決断のとき』を監督するなどジャンルは極めて多彩。
- ダブル主演(初共演）：キャロル・シェルビー役マッド・デーモン（かつてはカーレーサーとして名を馳せ、ル・マンでの優勝経験もあるが、心臓病の為レーサーからは退いている。今はカ―デザイナーとしてスポーツカー販売会社を経営、フォードに打倒フェラーリのチームリーダーを任される。1970年うまれ。俳優、脚本家、映画プロデューサー。1998年、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』でアカデミー脚本賞を受賞。
- ケン・マイルズ役クリスティン・ベール（イギリス出身の天才的カーレーサー、アメリカで小さな自動車修理工場を経営、妻と一人息子と生活する。車に関しては一切妥協しない為、空気を読まずフォード幹部と対立し憂き目に）。最近のキャリアとしては『バットマン ビギンズ』（０５）でブルース・ウェイン / バットマン役、『ターミネーター4』（０９）ではジョン・コナー役に抜擢され、大作アクション映画の主役として活躍する一方、人間ドラマを描く作品にもコンスタントに出演している。『ザ・ファイター』（１０）でゴールデングローブ賞 助演男優賞、アカデミー助演男優賞を受賞。声の出演としてはアメリカ版『ハウルの動く城』ではハウル役を担当した。
- 他出演者：モリ―・マイルズ役カトリーナ・バルフ、ピーター・マイルズ役ノア―・ジョーブ他
フォードｖｓフェラーリ のあらまし
1966年のル・マン24時間耐久レースを題材にした映画。業績不振に悩む世界最大のカーメーカーフォードは大胆にもル・マンレースで王者に君臨するフェラーリを破り優勝することで知名度アップを図る事を決意。与えられた時間はわずか90日間という破天荒な計画に挑んだのかカーデザイナーであるシェルビーと天才ドライバーマイルズの二人のコンビだった。
このフォードの無謀とも思える常勝フェラーリへの挑戦に火をつけた背景にはフォードによる経営不振に陥ったフェラーリ買収工作の失敗などが絡まり物語が面白く展開していく。また、歯に衣を着せぬマイルズの言動はフォード副社長ビーブから反発をかい、ありとあらゆる場面で抵抗を受ける事になるが、シェルビーの機転で潜り抜けていく…
フォードｖｓフェラーリ の見どころ
- ル・マンはモナコグランプリ、アメリカのインディ500と並ぶ世界三大トーナメントの一つ。24時間、一台の車、複数のドライバーが交代で走り切り抜く過酷なレース。歴代優勝メーカーは第一位ポルシェ19回、第二位アウディ13回、第三位フェラーリ9回。フェラーリは1948年の初優勝以来、50-60年代の黄金期を迎えていたが、1973年にF1レースに注力する為、撤退している。
- マンゴールド監督の目指したものはリアルでアナログである事。CG全盛の現在にもかかわらず撮影に使用したレースカーは模造品ではなく、すべて当時の車両が修理されて使用されたとのことである、これらも非常に楽しみ。
- 現在使用されているフランスのル・マンのレーストラックは1966年当時のものとは全く異なる為、監督は当時そっくりな巨大観客席セットをアメリカジョージア州の田舎町に建設してしまったとのこと、これも見逃せない。
- 前評判通り2時間39分という超編にもかかわらず、手に汗握るシーンも多くあっという間に時間が過ぎてしまった。マイルズのル・マン参加条件が「デイトナ」戦で勝利する事だったので、勝った瞬間不覚にも涙が出そうになった。エンジンの最高速回転数が7000回転／分、時速340㌔／ｈの世界というのも驚きしかも時代としては50年以前1966年のことである。当時の技術力及び驚異的な自動車運転技術に驚く。
- 映画『ワンダー 君は太陽』『クワイエット・プレイス』などのハリウッド大作に出演し、新作『フォードvsフェラーリ』（公開中）でクリスチャン・ベイルの息子役を務めたノア・ジュープ、2005年イギリス・ロンドン生まれの14歳。2015年頃か浅しいらテレビドラマに出演し、映画『サバービコン 仮面を被った街』（17）ではマット・デイモン扮する主人公の息子役を好演。本編『フォードvsフェラーリ』では、天才ドライバー、ケン・マイルズ（クリスチャン）の息子ピーター・マイルズを演じている。心優しい少年役を演じ、常に父親を尊敬し、勝利を母親と共に確信している姿が微笑ましい。（今後の注目株）
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