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感想|『ようこそ映画音響の世界へ』(上映中/ミッジ・コスティン監督)ハリウッドの映画音響にスポットをあてた平易解説ドキュメンタリー

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『ようこそ映画音響の世界へ』の概要

Sohrob TahmasebiによるPixabayからの画像

ハリウッドの映画音響にスポットをあてたドキュメンタリー。1927年に初のトーキー映画「ジャズシンガー」が誕生して以来、常に進化を続けている映画音響。本作品では「キング・コング(1933)」「市民ケーン」「ROMA ローマ」など、新旧名作群の映像を実際に使用し、映画音響の世界を紹介している。ジョージ・ルーカス、スティーブン・スピルバーグ、デビッド・リンチ、クリストファー・ノーラン、ソファ・コッポラら監督陣、「スター・ウォーズ」のベン・バート、「地獄の黙示録」のウォルター・マーチ、「ジュラシック・パーク」のゲイリー・ライドストロームといった映画音響界のレジェンドを始めとした、その道のスペシャリストたちへのインタビューと共に映画における「音」の効果と重要性につき、余すところなく紹介するドキュメンタリー映画。

『ようこそ映画音響の世界へ』のスタッフ・キャストについて

ミッジ・コスティン監督:本作が初の長編監督作品となるコスティンは、ハリウッドに女性音響スタッフがほとんどいなかった1990年代からトム・クルーズ主演の『デイズ・オブ・サンダー』(90)やブルース・ウィリス主演の『アルマゲドン』(98)などといった作品で音響の技術を磨いてきた経験を持つ。

ある日、同僚のボベット・バスターから本作製作の提案を受けたコスティンは「より多くの人に”音”の重要性を届け、人々の意識を開く」という自身の夢を叶えるためのまたとないチャンスだと思い、監督を引き受けたという。

(豪華キャスト陣)

ウォルター・マーチ

ベン・バート

ゲイリー・ライドストローム

ジョージ・ルーカス

スティーヴン・スピルバーグ

ロバート・レッドフォード

バーブラ・ストライサンド

ライアン・クーグラー

デヴィッド・リンチ

アン・リー

ソフィア・コッポラ

ピーター・ウィアー

『ようこそ映画音響の世界へ』の感想

映画作りの「舞台裏」という表現は当たらず、音・音響は映画作りそのもの、映像、ストーリーと併存するべき映画の核心であることが良く分かるドキュメンタリー映画です。ハリウッドの遺産である名作のハイライトシーンを具体的に次々と例として取り上げ、実際にどのようにして音が付けられたかを解説しています。また、無声映画からトーキー映画、現在の映画への変遷の歴史も学ぶことも出来ます。取り上げられる映画のシーンも懐かしい感動の名場面ばかりが取り上げられていて、びっくり仰天でした。

音を付ける編集作業に数か月も掛かるような映画もあると解説されていましたが、地道な作業であることはわかります。作品中インタビューに応える音響関係者の誰もが喜々とした表情で苦労を語っているところが非常に印象に残りました。

ミッジ・コスティン監督自身女性であることから、音部門でも多数の女性が大活躍している様子を示したかったようです。活躍している女性関係者の出演も多くなっています。力仕事と言えば言えますが、飛行機のコックピットの様な大きな機械設備の前で音を操作するのは、一見男性向きの仕事と考えられ勝ちですが、センスのある女性であれば、十分にこなせる仕事の様です。

わたし自身、多分、本作品を見た後の映画鑑賞はストーリー、映像、セリフのみではなく、音楽、声、効果音等についても感覚を研ぎ澄ましてみる様になるのではないかと思います。今後は映画の見方が変わるものと思います。その意味では、やはり映画鑑賞はDVD,映画配信よりも大画面、音響効果の整備された大劇場に足を運び見たいものと思いました。

最後に

映画の名シーンの数々が出ていました。覚えている限りでは『十戒』『地獄の黙示録』『ゴッド・ファーザー』『鳥』「アラビアのロレンス』『トイストーリー』『ジュラシック・パーク』『インセプシオン』『スター誕生』『マトリックス』『ロスト・イン・トランスレーション』等々はっとするシーンばかりの連続で、”音”付けの種明かしにびっくり仰天します。

是非この機会に本作品で映画作りの舞台裏を少し覗いてみるのも面白いと思います。

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