『幸せへのキセキ』のあらすじと概要
イギリスの閉鎖されていた動物園を買い取り家族とともに再建したイギリスの新聞コラムニスト、ベンジャミン・ミーの回顧録(実話)をもとに、最愛の妻を40歳という若さで脳腫瘍で亡くした男が、何の知識も経験もないまま、廃園寸前だったダートムーア動物園を、200頭もの野生動物と共に買取り、立て直すことで悲しみを乗り越えていく姿を描いたヒューマンドラマ。
監督は、「あの頃ペニー・レインと」のキャメロン・クロウ、主演はマット・デイモン。妻を亡くして半年がたつベンジャミンは、新しい場所で新しい人生を始めるため郊外に家を買う。悲嘆に暮れる14歳の息子と7歳の娘を連れて引越したベンジャミンは、家の隣に閉鎖中の動物園があることを知ると、ある思いを胸に動物園を買取り再オープンを目指す決断をする。
原題: We Bought a Zoo
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『幸せへのキセキ』のスタッフとキャストについて
キャメロン・クロウ監督:半自伝的映画「あの頃ペニー・レインと」(00)でアカデミー賞を受賞し、ゴールデングローブ賞の作品賞にも選ばれた。その他作品には『バニラスカイ』など。音楽業界でのキャリアを活かし、エルトン・ジョンとレオン・ラッセルのアルバム製作を題材にした「The Union(原題)」や、「パール・ジャム 20」(ともに11)といった音楽ドキュメンタリー作品も撮っている。
マット・デイモン(ベンジャミン・ミー役):
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スカーレット・ヨハンソン(ケリー役):作品毎にそれぞれ全く違う表情を見せてくれるスカーレットですが、今回は動物好きの飼育係の役柄。とても新鮮味があっていい。
エル・ファニング(リリー役):天真爛漫な滅茶苦茶無邪気で輝く笑顔の少女役がぴったりです。
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マギー・エリザベス・ジョーンズ(娘ロージー):最高の演技と笑顔。『ハリウッドで一番かわいい子役』として大評判。
コリン・フォード(息子ディラン役):ボブ・ディランにちなんでつけた名前ではなく、猫の名前からだとか!そんなのあり得ないとおもいますが、、、父親ベンジャミンと同じく母を亡くしたことから中々立ち直れていない。絵を描く才能はあるが、かなり暗い絵ばかり描いているので心配。
『幸せへのキセキ』のネタバレ感想
買った家の隣が潰れかけている動物園だったという信じ難い話ですが、実話だというから驚きます。ライオン、虎、灰イログマなどなど猛獣と一緒に暮す生活はちょっと想像が出来ません。昔札幌に住んでいた時、市内の丸山動物園の近所に住んでいた友人の話を聞いたところ、毎朝猛獣の咆哮で目が覚めると教えてくれました。動物園で檻の外から眺めている分には楽しいかもしれませんが、生活を一緒にするというのは並大抵の苦労ではないと思いました。その苦労が見事に実り、7月7日の開園日には長蛇の列の入園者がやってくるシーンには、何故か涙が出そうになるほど感動してしまいました。
本作品もスカーレット・ヨハンソンが出演しているという事で見てみましたが、お父さん役のマット・デイモン中心にストーリーが進行するのは仕方無いことかも知れません。娘ロージー役のマギー・エリザベス・ジョーンズの笑顔と名演技は最高です。この子役を探す為、全米でオーディションを繰り広げたそうですが、マギーの存在はこの映画に取ってインパクトは大だと思います。更に、エルファニングも素晴らしい、はち切れんばかりの笑顔は将来の大物を予感させる存在感を感じました。
動物園をどうやら開園に漕ぎつけた事で、ベンジャミンは妻を亡くした絶望感から漸く脱却出来ました。いままで、絶対に足を向けることが出来なかった、妻と初めて出会った思い出のレストランへ子供二人を伴い訪問しています。そこで、亡妻との出会いのシーンの思い出を子供たちに語っているところはベンジャミンも本当に得意げに話していました。劇中で語られていた「20秒ルール=恥ずかしがらずに、ダメで元々の気持ちで正直に自分の気持ちを伝える」が見事に結実したのでしょう。人生には少しの「勇気」は必要不可欠かも知れません…
最後に
私は動物園通いが好きです。それも日本の話ではなく、中国でのことです。以前中国に娯楽がほとんど無い時代、暇を持て余していたので北京動物園、上海動物園など良く行きました。地方都市の動物園では檻もしっかり整備されておらず、サルに金網越しに餌(スナック)を与えていたら、いつの間にやら天井の穴から抜け出し、サルが近寄って来たのにはびっくり仰天しました。
本作品ではサルではなく、クマが檻から悠々と出歩いていました。中国で檻から出てきたのがサルで本当に良かったと思いました。
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