『パニックルーム』のあらすじと概要
夫と離婚し、娘と住む新居(少し前に死去した老富豪が住んでいた豪邸)に越してきたメグ(ジョディ―・フォスター)、その夜、強盗団の侵入に気づき、娘(クリステン・スチュワート)とともにパニック・ルーム=緊急時の避難用個室に逃れる。しかしながら、引っ越ししたばかりのこの部屋の電話がまだ通じていない。しかも、強盗の狙う大金はこの部屋に隠されていました。
脚本は、監督とは初コンビの「スネーク・アイズ」のデビッド・コープ。監督と「ファイト・クラブ」で組んだ撮影のコンラッド・W・ホールが参加。
ニューヨーク・セントラルパークのそばにある4階建ての高級タウンハウスが舞台の密室劇。引越したばかりの日、雨に濡れた夜、3人の強盗に押し入られた母(ジョディ・フォスター)と娘は急遽隠し部屋“パニック・ルーム”に身を隠しますが……。
そこは、コンクリートと鉄の厚い壁に遮断された、家中を映し出す監視モニターがある完全なセキュリティに守られた部屋で、扉を閉めたが最後、誰も入れない! 映画はそうして壁越しの死闘へとなだれ込んでいきます。
犯人一味の中には他のパニックルームの建設に関わった経験を持つ人物もいる為、あの手この手で何とか鉄壁の扉を開かせようと知恵を凝らしますが・・・
『パニックルーム』のスタッフとキャストについて
デヴィット・フィンチャー監督:18歳で映画監督ジョン・コーティに師事、その後ILMで「スター・ウォーズ ジェダイの復讐」(83)、「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」(84)のVFXに携わる。ILMを退社してからは「プロパガンダ・フィルム」を設立し、大物ミュージシャンのPVや有名企業のCMを手掛けていた。
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ジョディ・フォスター(メグ・アルトマン役):映画界にとっての事件となったスコセッシ監督&デ・ニーロ主演の76年の「タクシードライバー」で少女の娼婦を好演し、いきなりアカデミー賞助演女優賞にノミネートされる。80年からは学業に専念していたが、「ホテル・ニューハンプシャー」で復帰し、88年「告発の行方」でアカデミー賞主演女優賞を受賞。
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当初ニコール・キッドマンが主演する予定であったが、『ムーラン・ルージュ』の撮影中に怪我をしたため降板した。
夫の浮気によって娘を連れて離婚し、夫に買わせた近くの大邸宅に引っ越すが、引っ越しの晩に強盗に押し入れられ、急遽ジョディ―・フォスターに交代したもの。しかし、今度は撮影中にジョディ―・フォスターが妊娠している事が判明したそうです。撮影中にお腹が大きくなり始め(それ程長い撮影時間が過ぎたとは思われませんが)撮影に悪影響があったのでしょうか? 一方、アクションシーンもふんだんにある事、更には1シーンに100テイクをも要求する厳格主義で有名なフィンチャー監督の映画作りによく耐えたものです。(実際にはスタントマンが起用されていたそうですが、それでも半分以上は本人が実際にアクションを行ったとか...恐ろしい話です)
クリステン・スチュワート(娘サラ役)「イントゥ・ザ・ワイルド」(07)などを経て、ベストセラーのバンパイア小説を映画化した「トワイライト」シリーズ全5作(08〜12)のヒロイン・ベラ役でブレイクする。 仏映画「アクトレス 女たちの舞台」(14)の演技で、アメリカ人女優として初めてセザール賞の助演女優賞を受賞
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若いのに、1型糖尿病を患っているため、血糖コントロールが欠かせない。少々擦れた性格をしており、たまに母の心の奥底を読んでいるかのようなことを言う。懐中電灯によるモールス信号を心得ており、僅かな空気穴から隣家に助けを求めようとしたが、結局上手く行かない…
『パニックルーム』のネタバレ感想
はらはらドキドキの気分は半端ではありません。パニック・ルームがどうゆう構造なのかはっきりわかりませんが、こんな部屋が”役に立つ”災難が降り掛かる機会もそう多くはないのかもしれません。前の部屋主が貴重な銀行の社債をパニックルーム内の金庫に隠しておいたという事実はかなりお粗末な話の様な気もします。
引越したばかりでパニックルームの中から外部に連絡する手段がありません。娘は映画『タイタニック』で覚えた懐中電灯による、”モールス信号”(SOS)を発信して隣人に助けを求めますが、残念ながら通じません。
一旦、部屋に出て携帯電話を拾いパニックルームに戻りますが、今度は電波が通じません。固定電話を電話線と直接繋ぐ事を思いつき、漸く警察に連絡が取れますが、何故か、切断し先夫に助けを求めてしまいます。(これはどうしてなのか?)
最後の方では、強盗も仲間割れして何とも締まらないストーリーで終わります。
しかしながら、母親役のジョディ―・フォスターの獅子奮迅の活躍が光る注目すべき映画であることに間違いありません。
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