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おすすめ映画『オー・ブラザー!』(2000/ジョエル・コーエン監督)感想‣コーエン兄弟が描く「アメリカの原風景」

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『オー・ブラザー!』のあらすじと概要

ジョージ・クルーニーを主演に、30年代のミシシッピーの片田舎で故郷を目指す3人の脱獄囚の旅を描く、コーエン兄弟版、ギリシャ詩人ホメロスの叙事詩「オデュッセイア」が原作となります。

大恐慌に喘ぐ1930年代のアメリカ南部が舞台。ミシシッピ州で服役する詐欺師のエヴェレット(ジョージ・クルーニー)は、共に鎖でつながれた囚人ピートとデルマーと共に脱獄を図ります。三人が目指すのは、昔エヴェレットが埋めたという120万ドルの大金。だが、その隠し場所は人造湖建設の予定地の中にあり、あと4日で水没する運命にありました。目標に向かって邁進する三人は、旅の途中で様々な人物と出会うことになります。

ジョージ・クルーニーが2000年度のゴールデングローブ賞主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞しています。同年度のアカデミー賞では撮影賞と脚色賞の2部門でノミネートされましたが、受賞には至らず。

2000年製作/108分/アメリカ
原題:O Brother, Where Art Thou?

『オー・ブラザー!』のスタッフとキャストについて

ジョエル・コーエン監督

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ジョエル/イーサン・コーエン 脚本

ジョージ・クルーニー(ユリシーズ・エヴェレット・マッギル):髪型の維持を異様に気にしています。ポマードをべっとり塗り付けネットを被り寝るという事に驚きました。しかも人気ポップ・グループ“ズブ濡れボーイズ”に大変身して、ボーカルを披露しています。

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ブレイク・ネルソン(デルマー ティム):同じくコーエン兄弟による6話構成のアンソロジー映画「バスターのバラード」(18)では表題作の主演を務めた。

『オー・ブラザー!』のネタバレ感想・見どころ

映画冒頭まさか伊達男ジョージ・クルーニーがこんな汚いむさ苦しい恰好で出て来るとは思いもよらずびっくり仰天しました。鎖に繋がれ、縦じまの囚人服を着せられ、重労働にこき使われていました。まんまと脱走を図りますが、鎖に繋がれた三人は目立ち過ぎますが、大らかな米南部の田舎町では誰も気にする人はいない様でした(都合よく盲人が現れたり…)

ギリシャのホメロス叙事詩を読んだことが無いので、原作と言われてもまったくピンときません。内容的には一貫した芯が通る話がある訳ではなく、まったく行き当たりばったりの度重なる”事件”に遭遇する展開に終始します。

出色なのは、彼ら三人組がラジオ放送、レコーディングする事になった”ずぶ濡れボーイズ”で披露してくれた南部らしい歌です。ジョージの素晴らしい歌声もばっちり聞く事が出来ます。この楽曲は南部でも大ヒットの大当たりで、映画の終盤ではこの歌声により、脱獄犯の罪も帳消しにされる土壇場で辿り着きますが、急転直下幸福の赤い鳥に逃げられるという悲劇が…

ジョージ・クルーニーとコーエン兄弟は相性が抜群なのか、ジョージの”喜劇役者”としての才能がはじけるのか、とにかく炭を塗ったかのような泥だらけの顔に大きな見開かれた目の表情を見るだけで、思わず笑えてしまう映画でした。やたらい髪型を気にしている仕草も”違和感”が半端ではなく噴き出してしまいそう…

途中雑貨屋で、壊れた自動車修理の為に゛自動車部品”を注文すると到着まで2週間掛かると言われます。それ程重要だとは思えませんが、”(色男)ポマード”も注文してから2週間も掛かると言われていました。わたしはポマードではありませんが、髪の毛が多かった(天然パーマ)時代に”ジェル”を使用していました。チューブ入りのジェルは小さい容器移し忘れると空港カウンターで機内持ち込み不可と取り上げられてしまい、困った事が有ります。このポマード発注の気持ちも少し理解出来るような気がしました。

聞きかじり情報ながら、作中のカントリー、ブルース、ゴスペル、ブルーグラス等のアメリカン・ルーツ・ミュージックが多数使用されています。T=ボーン・バーネットがプロデュースした本作品のサウンドトラックは大ヒットを記録、全米で700万枚を超える売上を挙げ、2002年度のグラミー賞最優秀アルバム賞に選ばれたということです…音楽だけをじっくり聞き入るのもいいかもしれません…

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